ラグビーワールドカップ2027オーストラリア大会に向けて、新生日本代表の初戦となる「リポビタンDチャレンジカップ2024」イングランド代表戦が6月22日(土)国立競技場にて行われました。9年ぶりに日本代表を指揮するエディー・ジョーンズヘッドコーチのもとで『超速ラグビー』を掲げる日本代表が、昨年のワールドカップで3位、現在ランキング5位の強豪イングランド代表を相手にいったいどんな戦いを見せるのか、注目が集まります。この一戦にコベルコ神戸スティーラーズからティエナン・コストリー選手、李 承信選手が先発出場、サウマキ アマナキ選手がリザーブ入りを果たしました。

4万4029人の観客が見守る中、李選手のキックオフではじまった試合は、序盤から日本代表がスピードを意識した攻撃を披露。この試合がファーストキャップのコストリー選手がタッチライン際でパスを受けてラインブレイクし、会場が大いに沸く場面も。しかし、フィジカルの強い相手を前にゴールラインを越えることができずチャンスを逃すと、逆に14分、ラインアウトから攻め込まれてトライを献上。その後、イングランド代表に3本のトライを奪われて3-26で折り返しました。後半に入ってからも相手のペースでゲームが進み、3-45で迎えた後半26分、日本代表に待望のトライが生まれます。さらに29分にもワーナー・ディアンズ選手(東芝ブレイブルーパス東京)のラインブレイクから山沢 拓也選手(埼玉パナソニックワイルドナイツ)がトライを決め、17-45に。追い上げムードとなりましたが、日本代表の反撃もここまで。さらに1本のトライを許し、17-52で敗戦という結果に終わりました。

 

ティエナン・コストリー選手

「イングランド代表は体が大きくてフィジカルの強さを感じましたが、日本代表は前半15分までは速いテンポでアタックを仕掛けて、相手にかなりプレッシャーをかけることができました。あのテンポでプレーすることができれば、どんな相手でもついてくることができないと思います。最初の15分は、チームにとって自信になります。今後は『超速ラグビー』を長い時間続けられるようにしていきたい。自分のパフォーマンスについてはフェイズを重ねられた中で良いタックルができました。課題はアタックでも、ディフェンスでもサポートプレーです。さらに成長していけるよう頑張ります」

 

李 承信選手

「相手がキックを使って攻撃してくることは想定していました。キックをキャッチして、そこからのアタックに時間をかけて準備してきたのですが、コンテストキックが相手に入ることが多くて。また、ブレイクダウンでプレッシャーを受けてクリーンなボールを出すことができず、なかなかボールを動かせないという状況もありました。ディフェンスの面においても序盤はダブルタックルなどがうまく機能していましたが、疲れてきた時に抜かれるところがあって。ブレイクダウンを含めたプレーの精度をあげ、もっと詳細を詰める必要があると感じました。ただ、最初の15分までは速いテンポで攻撃し、相手にプレッシャーをかけることができました。課題がたくさん出ましたが、個人としてもチームとしても手応えを感じることができ、2027年のワールドカップに向けて良いスタートを切ることができたと思います。今後はゲームを重ねていく中で『超速ラグビー』の完成度を高めていけるようにしていきます」

 

サウマキ アマナキ選手

「速いテンポで攻撃を仕掛ける『超速ラグビー』をできた場面がありましたが、ミスが多い試合になりました。ただ、全員がやるべきラグビーを理解しています。今日はアタックがつながらないなど課題が出ましたので、修正してこの試合で学んだことを次にいかせられるようにしていきたい。個人的には『超速ラグビー』を体現するにあたり、スピードやボールを持っていない時の動きを良くしきたいと思います」

 

新生日本代表は大敗し、厳しい船出となりましたが、出場した3選手は手応えを感じた様子で明るい表情を見せていたのが印象的でした。日本代表は、6月29日(土)秩父宮ラグビー場にてマオリ・オールブラックスと対戦します。日本代表で活躍するコベルコ神戸スティーラーズの選手たちの応援をよろしくお願いします！

 

NEXT GAME
6月29日(土)19時キックオフ
「リポビタンDチャレンジカップ2024」
JAPAN XV(ジャパン・フィフティーン)vsマオリ・オールブラックス
東京・秩父宮ラグビー場