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KOBELCO

close-up KOBE -Long interview-

ロングインタビュー

2026-27シーズン新加入選手インタビュー LOマシュー・ダルトン選手

 取材日:2026年8月27日

2026-27シーズン新加入選手インタビュー LOマシュー・ダルトン選手

20代前半からずっと生やし続けているという口ヒゲが印象的なマシュー・ダルトン選手。コベルコ神戸スティーラーズでは初となる北アイルランド出身のプレーヤーです。8月17日の本格始動に先駆けて、3日に行われた計1200mを走るブロンコテスト(※ラグビー日本代表や海外トップチームも採り入れている持久力を測定するテスト)ではBK顔負けのタイムを叩き出したそう。そんな走力やスピードも魅力のダルトン選手に、日本でプレーすることに決めた理由や神戸Sで叶えたい目標などを伺いました。

「日本のラグビーは私のプレースタイルに合っている。
ガズラ、エパから多くを学んで成長しチームに貢献する!」

マシュー・ダルトン

MATTHEW DALTON

PROFILE
  • 生年月日/1998年11月16日(27歳)
  • 出身地/北アイルランド・ベルファスト
  • 出身校/ボンド大学
  • 過去の所属チーム/アルスター、ニューカッスル、ソヨー・アングレーム
  • ポジション/LO、FL
  • 身長・体重/200cm・116kg
  • 代表歴/U18、U19、U20アイルランド代表

初めての国で新しいチャレンジ

はじめまして。ダルトン選手はアイルランド、イングランド、フランス等でのプレー経験がありますが、日本に来るのは今回が初めてですか。

「若い頃オーストラリアのクラブチームでもプレーしたことがありますが、日本は初めてです。暑さと湿度の高さには参っていますが(苦笑)、日本はすべてが整っていて効率的で住みやすいですね。妻も初めての環境を楽しんでいます」

日本食はどうですか。

「母国以外の国でプレーする時は料理を作るのが好きなので普段は自炊しているのですが、外食する際は日本食レストランへ行くことが多かったです。フランスでプレーした時はよくラーメンを食べに行きましたし、焼肉、唐揚げも好きです。特に肉が大好きなので、焼肉はテンションが上がります」

日本でプレーすることに決めた理由というのは。

「一番は文化や言葉が違う国で新しいチャレンジをしたいと思ったことです。そして、もう一つ大きな理由は、コーチンググループにウェイン・スミス、アンドリュー・エリスというラグビー界では知らない人がいない人物の存在です。彼らのもとでプレーすることで多くの学びを得られるとともに、選手としてさらに成長できると確信しました。あとアシスタントコーチのトム・フランクリンについても現役時代の姿を覚えており、素晴らしい選手だったという印象があります。神戸Sは世界中のラグビー選手が知る伝統ある名門チームです。そんなチームでプレーできることを光栄に思いました」

日本のラグビーについてはどのような印象を持っていますか。

「母国とはまったく違うスタイルのラグビーをしています。ただ、日本のラグビーは私のプレースタイルに合っていて、自分自身をより表現できるんじゃないかと。なぜそう思うのかというと、実は来日する前にリーグワンの試合を見て、日本の、神戸Sのラグビーを予習していました。視聴したのは決勝を含む、神戸Sの5試合です。試合を通じて世界のトッププレーヤーがプレーし、テンポが速いだけでなく強度も高くて見ていてもやっても楽しいと思えるようなラグビーをしていて、私もこのようなラグビーをしたいと強く思いましたし、自分に合っていると感じました」

神戸Sの試合を見て印象に残っている選手というのは。

「バックスでいうと、タリ(・イオアサ)のインパクトは強烈でした。あとノックス(イノケ・ブルア)。強さが半端ないなと。フォワードはやはり自分と同じポジションのガズラ(ブロディ・レタリック)、エパ(ジェラード・カウリートゥイオティ)が印象に残っています。彼らは80分間、たとえ疲労が蓄積された時間帯であっても精度を落とすことなくやるべき仕事をやり続けていました。そこに感銘を受けましたし、カズラはキャプテンとして必要な場面でリーダーシップを的確に発揮しチームを牽引していました。ただ、このように印象に残る特定の選手もいますが、全体としてチームが一つになって同じ絵を見て戦っている姿が素晴らしいと思いました。だからこそ、昨シーズン、神戸Sは優勝できたのだと思います」

走力、アジリティに自信あり

チームは8月17日、2026−27シーズンに向けて練習をスタートしました。その2週間前に行われたブロンコテストでフォワードの中では一番の好タイムだったそうですね。

「本来ならもっと良いタイムを出せるのですが、長時間のフライトに加え、この気候です。木曜日に神戸に着いて、測定のある月曜まで六甲アイランド内をランニングするなどして調整して測定に臨んだのですが、暑さにやられてしまって(苦笑)。涼しくなれば、もっとコンディションは上がってくると思うので期待してほしいです」

