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前節でパナソニックワイルドナイツに完敗したコベルコスティーラーズは、9月10日（土）、石川県西部緑地公園陸上競技場にてコカ・コーラレッドスパークスと対戦した。

この試合、SOに入ったのは、コベルコスティーラーズではトップリーグ初先発出場のイーリニコラス。「開幕戦と第2節をベンチから見ていて、なかなか外へボールが動かないなと思っていました。僕は日本語が話せるので、山中とコミュニケーションを取りながら、外へボールを動かそうと意識していました」。 FBコディのキックオフで始まった試合は、いきなり動く。4分、相手ボールをハーフライン付近のラックで奪うと、テンポよくボールをつなぎ、FW・BK一体となった攻撃を仕掛けて、最後はNo8バンリーベンがインゴール右隅に飛び込み先制のトライ。11分に、自陣10ｍライン付近の反則でコーラはPGを狙うものの、これは失敗に終わり、スコアは変わらず。攻めるコベルコスティーラーズは、20分、コーラ陣22ｍライン付近ラインアウトからBKへと展開し連続攻撃、ゴール前のラックからSH梁、CTB山中とつなぐと、左端のWTB山下（楽）へと飛ばしパス、山下はDFに絡まれながらも足腰の強さを見せ、そのままインゴールへ。10-0とリードを広げる。ディフェンスもよく機能し、コーラのワイド攻撃を封じる。さらに26分、33分、36分にPGで得点を加え、19-0で前半終了。相手をノートライに抑え、後半へと突入する。

後半序盤は、ハンドリングエラーやキックがダイレクトタッチになるなど細かなミスが出て、もたつく場面があったが、13分、開幕戦で活躍したWTBフレイザーが見せてくれる。コーラ陣22ｍライン付近の相手ボールラインアウトをスティールしマイボールにすると、BKへと展開、イーリが右端のフレイザーにキックパス、それを拾い上げてトライ、24-0とする。16分に危険なタックルでバンリーベンがシンビンとなり、17分にゴール前スクラムを起点にトライを奪われ、24-7とされるが、コーラの反撃もここまで。一人少ない状況ながら、しっかり守り切り、コーラにチャンスを与えない。29分、PGで加点し、27-7。バンリーベンがグラウンドに戻り、15人になると、コベルコスティーラーズに勢いは加速。CTBバイフ、SH佐藤といった後半途中からグラウンドに入った選手らが躍動し、チームに推進力を与える。31分、22ｍライン付近ラインアウトからモールを押し込み前進、BKへと展開し、ゴール前のラックから佐藤がタテへと突進してきたLO伊藤につなぐとそのままゴール中央へ。ゴールキックも決まり、34-7に。その直後には、コーラのキックオフをマイボールにするとBKへと展開し、コディからパスを受けた山下（楽）が小さくキック、それを自らゴール前で拾い上げ、トライ。さらに、36分にも、神戸ボールのセンタースクラムから佐藤→バイフへとつなぎ、バイフがビッグゲインし、最後はサポートしていた山下（楽）がインゴールへと飛び込み、この日自身3トライ目となるトライをマーク。39分に後半大活躍だったバイフがシンビンとなったが、そのままノーサイド。コベルコスティーラーズは48-7で勝利し、相手より3トライ以上多く上げ、ボーナスポイントも獲得した。

試合後、ジム・マッケイヘッドコーチは「先週の敗戦から気持ちを切り替え、選手はこの試合に向け、ハードワークしてくれました。アタック、ディフェンスともに改善することができ、良い結果が出て嬉しく思います。また今日は、前半の1本目や2本目のようなボールをスピーディに動かして奪った、いいチームトライもありました。もちろんまだまだやるべきことは多いですが、進んでいる方向は間違ってはいないと確信しています」と手ごたえを感じた様子。キャプテンの橋本は「前半PGで得点を刻んだのは、勝つことを第一に考えての選択です。最終的に6トライを上げ、ボーナスポイントも獲って勝利できてよかったです」と話した後、次節のトヨタ自動車ヴェルブリッツ戦に向けて「今日は、アタックではハンドリングエラーなど小さなミスがありましたし、ディフェンスでも反則が多かった。もっとスコアができていたと思います。ミスや規律の部分を修正し、トヨタ戦に臨みたいと思います」と意気込みを述べた。

なお、マンオブザマッチには、この日3トライをマークした山下（楽）が、選ばれた。