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【試合レポート】 12月9日(土) NTTリーグワン2023-24第2節VS静岡ブルーレヴズ

【試合レポート】 12月9日(土) NTTリーグワン2023-24第2節VS静岡ブルーレヴズ

激しいシーソーゲームを制し、開幕2連勝。山中、渡邉の節目のゲームを白星で飾る

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24第1節で三重ホンダヒートに80-15で快勝した神戸スティーラーズは、第2節で静岡ブルーレヴズ(静岡BR)との一戦に臨んだ。
静岡BR戦に臨むにあたり、どの選手も「タフな試合になる」と声を揃えていた。その予想通り、強風の中で行われた敵地での戦いは、最後までどちらに転ぶかわからないシーソーゲームとなった。
前半は神戸Sのペースで進む。3分、22mライン付近中央で反則を得ると、PGを選択。SOガットランドが風を物ともせず難なく決めて、3-0。11分には静岡BR陣ゴール前ラインアウトからモールを押し込んでHO松岡がトライをマークする(8-0)。17分、静岡BRにPGで3点を返されるも、直後にSOガットランドが蹴ったキックオフのボールを相手が弾くとチェイスしていたCTB李が拾って、そのままインゴールを駆け抜けトライ。ゴールキックも決まり、15-3とリードを広げる。その後、静岡BRにゴール前まで迫られる場面があるも、FLサベアが絡んで反則を誘いスコアを許さない。逆に50:22のキックから好機を得て、敵陣でプレーを続ける神戸S。ここはハンドリングエラーが出てスコアすることができずに終わる。静岡BRの強みであるスクラムで反則を取られる場面があるが、神戸Sが主導権を握り、多彩な攻撃を続けた。しかし、31分、静岡BRのキックを自陣からカウンター攻撃を仕掛ける中でミスが出て、こぼれたボールを相手に拾い上げられトライを献上(15-8)。33分、静岡BRのキーマンの1人、南アフリカ代表のFLスミスにシンビンが言い渡される。そこで神戸SはPGで加点し、18-8に。そのままスコアが動かず、18-8で前半を折り返した。

静岡BRのキックオフで開始した後半。FLサウマキがラインブレイクし、連続攻撃から敵陣深くに入るも、相手に絡まれて反則を取られると、ここから様相が一転する。スクラムでの反則やオフサイドなどが出て、リズムに乗り切ることができない。10分、ゴール前でのスクラムからトライを許すと、ゴールキックも決まり、18-15と3点差に迫られる。さらに、20分、22mライン付近のマイボールラインアウトで乱れたボールを相手に奪われると、攻撃を継続されて失トライ。18-20と追いかける展開の中で、「規律を守ってプレーしよう」とLOレタリックをはじめとするリーダー陣から声が上がるも、自陣で反則があり、25分、PGで追加得点を許し18-23に。これ以上離されたくない神戸Sは、すぐさま取り返す。27分、22mライン付近でのマイボールラインアウトからFWが連続攻撃を仕掛け、最後はゴール前中央のラックから中嶋から代わったSH日和佐、CTB李、ラウマペから交代したCTBリトルへと繋いで同点のトライをマークする(23-23)。後半初めての得点に会場のSteel Matesから歓声が湧き上がる。しかし、32分、自陣で反則があり、静岡BRにPGを決められて23-26と再びリードを許してしまう。残された時間はわずか。レタリックは「アタックの場面で1つ1つのキャリーを大事にしよう」と声をかけたという。そして、33分、自陣10mライン付近で相手のキックをFB山中がキャッチすると、そこから連続攻撃を仕掛ける。髙尾から代わったPR中島が力強いボールキャリーを見せて前進すると、ラックからSH日和佐がボールを持ち出してゲインに成功すると、サポートしていたWTB松永にオフロードパスを繋いで、そのまま走り切り逆転のトライをマークする。SOガットランドのゴールキックも決まり、30-26に。終了間際、素早い攻撃を仕掛けられ、そこで反則を犯すと、ゴール前で静岡BRボールのラインアウトのピンチとなる。相手のミスもあり、4点差を守り切りノーサイド。神戸Sはシーソーゲームを制して開幕2連勝とし、山中のTL /LOリーグ戦通算100試合出場と渡邉のスティーラーズキャップ50試合出場達成を勝利で飾った。
山中は「子供たちから『勝ってほしい』と言われていたので、約束を果たすことができて良かった」と胸を撫で下ろし、「リーグ通算100試合出場は目標の1つでしたが、あくまでも通過点です。これからも試合に出続けて勝利に貢献したい」と意気込みを述べていた。
初戦から打って変わって苦しい展開となった試合について、レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチは、
「予想していた通りのタフな試合になりました」と開口一番に発した後、「前半は反則も3つと少なく、圧倒することができましたが、その内容を得点に変えることができずに後半に入り、規律の面での問題やミスが出て、流れを失ってしまった。ただ、2度追いかける展開になったところで粘り戦う姿勢を見せて取り返すことができたことは、チームの成長を見せることができた」と総括した。また、昨シーズンからの課題であったディフェンスに関して「長いフェイズで守り切ることができた場面もありましたし、相手からボールを取り返す場面もありました。間違いなく良くなっている」と評価する。
2試合連続で80分間フル出場を果たし、何度も相手の攻撃を食い止めたサベアは
「規律を欠いたことがこのような展開を招いてしまいました。規律の面は課題だと思います。もっと丁寧にプレーしないといけません」と語っていた。
規律のほかにも、後半流れが相手に移った要因にスクラムが挙げられる。
松岡は「スクラムが静岡BRの武器であることはわかっていましたし、1週間対策して良い準備をしてきました。前半は準備してきたことを出せましたし、相手に対応されても、うまく修正できていたのですが、後半、相手が前半とは違った組み方をしてきて、そこで修正することができなくて…。駆け引きの部分で相手が上手でした。静岡BRは、リーグワンの中でもっともスクラムが強いチームだと思います。2戦目でそういうチームと対戦し、良い経験ができましたので、スクラムを修正して、日本で一番良いスクラムが組めるようにしたいです」と奮起を誓った。
多くの課題が出た試合になったが、勝ち切れたことは収穫だ。
次節は、第2節で東京サントリーサンゴリアスを26-19で撃破した東芝ブレイブルーパス東京との対戦となる。李は「チャレンジャーとして向かっていって、Steel Matesに神戸のアタッキングラグビーを見せたいと思います」と宣言した。東芝ブレイブルーパス東京には昨シーズンは12-51で完敗、一昨年は35-46で敗れ、リーグワンがはじまってから2年連続で敗戦している。静岡BR戦で出た課題をしっかり修正し、今シーズンこそ地元・神戸でSteel Matesに勝利を届けたい。

〜NEXT HOSTGAME〜
NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24第3節
12/24(日)15:00 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズvs東芝ブレイブルーパス東京
@ノエビアスタジアム神戸
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