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試合後のコメント

【試合レポート】 10月24日(土) プレシーズンマッチ クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦

【試合レポート】 10月24日(土) プレシーズンマッチ クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦

昨季王座を争ったS東京ベイを42-12で圧倒。故平尾 誠二氏に捧ぐ快勝でプレシーズン3連勝を飾る

今シーズン初のディビジョン1所属チームとのプレシーズンマッチは、昨シーズンの決勝で激闘を繰り広げたクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの一戦だ。あいにくの雨という難しいコンディションの中、チームは前半から圧倒的なアタック力と強固なフィジカルを見せつけ、最終スコア42-12でノーサイド。チームを支える主力、新戦力や若手の躍動が噛み合い、プレシーズン3連勝を飾った。
今週、クラブハウスは特別なモチベーションにあふれていた。10月20日、チームのOBであり、「ミスター・ラグビー」として広く親しまれた平尾 誠二氏の没後10年という大きな節目を迎えた。チームは平尾氏を偲ぶ1週間と位置づけ、敬意を表すパフォーマンスを見せるべく準備を進めてきた。
その平尾氏がよく使っていた言葉に「創造的破壊」がある。チームの前身である神戸製鋼ラグビー部が日本選手権7連覇を達成した際、平尾氏は頂点に立った後であっても、あえてすべてをまっさらにし、過去の成功体験すら破壊してチームを作り直すことで未踏の連覇を築き上げた。
現在の神戸Sは昨シーズン、名将レニー前ヘッドコーチのもとで念願のリーグワン初優勝を果たし、日本一の座を奪還した。しかしチームはそこで立ち止まることなく、今シーズンはスミスヘッド・オブ・コーチングとエリスヘッドコーチ(HC)という新たな体制へと舵を切り、まさに過去をリセットして「新しい常勝軍団」を作り直す挑戦の真っ只中にある。
昨シーズンの決勝戦で対戦し、今シーズンの現在地を測る上でこれ以上ない強豪に対し、「相手に先手を取られず、自分たちからフィジカルを出して試合の主導権を握ろう」と今シーズン初の出番となった共同キャプテンのレタリックから言葉がかけられた。フィジカル、セットプレー、スキル、そしてディフェンスのすべてにおいて高いスタンダードを証明しようと、キックオフを迎えた。
雨が降る中、試合は鮮烈なプレーで幕を開けた。SOガットランドが蹴ったキックオフのボールをこの試合CTBに入ったブリッジが完璧に捕球。マイボールにすると、ここから一気にボールを繋いで相手ゴール前へと襲いかかった。激しい密集戦の中で反則を誘うと、ゴール前ラインアウトからモールを力強く押し込み、HOマウが先制トライを奪う。その後は反則が重なり、自陣での防戦を強いられる時間帯が続くも、果敢なディフェンスで相手の縦突進を仕留め前身を許さない。16分には敵陣深くでLOレタリックが相手のキックをチャージ。そのボールを味方が拾い上げて、FWがねじ込み、最後はPR前田がグラウンディング。さらに20分にはテンポの早い攻撃でディフェンスを崩して、最後は中央ラックから右へ展開し、WTB辻野がフィニッシュ。3本連続でトライをマークし、21-0とリードを広げた。24分、ゴール前でのラインアウトから相手FWの力強い縦突進により、この日初のトライを献上したものの、神戸Sの勢いは衰えない。SOガットランドが蹴ったキックオフを確保すると素早く展開し、パスを受けた21歳のLOハンセンが相手のタックルを力強いハンドオフで弾き飛ばしながら独走し、そのままインゴールへ飛び込む。すぐさまトライを奪って相手に傾きかけた流れを瞬時に引き戻した。さらに前半終了間際の37分、FB上ノ坊が魅せる。ボールを2度蹴り込み、激しいチェイスからボールを自ら捕球。そのまま持ち込むと、内側を猛烈なスピードでサポートしていたWTB辻野へと絶妙なパスを送り、美しい連携からトライを演出した。完璧なゲーム運びを見せたS神戸が35-7で前半を折り返した。

互いにメンバーを入れ替えて臨んだ後半。激しさを増した雨の中、様相は一変する。ハンドリングエラーが多発し、規律の面でもペナルティが増えたことで、前半のようなアタックのリズムを失い、自陣深くまで攻め込まれる場面が急増する。アンダーソンアシスタントコーチのもとで鍛えてきたディフェンスで凌ぐも、18分、S東京ベイに後半最初のトライを許す。ラインアウトでのミスやスクラムでも反則が出るなど、フラストレーションの溜まる展開が続くも、集中力を切らさず身体を張り続ける。そして後半30分、前の試合(ジャパンラグビー リーグワン ライジング2026 ルリーロ福岡戦)でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたCTBハリスがスピードある走りで突破。最後はWTB辻野がこの日3本目のトライをマークし、追加点を奪った。特筆すべきは試合終盤に見せたゴール前での粘り強いディフェンスだ。チームの求める高い水準を体現するかのように1人1人が激しく突き刺さり、相手の猛攻をシャットアウト。最終スコア42-12で勝利した。

