Post-Game Comments

試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第12節 vs ヤマハ発動機ジュビロ戦のコメント

 取材日:2016年12月18日

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第12節 vs ヤマハ発動機ジュビロ戦のコメント

全勝で首位のヤマハ発動機ジュビロとの対戦。優勝を目指すためにも負けることができない一戦だ。ホームでの大一番に橋本主将は「ファイナルに臨む気持ちで戦う」と決意の言葉を口にした。3試合ぶりに先発出場の平島は、スクラムの強い相手との対戦に「バックファイブの押しを意識して、スクラムをしっかり安定させようと1週間、取り組んできた」と話す。約9000人の観客が見守る中、試合はSO山中のキックオフで開始された。

そのキックオフをヤマハがノックオンし、いきなり注目のスクラムとなる。何度か組み直しした後、スクラムはコベルコスティーラーズのフリーキックに。すぐさまエリスが速攻を仕掛け、ヤマハ陣22mライン付近でハイタックルの反則を得て、コベルコスティーラーズはゴール前のマイボールラインアウトのチャンスをつかむ。「あの場面でモールが組め、得点できていれば…」と平島が試合後に悔やんだように、ここで相手に上手くディフェンスされモールが組めずに、ノックオンとなる。緊張感あふれる展開が続く中、最初に得点したのはヤマハ。前半13分、相手FBに大きくゲインを許し、トライに繋げられてしまう。ゴールキックも決まり、0-7。コベルコスティーラーズはラインアウトディフェンスが冴え渡り何度もボールを奪い、スクラムも互角の勝負をするが、ボールを継続しフェイズを重ねても、ヤマハのディフェンスが厚く、得点することができない。逆に36分、39分に、PGを決められ、13点リードされて折り返す。反撃が期待される後半。

相手キックオフのボールをFB正面がキャッチすると、そこからFW・BK一体となった連続攻撃を見せる。これはヤマハ陣10mライン付近でノックオンとなるが、はじめてコベルコスティーラーズらしいアタックとなった。6分にはゴール正面30mのPGを山中が決め、3-13に。しかし、初得点にスタンドが湧いたのも束の間、10分、相手FBのハイパントキックをLOがキャッチし、最後、HOに繋がれトライを奪われてしまう。21分にも神戸陣22mライン付近のラインアウトからフェイズを重ねられトライと、さらにリードを広げられる。ここまでノートライのコベルコスティーラーズ、地元のファンの前で意地を見せたいところ。そして24分、待望の初トライが生まれる。自陣10m付近から山中がキックカウンターから突破し、サポートしていたNo.8谷口にパス、最後は前節でもトライを決めたCTB林にボールが渡り、インゴールへ。ついにコベルコスティーラーズが逆襲する。29分にはゴール前ラインアウトからモールを押し込み、相手の反則を誘って認定トライに。ゴールキックも決まり、15-27。立て続けにトライを奪って12点差にまで詰め寄る。だが、反撃もここまで。その後、2本続けてPGを決められ、15-33でノーサイド。

試合後、マッケイヘッドコーチは「全選手がベストを尽くしたが、それでも勝つことができなかった。セットプレーについては良かったが、我々の武器であるキックカウンターからのアタックをヤマハにうまく強みを消されてしまって、そこでやられてしまった。ハイボールのバトル、ブレイクダウンも制することができなかった。ビッグゲームに勝つためには、何か1つだけが良くても、勝利を得ることはできない。すべてが良くないといけません。今日の試合は、苦い敗戦となったが、いいレッスンになったと思う」とコメント。橋本主将は「相手にやりたいようにやられてしまいました」と悔しそうな表情を見せた後、残り3試合に向けて「目指していた優勝の可能性は消えましたが、家族や会社関係者、ファンの皆様、応援してくれるすべての人のために、神戸製鋼コベルコスティーラーズに所属しているというプライドを持って、全力で戦います」と力強く宣言した。3敗目を喫し、優勝は消滅したが、日本選手権進出の可能性はまだある。3位以内を目指して、コベルコスティーラーズはありったけの力をぶつける。

平島久照選手、アンドリース・ベッカー選手、林真太郎選手のコメントです。

PR

平島久照選手

「FWとしてスクラム、ラインアウトでプレッシャーをかけようと準備をしてきて、セットプレーについては安定していたのですが、いかんせん、いい場所でのセットプレーがなくて。モールを組めればトライまでいけると自信があったので、そういう意味では前半最初のゴール前ラインアウトでモールを組めなかったのが悔やまれます。キックを蹴り込まれた後のブレイクダウンでボールが出なかったり、エリアコントロールだったり、今日はいろいろと課題が出た試合となりました。この試合は決勝のつもりで臨んだので、敗れたことは悔しいですが、気持ちを切り替えて、残り3試合しっかり戦っていきます」

LO

アンドリース・ベッカー選手

「前半最初のラインアウトについてはレフリーの判断が神戸側に転ばなかったのかなと。もし、あそこでトライを獲ることができていれば思い描いていたような試合になっていたのかもしれません。今日はロングキックでエリアを戻され、相手に我々がミスするのを待たれてしまい、多くの時間を自陣でプレーすることになってしまいました。また、タックルでプレッシャーをかけることができず、相手にフィジカルで圧倒されるなど、1対1のディフェンスという課題も出ました。非常にタフな試合になりましたが、そういうチームだからこそヤマハは首位なのだと思います。大切な一戦に敗れてしまいましたが、まだシーズンは終わったわけではありません。セットプレーを完璧なものにしていったり、ブレイクダウンをさらに強化したり、できることをすべてやり尽くして、残り3試合、勝利したいと思います」

CTB

林真太郎選手

「相手のCTB(12)がインパクトある選手で、CTB勝負で優位に進められてしまいましたし、相手FBのキック力、そしてボールキャリーとしての強さに圧倒されて。CTBとしてアタックでも、ディフェンスでも前に出られるようなプレーをしようと思って試合に臨みましたが、それができなかった。それに今日は相手のハイパントが高くてミスを誘われたのですが、CTBとしてFBやWTBのサポートが足りなかったと思います。トライについては、山中さんがいいキャリーをしてくれたので、到さんとサポートして、トライになったことはうれしいです。今は試合に出て、いろいろと学んでいるところです。残り3試合、出ることができたら、学んだことを生かして、全力を尽くして、勝利に貢献できるようにしたいです」

loading