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-Long interview-

2021/09/16 | 取材日:2021年8月23日(山本選手)、8月25日(具選手)

2021年度新加入選手インタビュー Part.2 山本幸輝選手&具智元選手

ゲスト出演したチームのインスタライブでは、面白メガネをつけて登場し、日本代表のチームソング『ビクトリーロード』を5倍速(笑)で披露(ご覧になられていない方もアーカイブ配信でぜひチェックを!)するなど、爆笑を誘っていた山本幸輝選手。今後、イベント等でも大活躍してくれそうです。『日本代表にもう一度返り咲くために新しいチャレンジをしよう』と移籍を決めたという山本選手の新加入インタビューをお届けします。

コベルコスティーラーズでチャレンジして
今シーズン、“新しい山本幸輝”を見せる!

山本 幸輝
KOKI YAMAMOTO

PROFILE

■1990年10月29日生まれ(31歳)、滋賀県野洲市

■野洲市立野洲中学校→八幡工業高校→近畿大学→ヤマハ発動機ジュビロ(現静岡ブルーレヴズ)

■ポジション/PR

■身長・体重/181cm・115kg

■代表歴/日本代表7キャップ、日本A代表、ジュニア・ジャパン

学生時代から身近な存在だった
コベルコスティーラーズへ
—山本選手というと、日本代表のチームソング『ビクトリーロード』を思い浮かべる方も多いと思います。ただ、ご自身は惜しくもワールドカップメンバーから外れてしまいました。
「悔しさはありましたが、自分が求められるレベルに達していたらメンバーに入っていたと思います。それに、いつまでも『悔しい』と言い続けていても仕方がありません。もちろん、気持ちを切り替えるのには時間がかかりましたが、共に厳しい練習を乗り越えた仲間が結果を残してくれて嬉しい気持ちでした」
—8年間所属したヤマハ発動機ジュビロ(現静岡ブルーレヴズ)から神戸製鋼コベルコスティーラーズへ移籍することに決めた理由をお聞かせください。
「一番の理由は、代表復帰を目指して、新しいチャレンジをしたいと思ったからです。ラグビーをしている以上は日本代表でいたいという思いがあります。代表に返り咲くために、より成長できる場所はどこなのかを考えた時に、神戸製鋼コベルコスティーラーズだったら良いチャレンジができるのではないかと思い、移籍することに決めました」
—出身の近畿大学は、神本さんや松井さんといったコベルコスティーラーズのOBがディレクターやコーチを務めていますね。
「大学時代には、現在、渉外兼リクルーターをされている平田さんからスクラムを教えていただき、灘浜グラウンドでコベルコスティーラーズとスクラム練習をする機会もありました。『これがトップチームのスクラムなのか』と強さに驚いたことをよく覚えています。僕自身、関西出身ですし、大学時代から身近な存在だったコベルコスティーラーズでプレーできることを嬉しく思います」
—コベルコスティーラーズには、日本代表で一緒だった選手も多いですね。
「山中さん、イシ(中島イシレリ)、ティム(ラファエレ ティモシー)、アタ(アタアタ・モエアキオラ)、具くんも移籍してきました。それにヤンブーさん(山下裕史)もいます。ヤンブーさんとは時々個人練習で一緒になるのですが、相変わらず元気ですね(笑)。最初は『今日はそんなに走らへんで』と言っているのですが、ランナーズハイのような状態になってくるのか、延々とグラウンドを走っているんです。どこが『今日は走らへんで』やねんって(笑)」
—「ジャパンラグビートップリーグ2021」第5節でヤマハ発動機と対戦した際、山下(裕)選手から「幸輝!」と声をかけられていましたね。
「若手が先発出場で、僕はリザーブでした。神戸がスクラムを押し込んで、そこからアタがトライを決めた。そしたら、ヤンブーさんが『幸輝、アップせえ!』と(苦笑)。試合中ですし、ベンチで何も言えずに黙って座っていたら、ヤンブーさんがまた『幸輝!』と。試合後、後輩から『山下さんってどんな人なんですか?』と聞かれて…(笑)。『いい人やで』と答えておきました」
—山本選手との対戦を熱望していたんでしょうね。
「そうですね。試合前にヤンブーさんから『はよ、出てこい!』とLINEのメッセージをもらっていました。ヤンブーさんは日本代表で初めて一緒になった時は、怖い人だと思っていたのですが、仲良くなったら、優しくて、イメージとまったく違いましたね」
1日100本のスクラム練習
八幡工業高校が原点
—ところで、これまでの競技歴をお伺いしたいのですが、山本選手はいつからラグビーを始めたのでしょうか。
