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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第8節 vs ホンダヒート戦のコメント

 取材日:2016年10月22日

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第8節 vs ホンダヒート戦のコメント

10月20日(木)、コベルコスティーラーズのみならず、日本ラグビー界に多大な影響を与えた平尾誠二GMが永眠した。

この訃報からわずか2日後の10月22日(土)、第8節 vs ホンダヒート戦が行われた。敵地、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿で迎える追悼の一戦。選手、スタッフ、そしてファンの皆様方が、さまざまな思いを胸に特別な戦いに臨んだ。

相手キックオフではじまった試合は、2年ぶりに先発出場を果たしたFL鈴木がディフェンスにつかまりながらも力強く前進、ボールをつなぎ、いきなりコベルコスティーラーズのアタッキングラグビーが炸裂する。この攻撃は相手陣22mライン付近でノットリリースザボールの反則を取られるが、その後も気迫のこもったアタックが続く。11分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、LO張が先制のトライをマーク。その3分後には、相手ラインアウトをスティールし、BKへと展開すると、22mライン付近右中間ラックから左へ9-5-10-13-11とつなぎ、ラストパスを受けたFL橋本がインゴールへ飛び込み、12-0に。ホンダのホームグラウンドであるにもかかわらず、スタンドから「GO Go神戸!」の大きな歓声が沸き上がる。攻撃の手を緩めないコベルコスティーラーズは、22分にPGで加点、30分にはSHエリスがトライを決め、20-0とリードを広げる。しかしここから相手ペースに。34分、PGを許すと、37分には、ホンダ陣10mライン付近でFBレイのパスがインターセプトされ、トライを献上、20-10で折り返す。

後半の立ち上がり、前半終盤の悪い流れを断ち切るかのように、3分、相手スクラムからのこぼれ球をエリスが拾い上げターンオーバーしFW・BK一体となった攻撃を見せて、最後はSOイーリからのキックパスがWTB山下(楽)につながりトライをマークする。その後、ボールを動かされ、相手にゴール前まで迫られる場面もあるが、激しいディフェンスでボールを奪い、得点を許さない。14分にはゴール前ラインアウトからモールを押し込み、HO木津がトライを上げ、32-20とする。このままコベルコスティーラーズの流れでゲームが進むかに思われたが、ホームで戦うホンダが意地を見せる。22分、神戸陣22mライン付近ラインアウトからフェイズを重ねられて失トライ。ゴールキックも決まり、32-17とされる。獲られたら獲り返すコベルコスティーラーズは、その3分後、エリスからのキックパスをWTBアンダーソン→レイへとつなぎトライを決めるが、相手も食らいついてくる。35分、キックカウンターからWTBにビッグゲインを許し、そこからボールをつながれ、トライを献上。この時点でトライ数の差は3。ボーナスポイント獲得するためには、もうこれ以上トライを奪われてはならない。残り5分、ホンダの猛攻が続くが、コベルコスティーラーズは粘りのディフェンスで凌ぎ切り、ノーサイド。37-24で勝利し、ボーナスポイントを含む勝ち点5を獲得した。

試合後、ジムマッケイヘッドコーチは「望んでいたボーナスポイントを獲っての勝利という結果は、喜ばしいことです。タフな数日間でしたが、全員がひとつになって戦えたことを誇りに思います」とコメント。主将の橋本は「重い試合でした」とひと言。続けて「自分の感情をコントロールするのが難しくて、リーダーシップを発揮できなかった。また、みんなもショックを受けていて、正直、ラグビーどころではない感情でしたが、試合がはじまると集中しました。勝ち点5を獲れて勝てたことは大きい」と話した。そして最後に「平尾さんが見ていてくれたら…」と声をつまらせた。コベルコスティーラーズは、平尾GMのためにも、チーム一丸となって優勝を目指す。

大窪光選手、鈴木敬弘選手、山下楽平選手のコメントです。

LO

大窪光選手

「平尾さんのためにも今日は絶対に勝たないといけない試合。神戸は強いんだというところを見せようと、FWは激しくいこうと言っていました。個人的には2年ぶりに公式戦のメンバーに入り、緊張感がいっぱいで。試合に出たらとにかくチームに勢いを出させるようなハードなプレーをしようと思っていました。出場時間は5分ほどでしたが、接点でも激しくいけたと思います。これからも試合に出続けられるようにより一層頑張ります。今日はあたたかい応援ありがとうございました」

FL

鈴木敬弘選手

「2年ぶりの先発出場となりました。ベテランらしいプレーをしようと思っていましたが、アタックでもディフェンスでも、もう少し激しくいけたかなと。試合については、勝つことはできましたが、決していい勝ち方ではなかった。試合を通じて、もっとボールキープしてアタックできたと思いますし、ラスト10分は受けに回ってしまって、軽いプレーになってしまった。課題が残る試合になったので、この反省を生かして、前半戦最後の試合に臨み、NEC戦は気持ちのいい勝ち方をしたいと思います」

WTB

山下楽平選手

「試合内容については、ここ数試合と同じ展開になってしまいました。前半の入りはいいけれど、ミスで得点を許してしまって、相手に勢いを取り戻させてしまう。オフロードで無理やりつなごうとしてミスをしてしまうなど、軽いプレーが多いです。前に出ることはできているので、そういうところを改善して、ウインドウマンス前の最後の試合となるNEC戦では、相手を圧倒して勝利したいと思います」

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