この試合では今シーズンの重要なピースとなる選手たちがグラウンドに立った。昨シーズンのリーグワンMVPで、共同キャプテンのLOレタリック、新戦力で南アフリカ代表のSHウィリアムズがプレシーズン初出場を果たし、順調な調整ぶりをアピール。エリスHCはSHウィリアムズについて「ワールドクラスのパフォーマンスを見せてくれました。スピードとコミュニケーションに優れ、今後チームにとって重要な選手になります」と太鼓判を押す。
また、試合については「平尾氏に敬意を表すような良いパフォーマンスを発揮することができました。ただ、後半は雨が強くなったことが影響しハンドリングエラーが多くなり、反則も増えて、セットプレーもプレッシャーを受ける場面がありました。そんな中でも終盤にトライラインを背負った場面でのディフェンスは素晴らしかったです」と振り返り、標榜するラグビーを体現できている手応えを感じている。もちろん、今後もこのパフォーマンスに満足せずに成長を続けていくとエリスHCは決意する。
昨シーズンの優勝という栄光にすがりつくことなく、平尾氏が体現した「創造的破壊」の精神そのままに、新体制のもとですべてを新しく再構築しようとしている神戸S。常に高いスタンダードを追求しながら、新体制でのリーグワン連覇を成し遂げ、さらにはその先にある新たな黄金時代を目指していく。

 

ニール・ハンセン
「昨シーズンはプレシーズンマッチやトレーニングマッチでもあまりプレータイムを得られなかったのですが、今シーズンはリーグワンライジングで2試合フル出場し、今日も60分間プレーしました。特に今日はガズラ(ブロディ・レタリック)と一緒に試合に出られたことが嬉しかったです。昨シーズン、ガズラから学んだことはボールを持っていない時の動きやラインブレイクが起きた際のサポートです。それを意識しプレーしたことが今日のトライに結びつきました。試合を重ねるごとに自信を深めることができていますし、もともとブレイクダウンでの仕事が強みでしたが、アタック、ディフェンス、ラインアウトに加えて、ボールキャリーでも成長を感じています。今シーズン個人の目標はリーグワンデビューです。すべての面でさらにレベルアップできるよう取り組んで、リーグワンで出場できるよう頑張ります!」

 

グラント・ウィリアムズ
「神戸Sでの初試合を心から楽しむことができ、チームが勝利できたことを嬉しく思います。意識していたのは、自分たちが前に出るためのテンポをつくること、そして神戸Sのラグビーをグラウンドで体現することです。チームメイトのお陰でのびのびとプレーすることができ、うまくチームのスタイルに溶け込めていると感じました。神戸Sが今シーズン目指すのはリーグワン連覇です。そのためには今後も実戦を通じて精度を高めて、規律を改善しないといけません。慢心することなく努力を重ねていくことが大切だと思います。この後、私はいったんチームを離れて南アフリカ代表での活動に向かいます。11月下旬に再びチームに戻り、リーグワンでスティールメイツの前でプレーすることを今から楽しみにしています。これからも応援よろしくお願いします!」

 

ハリス マック
「昨シーズンはなかなか試合に出場するチャンスがありませんでした。それもあり、プレータイムを求めて約3か月間ニュージーランドへ渡り、クラブチームで約10試合に出場しました。1対1の局面や相手を抜いて裏へ出ることに集中して取り組んで、前回のルリーロ福岡戦やこの試合でも自分の持ち味を出せて良い感触を得ています。ただ、アンディ(アンドリュー・エリスHC)が求めるラグビーを体現するには高いスキルとコミュニケーションが必要です。まだその部分を十分に出し切ることはできていないので、次の試合ではスキルやコミュニケーションを発揮しアピールしたいと思います。チームも良い形で仕上がってきているので、このまま開幕に向けて完成度を上げていきたいですし、個人としてもリーグワンデビューという目標に向かって、しっかり結果を出したいと思います」

 

井関 信介
「レベルの高い相手との対戦です。試合前にカズラ(ブロディ・レタリック)から後手に回ることなく、自分たちからフィジカルの強度を出して先に主導権を握ろうと伝えられ、ジョージ(・ブリッジ)がブリン(・ガットランド)のキックオフを確保し、良い入りを見せてくれたことで、チームとしてもスムーズに流れに乗ることができました。また、バックスリーとして相手が9番を起点にハイボールを蹴ってくることは想定していたので、自分の前に蹴られたボールに対して責任を持って競り合い、相手のプランを崩すつもりで臨みました。この部分についてはうまくいったところもあれば、課題が残った部分もありました。今シーズンは新体制のもとで目指すラグビーに変化があります。空いているスペースを見極め、スキルを使ってボールを動かしていくラグビーは自分の得意とするところです。ここ3シーズン、リーグワンで出場機会がないので、今シーズンこそという思いが強いです。ウイング、フルバックのどちらでも出場できる準備をして、今後もアピールをしていきたいと思います」

 

〜NEXT GAME〜
プレシーズンマッチ2026-27
11月7日(土)12:00 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズvs JR東日本グリーンウォリアーズ東葛
「コベルコ神戸スティーラーズフェスタ2026」開催!
@コベルコ神戸スティーラーズラグビーグラウンド

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