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試合後のコメント

3月19日(日)「NTTリーグワン2022–23」第12節NECグリーンロケッツ東葛戦試合レポート

 取材日:2023年3月19日

3月19日(日)「NTTリーグワン2022–23」第12節NECグリーンロケッツ東葛戦試合レポート

神戸開催ラストゲームでSteel Matesの応援を力に変え、今季最多得点で勝利!

今シーズン2度目の3連敗を喫し、順位を9位に下げた神戸スティーラーズ。第11節を終了した時点で、入替戦に回る10位の静岡ブルーレヴズと勝ち点「2」差。土曜日に静岡BRが勝利したことで順位が変動し、暫定で神戸スティーラーズが10位に。さらに負けることが許されない状況となった中で、3月19日(日)NECグリーンロケッツ東葛との一戦を迎えた。

試合前、選手は「勝って地元のSteel Matesと共に笑顔になりたい」と声をそろえ、必勝を誓った。前節から今節までは中8日。直近の2試合とは異なり、攻守にわたり万全の準備をし、試合に臨んだ。

澄み切った青空のもと、試合はFB山中のキックオフではじまった。

この天気のようにスカッとした内容のゲームをし、連敗から脱出を。そんな皆の願いが届いたかのような展開となる。2分、敵陣10mライン付近でのGR東葛ボールスクラムを押し込み、ターンオーバー。そこから連続攻撃を仕掛けて、ゴール前のラックからSH中嶋がラックサイドを攻める。ディフェンスにつながりながらもLO張へボールをつなぐと、そのまま張がインゴールへ先制のトライ。山中のゴールキックも決まり、7–0と幸先の良い立ち上がりを見せる。さらに、GR東葛陣10mライン付近での神戸ボールスクラムで反則を誘うと、山中の蹴ったペナルティキックからゴール前ラインアウトのチャンスに。テンポの良い連続攻撃にたまらず相手が反則を犯すと、神戸スティーラーズはスクラムを選択。9分、GR東葛陣ゴール前スクラムからNo.8サウマキがボールを持ち出し、トライをマークする。これで完全に勢いに乗った神戸スティーラーズは、15分、自陣10mライン付近のラックをターンオーバーすると、ボールをつないでゴール前まで前進。最後はラックからLOカウリートゥイオティがボールを持ち出しトライ。21–0とリードを広げる。その後、両チームともに、それぞれ2トライをマークし、33–14で折り返した。

カンファレンスB、1巡目の対戦では、後半に入ってからGR東葛にペナルティトライを含む、3トライを献上し追い上げられた。今節はノーサイドの瞬間まで攻守で精度高く戦いたいところ。しかし、GR東葛のキックオフをミスから相手に奪われてしまうと、さらに反則が出て、自陣でディフェンスの時間になる。6分、ゴール前ラインアウトからボールを展開されトライを献上。ゴールキックも決まり、33–21。嫌な雰囲気を払拭するべく、神戸スティーラーズはすぐさま取り返す。8分、GR東葛陣10ライン付近での相手がミスしたボールをNo.8サウマキが拾い上げるとLOカウリートゥイオティ、CTBリトルとつなぎ、リトルがそのままトライ、40–21と突き放す。「GO GO!KOBE」と声援の後押しを受け、サウマキのビッグゲインや相手ボールのラインアウトをスティールするなど、神戸スティーラーズは好プレーを連発する。26分には、2017年度以来の先発出場を果たしたWTB林がタッチライン際を駆け抜けトライをマークする。33分、ゴール前で速攻を仕掛けられ、トライを許すも、36分、CTBリトルがこの日、3本目のトライを決めると、38分には、GR東葛のキックオフをキャッチすると、そこからFW、BK一体となった攻撃を見せ、ラファエレから代ったSOワッカがトライをマークする。神戸スティーラーズは持ち前の攻撃力の高さを見せ、今シーズン最多得点となる59–26で神戸開催最終戦を勝利で終えた。

ホルテンヘッドコーチは、「Steel Mates前で多くのスコアをし、良い結果を収められたことを嬉しく思います」と安堵の表情を見せた。橋本も「ここ数試合、負けが続き、自信を失っているところがありましたが、皆が気持ちの入ったプレーをしてくれました。神戸でのラストゲームで勝つ姿を見せることができて良かった」と顔をほころばせた。

この試合は、スクラム、ラインアウトとセットプレーが安定し、攻守でフォワードが激しく前に出て、GR東葛に流れを明け渡さなかった。

ホルテンヘッドコーチは「今日はフォワードがよく頑張ってくれた」と話す。中でも際立っていたのが、この試合プレイヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたサウマキだ。No.8でプレーしたのは、自身のラグビーキャリアで初めてというが、幾度となくゲインラインを突破し、チャンスを作った。3本のトライを決め、勝利に貢献したリトルは「今日はナキ(サウマキ)がビースト(野獣)のような活躍をしてくれた」と賞賛する。サウマキは「ビーストはマイキー(リトル)の方ですよ」と謙遜しながら、横浜E時代を通して初めて受賞したというプレイヤー・オブ・ザ・マッチには「素直に嬉しいです」と笑顔を見せていた。

次節は、10勝1敗1分で現在2位につけるクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの対戦だ。第5節では、終盤に追い上げ21–25と4点差にまで迫った。S東京ベイ戦に向けて、橋本は「今日も簡単にトライを取られるところがあったので、ディフェンス面は引き続き修正しないといけません」と気を引き締める。サウマキは今節と同じように「フォワードがハードワークし、流れを引き寄せたい」と決意する。今節でボーナスポイントを獲得し、5ポイントを上乗せした神戸スティーラーズは、8位となった。残り4試合、1つでも上の順位を目指して、Steel Matesの応援を励みに一戦必勝で戦い抜く。

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