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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第1節 vs NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦のコメント

 取材日:2016年8月27日

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第1節 vs NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2016-2017が開幕した。初戦の相手は、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスだ。春からサントリーサンゴリアス、ヤマハ発動機ジュビロを相手に練習試合とはいえ、7戦全勝するNTTコム。試合前に行われたトークショーでは、怪我で戦線離脱中のキャプテンの金が「春から負けなしできていますので、勢いに乗って神戸に勝ちます!」と意気込んでいた。

厳しい戦いが予想される中、風下のコベルコスティーラーズは、前半、相手のキックを絡めた攻撃に苦戦を強いられる。7分、ハーフライン付近の神戸ボールスクラムから No.8谷口→SH梁のパスが相手に渡ると、左中間ラックから9→10→12と展開され、12がゲインを切り、サポートしていた10に内返しのパスをし、そのまま走り切られて先制のトライを献上する。ゴールキックも決まり、0-7。コベルコスティーラーズは、マルコ・カプートアシスタントコーチの元で鍛えに鍛え抜いてきたスクラムでは優位に立つものの、相手ディフェンスのプレッシャーからかミスを連発、またラインアウトでも安定性に欠き、リズムを掴むことができない。19分には、ゴール前ラインアウトからモールを押し込まれて、失トライ。ゴールキックも決まり、0-14にされる。さらに24分には、ドロップゴールを決められ、17点差に。

これ以上、リードを広げられたくないコベルコスティーラーズは、強力スクラムで反則を立て続けに獲得し、相手陣22mライン付近でマイボールラインアウトのチャンスを得る。神戸コールが湧き上がる中、モールを形成し、ゴール前まで前進するが、NTTコムの粘りのディフェンスを前に得点することができない。このまま折り返すかと思われた前半終了間際、相手陣10mライン付近マイボールラインアウトからFWがモールを押し込み、BKへと展開すると、SH梁からパスを受けたWTBフレイザーがディフェンスを振り切って、30m走り切り右中間へトライ。SOコディの正確なゴールキックも決まり、7-17でハーフタイムへ。

ジム・マッケイヘッドコーチは「後半、風上に立つので、キックを使って敵陣でプレーする、セットプレーで優位に立っていたので、そこでプレッシャーをかけていく。とにかく後半は先に点を獲ろう」と声をかけ、選手を送り出した。後半3分、神戸陣10mライン付近でオフサイドの反則を犯し、NTTコムはすぐさまPGを選択するが、失敗に終わり、スコアは変わらない。そして7分、コベルコスティーラーズが反撃の狼煙を上げる。相手陣22mライン付近でスクラムを押し込むと、縦への攻撃を繰り返し、最後はラックから出たボールをWTB山下(楽)が直接受けて、ディフェンスをかわしてインゴールへ。ゴールキックも決まり、14-17とする。13分には、PGで加点し、同点に。勢いに乗るコベルコスティーラーズは、ボールを動かしアタッキングなラグビーを展開し、流れを完全に掌握。相手はたまらず反則を繰り返す。25分、コディがPGを決め、20-17とついに逆転に成功。「替わってグラウンドに出た選手がいい働きをしてくれた」とマッケイヘッドコーチが話していたよう、梁から替わったベテランSH佐藤が落ち着いたゲームコントロールを見せると、今季加入のHO金井やベテランPR山内がセットプレーの安定に貢献、さらに夏合宿のBKのMVPであるCTBバイフが激しいタックルで相手のミスを誘う。32分、NTTコム陣22mライン付近で相手が小さく蹴ったボールをキャッチし、展開すると、最後はコディが「この1週間、練習していた」というキックパスをタッチライン際のフレイザーに通すと、そのまま走り切り、トライ。難しい角度のキックを、コディが沈め、27-17。そのまま10点差を守り切り、コベルコスティーラーズが大事な初戦を逆転勝利でものにした。

試合後、マッケイヘッドコーチは「春からよい結果を出しているNTTコムとの対戦は、タフなものになると予想していました。17点差をつけられ、追い込まれた展開になりましたが、選手を信じ続けていました。そして前半終了間際のトライが、後半の勢いへとつながった。ハーフタイムに戦術の修正などを指示しましたが、そこで選手がパニックにならず、やるべきことを遂行してくれたことが我々を勝利へと導きました」と総括。続けて第2節のパナソニックワイルドナイツ戦に向けて、「しっかりリカバリーして、昨シーズンのチャンピオンにチャレンジしていく」と話した。

第2節 vs パナソニックワイルドナイツ戦は、9月2日(金)19時30分キックオフ。地元・神戸でコベルコスティーラーズは、開幕2連勝を狙う。

橋本大輝キャプテン、金井健雄選手、コディ・レイ選手のコメントです。

FL キャプテン

橋本大輝

「前半、風下だったこともあり、ある程度、リードされても仕方ないとは思っていました。ただミスが多過ぎました。相手のディフェンスのプレッシャーもありましたが、それを差し引いても、ミスが多過ぎた。そして2トライとDGを決められ、0-17とされましたが、崩されてトライを獲られたというのではなかったので、後半、ひっくり返せると信じていました。その通りの結果になり、勝利しましたが、今日は反省点が多いです。ハンドリングエラー、ラインアウトでのミス、ターンオーバーされる回数も多かった。それらを修正して、次節ではパナソニックにチャレンジャーとして全力で戦いたいと思います」

HO

金井健雄選手

「トップリーグの試合は、練習試合とは違います。また今シーズンは、リーグ戦で優勝が決まりますので、1試合1試合に重みがある。そんな中で、前半は、開幕戦ということもあってか、ミスが多く出たり、ラインアウトが安定しなかったり、バタバタしている印象を受けました。そして17-17と同点になった後にグラウンドに入りましたが、拮抗した場面で投入されるのは得意なので、セットプレーの安定や落ち着いたプレーで流れを呼び込もうとしました。後は声を出して、1回1回、周りに基本プレーを確認して、チームがうまく回るようにした。結果として逆転勝利することができ、良かったですし、神戸での初の公式戦を楽しむことができました。次節も勝利できるようにいい準備をします」

SO

コディ・レイ選手

「初めての日本での公式戦ということで少し緊張しました。前半はミスでボールをキープできず、自分たちのゲームプランを遂行できませんでしたが、後半、風上に立ったこともあり、いいキックを蹴り込み、相手陣で戦うことができました。自分のキックに関しては、プレースキックに関しては1本も外すことなく試合を終え、満足していますが、インプレー中のテリトリーを獲るキックについては、まだまだ。もっと練習しないといけません。次節も厳しい戦いになると思いますが、チームの勝利に貢献できるように良いプレーをしたいですね」

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