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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2017-2018第13節 vsトヨタ自動車ヴェルブリッツ戦のコメント

 取材日:2017年12月24日

ジャパンラグビートップリーグ2017-2018第13節 vsトヨタ自動車ヴェルブリッツ戦のコメント

リーグ戦最後の試合は、トヨタ自動車ヴェルブリッツとの一戦。前節でサントリーサンゴリアスに敗れ、優勝決定トーナメント進出を逃す結果となったコベルコスティーラーズだが、「神戸のジャージを着る限り、誇りを持って、ファンの方々のために家族のために戦おう」(イーリ)と、最終節に臨んだ。

しかし、試合は序盤からフィジカルの強いトヨタにプレッシャーをかけられ、劣勢に。6分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込まれ、トライを献上。ゴールキックも決まり、0-7と先制を許す。さらに13分には、オフロードパスを繋がれ、失トライ。0-14とリードを広げられる。このままワンサイドになるかと思いきや、18分、トヨタ陣22mライン付近の神戸ボールラインアウトからフェイズを重ね、最後はFL橋本(大)がトライ、5-14とする。だが、「1対1のところでミスが出てしまった」とイーリが悔やむように、その後もタックルを外され簡単にゲインを許す場面が続く。20分、24分に立て続けにトライを決められ、5-26。嫌な流れとなったが、この日のチームのテーマは「ネバーギブアップ」。諦めないという強い意志のもと、コベルコスティーラーズは、27分、トヨタ陣10mライン付近のラインアウトからトライを決める。FBレイのキックも決まり、12-26に。32分にPGで加点され、12-29とされるが、「モールに手応えを感じていた」とこの日、トップリーグ初先発出場となったFL橋本(皓)の言葉通り、35分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、HO木津がグラウディング。キックもきっちり沈め、19-29で前半を折り返す。前半30分、ベテランPR平島が交代となった後、スクラムを押し込まれる場面があるなど、不安要素はあるもの、「アグレッシブに行こう」と選手は、残り40分の戦いに臨む。

後半最初の得点は、10分、トヨタのPGとなったが、14分、ゴール前マイボールラインアウトからモールを押し込むと、相手が故意の反則を犯し、認定トライに。7点を加え、26-32にし、射程圏内に捉える。さらに相手にシンビンが出て、数的優位な状況となると、22分にも、ゴール前ラインアウトでトヨタがモールコラプシングの反則を犯し、相手FLにイエローカード。2人多い状況で、トヨタ陣ゴール前マイボールラインアウトのチャンスとなるが、この攻撃はノックオンに終わる。そして、25分、22mライン付近のラインアウトから力強くモールを押し込み、最後はSHエリスが右中間にインゴールへ。キックも決まり、33-32と試合をひっくり返す。1人多いコベルコスティーラーズは、その後もトヨタ陣でプレーをし続ける。36分、トヨタ陣22mライン付近右中間で反則を得ると、PGではなくラインアウトを選択。「モールも押せていたので、残り4分、敵陣でプレーしようと思ってラインアウトを選んだ」と山中。しかし、トヨタ陣ゴール前でのマイボールラインアウトはモールを押し込むものの、「人数が薄くなってしまった」(橋本皓)と反省するよう、ノックオンとなり、仕留め切ることができない。残り時間はあとわずか。コベルコスティーラーズファンが固唾を吞んで見守る中、試合終了間際、10mライン付近のトヨタボールのラインアウトからフェイズを重ねられてしまう。懸命のディフェンスで前進を阻止するが、トライを許し、最終スコア33-39でノーサイド。コベルコスティーラーズは、7勝5敗1分勝ち点37で、レッドカンファレンス4位でリーグ戦を終了し、5〜8位の順位決定トーナメントに進むことになった。

試合後、マッケイヘッドコーチは「どちらに転んでもおかしくない試合でした」とひと言発した後、「相手に先にリードされる展開になりましたが、諦めない姿勢を見せ、盛り返したことは評価したい」とコメント。ゲームキャプテンを務めた山中は「前半、簡単にトライを取られてしまったところがもったいなかったです。後半しっかり修正し、逆転できたところまではよかったのですが、勝ち切ることができない。最後トライを取り切るところがチームに足りません」と課題を述べた。

チームは2日間のオフの後、総合順位決定トーナメントに向けて準備をする。今いる場所で最高の順位を目指して、コベルコスティーラーズは最後まで諦めない姿勢を見せる。

橋本皓選手、イーリニコラス選手、重一生選手のコメントです。

FL

橋本皓選手

「火曜のユニット練習の時にメンバーが発表されるのですが、まったく予想していなかったので、スタメンを言われた時は驚きました。先輩にもおめでとうと声をかけていただき、トップリーグ初先発はうれしかったです。試合では、いつも通りにプレーしようと思っていたのですが、前半は相手の勢いに飲まれてしまって、気持ちの面で受けてしまいました。でも後半に入り、チームも前に出られるようになってきたので、僕も乗ることができました。ただ最初から相手にプレッシャーをかけられるようなプレーをしないといけません。そこは僕自身も、チームとしても、反省すべきところです。順位決定トーナメントは、スコッテイ(アンドリース・ベッカー)が公式戦3試合出場停止処分を解かれるので、出場できるかどうか分かりませんが、2週間の練習で100パーセント発揮し、またメンバーに選ばれるように頑張ります」

SO

イーリニコラス選手

「前節でトップ4入りがなくなりガッカリしましたが、この試合に向けて、気持ちは切り替えることはできていました。神戸のジャージを着る限り、誇りをもってプレーしないといけない。いつも応援してくれるファンのために、家族のために戦おうとチームで話し、ネバーギブアップをテーマに試合に入りました。ただ前半、ディフェンスシステムはスコット・ハンセンコーチの指示通りにできていたのですが、1対1のタックルミスが出てしまってゲインを許してしまい、相手にアタックで乗られてしまった。でも後半に関しては、逆に自分たちがアタックでプレッシャーをかけ、敵陣に入ってプレーできました。それが80分間通してできていればよかったのですが…。こういう試合を今シーズン、何度か繰り返しています。そこはチームとして反省しないといけません。結果がすべてなので、言い訳はしませんが、ファンの方々には本当に申し訳なく思います。順位決定トーナメント1回戦は、リーグ戦で敗れたリコーとの対戦となります。この試合に僕は怪我で出ることができなかったですが、リベンジしたいという思いでいっぱいです。2週間と短い時間ですが、自分たちのどこが悪いのかをしっかり見直して、順位決定トーナメントに臨みたいと思います」

CTB

重一生選手

「素直に悔しいです。トヨタはフィジカルが強いですが、序盤からもっと気持ちを出して、自分たちからコンタクトに行くという姿勢を見せていれば、ゲインを阻止できたと思います。後半は、自分たちのミスからトライされていたので、ミスなくやろう、またアグレッシブに戦おうと皆で言っていました。そういう姿勢でプレーしたことが、逆転につながりました。最終的に敗れてしまいましたが、後半のようなラグビーを80分間し続けていれば、勝てると思います。これを引きずることなく、順位決定トーナメントに臨み、残り2試合、すべて勝って、1番上の順位にいけるようしたいです」

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