ご自身の強みや持ち味というのは。

「体は大きいですが、走力に自信がありますしアジリティ(機敏さ)もあり、運動能力の高さは強みだと言えます。もちろんロックとして空中戦は得意とするところですし、ラインアウトのリフターとしての力強さも持ち味です。ライバルであるガズラやエパは経験値が高くて何より神戸Sのラグビーを理解しているので、そういう二人からポジションを奪うのは並大抵なことではないですが、彼らからいろんなことを学びながら取り組んでベストを尽くせば結果はついてくると思います」

レタリック選手、カウリートゥイオティ選手から学んでいくと。

「素晴らしい選手と一緒に練習ができる環境で『学ばない』という選択肢はありませんからね。それに二人だけでなく、若い選手やほかの先輩からも吸収していきたいです」

SNSで日本人選手の名前を覚えたかどうか聞かれているシーンが投稿されましたが、もう大丈夫ですか。

「痛いところを突かれました(笑)。(大町)佳生の名前を思い出せずに『よこしま』と答えてしまって!ヤンブーさん(山下 裕史)は『big先輩』と呼ばせてもらって、すぐに覚えることができたのですが、何人かの日本人選手の顔と名前がまだ一致していなくて!1日も早く全員の名前を覚えるようにします」

口ヒゲがトレードマーク

ところでダルトン選手というと口ヒゲが印象的ですが、ヒゲはいつから伸ばしている のですか。

「20代前半からずっと伸ばしているんですが、実は昨年なんとなく気が向いて剃ってみたんです。その時素っ裸になったような感覚ですごく恥ずかしくて。口ヒゲがないと違和感がありますし、妻からもあった方がいいと言われました。それに娘は口ヒゲのある私しか見たことがないので、剃ったら『お父さんじゃない!』と思われるかもと恐怖心があります。もうヒゲを剃ることは一生ないですし、体の一部になっていますね」

身長は200センチです。小さな頃から大きかったのでしょうか。

「生まれた時の体重は4000グラムでした。父は190センチ近くありますし、家系ですかね。1歳の娘もびっくりするくらい体が大きいんですよ」

ラグビーをはじめ頃からポジションはロックだったのでしょうか。またラグビーをはじめたきっかけというのは。

「最初はセンターでした。もともと陸上競技とサッカーをしていて、特に陸上競技に力を入れていました。走り幅跳び、やり投げ、200メートル走、円盤投げ、1500メートル走で競う五種競技の選手だったんです。走ることが好きで上を目指して頑張っていたのですが、一人で出場した大会で優勝できなくて落ち込んでいた時にすごく孤独を感じたんです。その時に団体競技をしたいと思い、ラグビーをはじめました」

もともとやっていたサッカーではなく、ラグビーだったのは。

「サッカーはゴールキーパーをしていたんです。サッカーでも良い成績を残すことはできていたんですが、走り回るのが好きだったのでラグビーをチョイスしたんです。当初はセンターでプレーしていて、17歳の時にアルスターのU17チームに選ばれた時にロックをすることになったという経緯があります」

走力やスピードが強みというのは陸上競技に力を入れていたからでしょうか。

「それは間違いなく関係していると思います。五種競技の練習はハードでしたし、その時に取り組んだことがラグビーに活かすことができています」

体力が続く限り神戸Sでプレーしたい

センターからロックへ。ポジションチェンジに抵抗はなかったのでしょうか。

「まったくなかったです。ロックも楽しいですし、それに試合に出られるならどのポジションでも構わない。どこでも楽しんでプレーします」

神戸Sでセンターというのは。

「ウェインやアンディが望むのなら(笑)」

試合に出たらスティールメイツにどういうところを注目してほしいですか。

「空中戦に、キックオフボールのキャッチ。オフロードパスはうまくつながった時にはぜひ拍手してください。ミスしちゃった時には目をつぶってください(笑)」

神戸Sで達成したいことや個人としての目標は。

「神戸Sでできる限り長くプレーしたいという思いがあります。神戸の街も素晴らしいですし、体力が続く限りここでプレーしたいです。チームの勝利に貢献し、優勝を目指す上で欠かせない戦力になることが目標です」

では最後にスティールメイツの皆様へメッセージをお願いします。

「スタジアムで皆さんに会えることを心から楽しみにしています。あたたかい声援をよろしくお願いします!」

日本の蒸し暑さは想像以上だったようで「アイスを食べないと眠ることができないよ!」と、毎晩のようにアイスで涼をとりながら、秋の訪れを待ちわびているというダルトン選手。9月7日から13日までの網走合宿も楽しみにしているようで、それは何も気候だけではなく、「人生で叶えたいことの1つが北海道でスキーをすることなので、ひと足先に北海道を体感できることにわくわくしていますね」と茶目っ気たっぷりに話していました。チームメイトからは「マット」の愛称で親しまれるダルトン選手の、陸上で鍛えた走力とスピードにぜひご期待ください!

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