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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第9節 vs NECグリーンロケッツ戦のコメント

 取材日:2016年10月29日

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第9節 vs NECグリーンロケッツ戦のコメント

10月29日(土)、ウインドウマンス前の最後の試合となる第9節 vs NECグリーンロケッツ戦が、東京・秩父宮ラグビー場で行われた。第8節を終了し、7勝1敗勝ち点33で3位のコベルコスティーラーズ。勝利をもう1つ積み上げ、いい形で休止期間へと入りたかったが、リーグ戦唯一の東京開催試合は、厳しいものとなってしまった。FBレイのキックオフではじまった試合は、4分、好調の司令塔イーリが負傷し、WTB大橋がグラウンドへ。急遽レイがSOに入るが、そんなアクシデントを物ともせず、6分、コベルコスティーラーズは、NEC陣10mライン付近マイボールラインアウトからパスをつないで、アンダーソンが先制のトライをマークする。レイがゴールキックをきっちり沈め、7-0と、素晴らしい立ち上がりを見せたかと思えたが、その3分後、ディフェンス網を破られ、失トライ。ゴールキックも決まり、7-7とゲームは振り出しに。直後のレイのキックオフをCTBフーリーが矢のようなスピードで落下点へと走り込みキャッチすると、すぐさまFW・BK一体となった攻撃を見せ、山下(楽)が左隅へノーホイッスルトライ。ゴールキックも成功し、12-7。再びリードしたのも束の間、ここからコベルコスティーラーズはミスでボールキープをできなかったり、反則を犯してしまったりと、防戦一方に。16分、20分に、PGで加点され、12-13で逆転を許す。その後も、ミスでボールを継続できずにもどかしい展開が続く。29分にハーフウェイライン付近のキックカウンターから、31分にはインターセプトからトライを奪われる。前半終了間際にもトライを献上し、12-32と大きくリードを許し、ハーフタイムへ。

「自分たちのラグビーをすればトライを獲り切ることができる。ボールキープしていこう」と話し合って臨んだ後半。コベルコスティーラーズが追い上げを開始する。7分、NEC陣ゴール前スクラムからボールを展開し、CTB山中がトライ。さらに13分、ターンオーバーから連続攻撃を仕掛けて、レイがインゴール左中間へトライ。ゴールキックも決まり、24-32と差を縮める。その後も、コベルコスティーラーズは積極的に攻めるが、ミスが出て、獲り切ることができない。逆に自陣に入られたところで反則を犯し、18分、27分にPGを決められ、24-38と再び突き放される。残り10分、逆転を信じる応援席から熱い声援が送られるが、ゴール前のチャンスの場面で2本続けてマイボールラインアウトを奪われてしまう。結局、NECの粘りのディフェンスの前にゴールラインを割ることができずに、そのまま24-38でノーサイド。コベルコスティーラーズは痛い敗戦を喫し、4位に順位を下げた。

試合後、マッケイヘッドコーチは「残念な結果になりましたが、言い訳はしません。NECが素晴らしいパフォーマンスをしました」と相手を称えた後、「前半、NECペースで試合が進んでいるところで修正することができず、結果として自陣でのプレーが長くなってしまいました。ただ後半、立て続けにトライを奪い、試合を生き返らせた選手のパフォーマンスは誇りに思います」とコメント。主将の橋本は「相手によく研究されていて、やりたいようにやられてしまいました。それでも後半は、自分たちのラグビーができ、差を詰めたのですが、その後、ツメのところでセットプレーが安定しなかったり、規律を守ることができなかったりして逆転にいたることができなかった。この敗戦で自力優勝が遠のいてしまいましたが、これからもシーズンは続きます。諦めずに後半戦も1戦1戦、戦っていきます」と決意を口にした。

トップリーグは約5週間のウインドウマンスに入る。「チームの成長のために、この期間はとても重要です。自分たちのラグビーを信じ、ハードワークし、それを突き詰めていきます」とマッケイヘッドコーチ。12月4日(日)、福岡・グローバルアリーナで開催の第10節 vs 宗像サニックスブルース戦では、力強さと精度を増したアタッキングラグビーをきっと見せてくれるはずだ。

中嶋ヴァカウタイシレリ選手、大橋由和選手のコメントです。

LO

中嶋ヴァカウタイシレリ選手

「怪我から復帰し、今シーズン初めての公式戦です。早く出たくて出たくて仕方ありませんでした。グラウンドに入ったら、持ち味であるパワープレーでチームに勢いをつけようと思っていましたが、逆転することができずに残念に思います。NECは集中して、ミスなくプレーしていたという印象です。逆に神戸は、強みであるセットプレーでミスをしてしまったり、自陣で反則を多くしてしまったり、精度の低いプレーが多かった。残念な結果に終わり、とても悔しいですが、個人的にはこの試合からスタートです。後半戦は試合に出て、激しいプレーで勝利に貢献したい。コンディションも100%ですので、巻き返します!」

WTB

大橋由和選手

「ニック(イーリニコラス)はアタックをコントロールするのがうまいので、彼が抜けて、少しずつ攻撃の歯車が狂ってしまったというのはあります。そこで我慢して、自分たちのリズムに戻すことができればよかったのですが、前半は立て直すことができなくて。自分たちのリズムでアタックできれば、トライを獲ることができるので、しっかりボールキープして繋いでいこうとチームで話し、後半に入り、その通りのプレーができ、立て続けにトライを獲ることできました。ただその後、ラインアウト、スクラムといったセットプレーでのミスや不用意な反則が出てしまい、一度呼び込んだ流れを自分たちで手放してしまって…。この敗戦は正直痛いですし、優勝争いが厳しいものになりましたが、先を見ずに、目の前の試合に集中して、後半戦も1戦1戦戦っていきます。個人的には、昨シーズン最後の秩父宮の試合(プレーオフトーナメント3位決定戦)で怪我をし、長期のリハビリを経て、今日、またこの場所に戻ってくることができ、嬉しかった。でも自分らしいパフォーマンスを発揮できたかといわれれば、満足のいくプレーではありません。ここから上げていきたいと思いますので、後半戦、期待していてください」

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