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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2017-2018第7節 vsキヤノンイーグルス戦のコメント

 取材日:2017年10月7日

ジャパンラグビートップリーグ2017-2018第7節 vsキヤノンイーグルス戦のコメント

前節で強豪・ヤマハ発動機ジュビロを下し、開幕6連勝中のコベルコスティーラーズは、埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場にて、キヤノンイーグルスと対戦した。
今節は、HB団をエリス、イーリから、今季初スタメンの3年目の梁とルーキーの清水(晶)のフレッシュなコンビを起用、またフロントローも若手を投入するなど、大幅に布陣を変えて臨んだ。

相手キックオフではじまった試合は、4分、キヤノン陣10mライン付近からこぼれ球を拾われると、パスをつながれ、トライを献上する。ゴールキックも決まり、0-7。追いかける展開のコベルコスティーラーズは、キックを使って敵陣でプレー。8分、キヤノン陣10mライン付近から細かくパスを繋いで連続攻撃を仕掛けると、相手がオフサイドの反則を犯し、ゴール前ラインアウトのチャンスを掴む。この攻撃はキヤノンにゴール前でボールを奪われ、タッチにボールを蹴り出されるが、まだまだ敵陣。しかし、その後のキャノン陣22mライン付近のマイボールラインアウトで、ノットストレートのミス。声援がため息に変わる。待望の得点は、15分、相手SHのキックをキャッチしたWTB正面からFBアシュリークーパーへと繋ぎ、10mライン付近のラックからSH梁が素早くパスアウト、SO清水、CTB山中と繋いで、山中が大きくゲインを切ると、最後は梁がインゴールへ飛び込む。山中のゴールキックも決まり、ゲームは7-7の振り出しに戻る。そして19分、10mライン付近のマイボールラインアウトからモールを押し込み、22mライン付近まで前進すると、最後はFL安井からパスを受けた清水がステップを刻んでラインブレイクし中央にトライ。ゴールも決まり、14-7と逆転に成功する。リードもつかの間、22分には相手SOのキックを絡めた攻撃からトライを奪われ、再び14-14とされる。さらに32分には、自陣10mライン付近中央ラックでハンドの反則を犯すと、相手はPGを選択、キックは外れて、スコアボードは変わらないが、コベルコスティーラーズはミスが多く、フラストレーションがたまる展開が続く。そして37分には、ゴール前ラインアウトを押し込まれ、失トライ。14-19とリードを許して、前半が終了する。

後半は、フロントローを平島、木津、山下(裕)のベテランに替えて、逆転を目指す。だが、後半も最初に得点したのは、キヤノン。3分、8分と立て続けにトライを献上し、31-14とリードを広げられてしまう。直後にコベルコスティーラーズは、3名のフレッシュレッグを投入し、残り30分にかける。15分、ゴール前マイボールスクラムからBKへと展開し、最後はゴール前のラックから梁、No.8谷口に繋ぎ、トライ。ゴールキックも決まり、21-31とする。後半に入り、優位に立つスクラム、安定感を増したラインアウトを武器にリズムをつかんだコベルコスティーラーズ。22分には、ゴール前マイボールスクラムのチャンスとなるが、相手の堅守に阻まれ、追加得点を奪えない。相手ボールのラインアウトをスティールしたり、連続攻撃を仕掛けたりするが、決め手に欠き、中盤での攻防が続く。時間が刻まれていく中、キヤノンの反則で、35分、ゴール前ラインアウトを得たコベルコスティーラーズは、モールを押し込み、梁がトライをマーク、26-31と5点差とする。直後のキックオフを神戸陣22mライン付近で清水がキャッチすると、そこから43次攻撃と6分以上にわたるアタックでゴール前まで迫る。相手の反則があり、コベルコスティーラーズはゴール前スクラムを選択。コラプシングの反則を誘い、キヤノンに反則の繰り返しでシンビン制度が適用される。神戸コールが湧き上がる中、再びゴール前でのスクラム。FWで縦をつき、ゴールラインを割ろうとするが、相手の執念のディフェンスに、最後はノットリリースザボールの反則を犯してしまい、26-31でノーサイド。コベルコスティーラーズは今シーズン、初めて黒星を喫した。

