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KOBELCO

close-up KOBE -Long interview-

ロングインタビュー

2023-24シーズン退団選手インタビューPart.5  シオネ・タプオシ

 取材日:2024年5月14日

2023-24シーズン退団選手インタビューPart.5 シオネ・タプオシ

オーストラリアのリーグラグビーでプレーした高身長バックス。カテゴリーの関係もあり、リーグワンデビューを果たすことはできなかったですが、この2シーズン、プレシーズンマッチやトレーニングマッチでは自慢のスピードとフィジカルでトライを量産していました。コベルコ神戸スティーラーズで学んだことを今後に活かすと意気込むタプオシ選手の退団インタビューをお届けします。

シオネ・タプオシ

SIONE TAPU’OSI

PROFILE
  • 生年月日、出身地/2002年7月1日生まれ(21歳)、オーストラリア・ブリスベン出身
  • 経歴/キャンベラレイダース(豪州リーグラグビー)→パラマタイールズ(豪州リーグラグビー)
  • 入団年次/2022年
  • ポジション/WTB
  • 身長・体重/192cm・104kg

「ハードワークし続けることの大切さを知りました。
これからも日本代表という大きな目標に向けて頑張ります」

神戸スティーラーズのラグビーはどうでしたか。

「神戸スティーラーズはボールをテンポよく動かしていくラグビーを標榜しています。オフロードパスでどんどんボールをつないでいく。プレーしていて楽しかったですし、見ているファンの方も面白いラグビーだと思いました」

神戸ラグビーをする上で特に強化したところはありますか。

「ハイテンポでプレーしながら、かつ一貫性を持ち続けないといけません。そのためには高いフィットネスレベルが必要です。80分間、グラウンドを走り回ることができるよう、神戸スティーラーズに入団してからフィットネスにはかなり力を入れて取り組みました。あと、日本人選手は低くタックルに入ってきますので、ボールキャリーの際の姿勢を意識するなど、プレースタイルにも少し変化を加える必要がありました」

どういうところを変えていきましたか。

「キャリーの時に低い姿勢にしたり、あと日本人選手にタックルにいく時には高さに気をつけたり。特にタックルは最初の数ヶ月間、かなり苦しめられました。リーグラグビーだったら問題ないタックルがハイタックルになってしまう。そこは悩んだところです。それで低くタックルに入るように練習を積んで修正していきました」

神戸スティーラーズでプレーした2シーズンで得たものとは。

「たくさんの収穫がありました。プレー面はもちろんのこと、そのほかの面でも得るものが多くて。チームには各国代表経験者が数多くいますし、日本人選手も外国人選手も素晴らしい才能の持ち主ばかり。けど、どの選手もその才能に甘んじることなく、絶え間なく努力し続けています。そして、普段の生活でも食事、睡眠に気をつけて、試合に向けて最高のパフォーマンスを発揮するために1週間のスケジュールをしっかり立てて過ごしています。その姿を見て、まだまだ自分には厳しさが足りないと感じましたし、逆にそれを知ることができたことも良かったです。また、今シーズンはレンズ(デイブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ)からも多くのことを教えてもらいました。ラグビーをする上で詳細を追求していくことの大切さ、メンタル面ではプレッシャーの跳ね除け方などを学ぶことができましたし、彼のもとでラグビーができたことも素晴らしい経験になりました」

タプオシ選手がラグビーに取り組む姿勢などで特に影響を受けた選手はいるのでしょうか。

「チームメイト全員からですが、特に影響を受けたのは、イシ(中島 イシレリ)と ナニ(・ラウマぺ)です。彼らからはハードワークすることの大事さを教えてもらいました。2人とは一緒にトレーニングをすることが多く、彼らはオフフィールド、オンフィールドにかかわらず、常にチームのため、仲間のため、家族のために誰よりもハードワークしていました。彼らの取り組みからプロフェッショナルとはどういうものなのか知ることができましたし、そこまでハードワークしないと国際的に活躍する選手にはなれないんだと感じて。彼らが取り組んでいたことはノートに書いて僕も真似をするようにしています。2人は、僕にとって手本のような存在ですね」

2人からかけられた言葉で印象に残っていることは。

「イシからは常に『ハードワークし続けろ』と言われていました。何かを得るためには、何かを犠牲にしないといけない。ハードワークし続けることでチャンスが巡ってくると、ハードワークの大切さを説かれました。イシの言葉は心に深く刻まれています」

新加入インタビューでは日本代表としてワールドカップに出場することが大きな目標だと意気込みを述べてくれましたが、それは今も変わらないのでしょうか。

「桜のジャージを着てプレーしたいという気持ちはずっと持ち続けています。ジョネ・ナイカブラ選手(BL東京)や松島 幸太朗選手(東京SG)といったウィング、フルバックを目指していきたい。彼らと同じレベルに近づいて、さらに超えていくことができたらなと。ウィング、フルバックとして、日本で誰もが知っているような選手になっていきたいと思います。神戸スティーラーズでその目標を叶えることはできなかったですが、これからも日本でラグビーを続けたいと思っていますのでハードワークし続けます」

神戸スティーラーズに在籍したこの2シーズンはタプオシ選手にとってどういう期間になりますか。

「何ものにも代えがたい貴重な経験をすることができました。ここで経験したことは、これからのラグビー人生において大きな礎になると思います。ハードワークすること、すべての面で妥協せず成長し続けること、多くのことを学ぶことができました。神戸スティーラーズで日本でのラグビーキャリアをスタートさせることができて良かったと思います」

チームに期待することは。

「今シーズン、体制が一新し、チームが良い方向に進んでいることを感じることができました。今シーズンは大きな目標を成し遂げる過程だと思いましたので、来シーズンは結果を出してほしいです」

チームメイトにメッセージをお願いします。

「オンフィールド、オフフィールドで楽しい時間を過ごすことができたのは、みんなのお陰です。これからもみんなのことは仲間と思っていますし、応援しています!」

では最後にSteel Matesにメッセージをお願いします。

「2シーズン、ありがとうございました!Steel Mates感謝祭ではたくさんの方々が話しかけてくれて嬉しかったです。これからも日本でプレーしたいと思っていますので、コベルコ神戸スティーラーズとともに、僕のことも応援していただけたらと思います。SNSを通じて僕の活躍をぜひ見守っていてください!」

「コベルコ神戸スティーラーズでたくさんのことを学びました」と充実した表情で話してくれたタプオシ選手。まだ21歳。神戸スティーラーズで達成できなかったリーグワンデビュー、そして大きな目標である日本代表入りを目指して、これからもハードワークし続けてくれることと思います。

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