試合後、マッケイヘッドコーチは「キヤノンが我々よりもハードワークしたことが、こういう結果になったと思います。この敗戦を謙虚に受け止めて、次の試合にいかしていきます」と前を向いた。前川キャプテンは「陣地をうまくとられて、自分たちがプレーしたいエリアでラグビーをさせてもらえませんでした。コンタクト、セットプレー共に優位に立ちましたが、それが勝ちにつながらなかった。まだリーグが終わったわけではないので、次の戦いに向けて、良い準備をしていきます」とコメントを残した。

この1敗が、痛い敗戦であることには変わりないが、前川が言うように、トップリーグの戦いは中盤戦に差し掛かったばかり。それぞれが、この敗戦から得たものをいかして、コベルコスティーラーズは、次節、ホワイトカンファレンス1位の強豪・パナソニックワイルドナイツに立ち向かっていく。

マット・バンリーベン選手、梁正秋選手、清水晶大選手のコメントです。

No.8

マット・バンリーベン選手

「相手のことよりも、自分たちが与えられたそれぞれの役割を完璧に全うしようと話し、この一戦に臨んだのですが、基本プレーのミスや、普段ないようなミスが出てしまいました。またミスをした場所も悪かった。それが敗れた理由のひとつであると思います。コンタクトについては、ベンチから見ていた時も、実際ピッチに入ってからも、優位に感じました。ただ、その優位性をミスなどで、スコアボードに反映することができなかった。今日の試合の重要性を理解していましたので、皆、最後まで諦めずにゴールラインを越えようとしましたが、相手も粘り強くディフェンスしてきて、最終的に悔しい負けになりました。個人的には、昨シーズンは怪我で戦線離脱し、今シーズンにかける思いは強いです。前節は先発でしたし、プレータイムがどんどん増えてきて、パフォーマンスも上がってきています。これからもチームのために体を張り続け、勝利に貢献できるよう頑張ります」

SH

梁正秋選手

「悔しい。その一言に尽きます。今シーズン、初先発出場ということで、これまで9番をつけていたアンディーのようなプレーはできないけど、自分の持ち味であるテンポのいい球だしからチームのやろうとするラグビーを体現できればと思っていました。フェイズを重ねて、自分たちの目指すアタックをすることはできましたが、ディフェンスの面で穴が開く場面があった。前節ではラックのすぐ裏が空いてトライを取られたので、そこをカバーしていたら、逆にラックに近すぎて、裏にキックを蹴られてしまって、ケアできなくて、トライにされてしまいました。また試合終了間際のゴール前スクラムからアドバンテージをもらったところで、トニさん(トニシオ・バイフ)からパスをもらって、インゴールでグラウンディングをしようとしたら、ノックオン。甘かった。勝負どころで自分自身のツメの甘さが出てしまったと思います。これをいい教訓にして、次のステップに繋げていきたいです」

SO

清水晶大選手

「ラグビーにおいてチームの負けは、10番の負けだと思っていますので、本当に悔しいです。自分のパフォーマンスについては、思い切りの良いアタックは見せることができましたが、FWの使い方を含め、ゲームコントロールという面ではまだまだだなと痛感しました。特にエリアマネジメントでは、相手SOに支配されて、苦しい試合展開にしてしまった。神戸に入部して以来、練習でもSOよりWTBでプレーすることが多く、実戦も8月のトヨタとの練習試合だけでしたが、初めて公式戦で10番を任せてもらったのに、勝てなかったことは、残念で仕方ありません。ただ今日トップリーグの試合に司令塔として出場し、勉強になったことはたくさんあります。この経験を糧に、SOとしてレベルアップできるようしていきます」

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