「中学2年の終わり頃からです。ラグビーを始めた理由は、単純に太り過ぎたから(笑)。それまで少年野球をやっていて、小学生の頃は、キャプテンをしていて、エースで4番だったのですが、中学に入ってから太り始めて、ポジションがファーストになり、打順も下がっていき、最後はライトで打順が8番に。花形と言われるポジションから遠ざかり徐々にモチベーションが落ちてきて、挫折感を味わいました。そんな時に、ラグビー部の先輩に声をかけてもらったんです。子供の頃からずっと野球をしていたこともあり、何かスポーツはしたいと思っていたので、ラグビーを始めることにしました。ただ、ラグビーは練習初日から衝撃の連続でしたね。タックルか何かの練習で手を踏まれて、爪が剥がれたんです!それに、よく見てみると、どの選手も擦り傷だらけだし、『誰も怪我をしたことを心配してくれないし、なんというスポーツや!』と驚きましたが、そこに男らしさを感じて虜になってしまいました」
—スクラムの技術はどこで身に付けたのでしょうか。
「高校時代です。チームに2年生のプロップがいなくて、入部していきなり3年の先輩とスクラムを組まされました。しかも、1日100本!3人対3人からはじまって、5人対5人、最後は8人対8人という感じで、スクラム練習に2時間半。それを毎日やっていました。1年の時は半泣きになりながらスクラムを組み、首が痛くて仕方なかったです。当時の監督からは『お前は将来日本代表になれる』と言っていただき、僕もその気になって頑張っていました。八幡工業高校で、監督や先輩に教えていただきながらスクラムを組み鍛え上げられたのだと思います。高校時代は僕の原点ですね」
—ヤマハ発動機で『3番』から『1番』になったんですよね。
「そうです。大学でもスクラムにこだわって取り組んでいたので、3番として自信はありました。だけど、ヤマハに入部し初日の練習で、(長谷川)慎さんから1番への転向を告げられて…。慎さんのそのひと言で、1番をすることになりましたが、迷いはありませんでした。日本代表で活躍され、指導者としても実績のある方が言われるんだったら1番をやった方が成長できるんだろうなと思いましたから」
スクラムに絶対の自信あり!
今後はフィールドプレーを磨いていく
—1年目からレギュラーとして試合に出場されていました。
「技術的にもまだまだ未熟だったと思いますが、フッカーと3番の選手に助けてもらいながらプレーしていました。ヤマハに所属した8年間では、昨シーズンの開幕戦と第2節を除く、98試合に出場させていただきました。ヤマハのユニフォームを着て100試合に出場したいと思う気持ちもありましたが、そこはこだわるところではないのかなと。記録も大事ですが、ファンの方々の記憶に残ることはできたかなと思っています。1年目からずっと試合に出る機会を与えてくれたチームには感謝しています」
—改めて持ち味を教えてください。
「スクラムではどんな時でも『負けたくない』という気持ちでプライドを持って組んでいます。スクラムには絶対的な自信を持っていますね。それと、チームを鼓舞し、エネルギーを与えるところも持ち味です」
—コベルコスティーラーズで成長させたいところは?
「フィールドプレーです。アタックに参加できるようになりたいですし、ディフェンスでも活躍できるようになりたい。フィールドプレーは、日本代表に選ばれるためにも必要不可欠だと思いますので、成長させられるようにしていきます」
—そのために取り組んでいることはありますか?
「これまではパワーに特化して体をつくっていましたが、パワーはそのままにスピードと持久力も求めて、体脂肪を減らして筋肉の量を増やそうとしています」
チームメイトと切磋琢磨し
まずは試合出場を目指す
—新しい山本選手が見られそうですね。
「ヤマハではラグビーのシステム上、ボールを持つ機会がほとんどなかったのですが、コベルコスティーラーズではボールを持っている姿をご覧いただけると思いますし、華麗なステップ(笑)もいつか披露したいですね。もちろん、これまでこだわってきたスクラムは、さらに向上させたいと思います」
—今後の目標をお願いします。
「個人としての大きな目標は、日本代表として『ラグビーワールドカップ2023フランス大会』に出場することです。しかし、その前にチームの中で信頼を勝ち取らないといけません。平島さん、イシ、若手の髙尾くんといったライバルたちと切磋琢磨して、まずは今シーズン、試合に出られるように頑張ります!」
—最後にファンの方々へメッセージをお願いします。
「神戸製鋼コベルコスティーラーズの一員として精一杯頑張ります!応援よろしくお願いします」

「ぐーくん」の愛称でお馴染みの日本代表で活躍中の具智元選手が、4年間所属したHonda HEAT(現三重ホンダヒート)から今シーズン、神戸製鋼コベルコスティーラーズへ加入。小学6年からラグビーをはじめ、中学1年の時にニュージーランドへラグビー留学をした後、中学2年で2歳上の兄・智充選手(三重ホンダヒート)とともに日本へ。高校日本代表からはじまり、U20日本代表、ジュニア・ジャパン、日本代表と駆け上がってきた具選手が、今後、目標とするものとは?話を聞きました。

「ラグビーワールドカップ2023フランス大会」出場を目指して、新天地でさらなる成長を誓う

具 智元
JIWON KOO

PROFILE

■1994年7月20日生まれ(27歳)、韓国

■大分ラグビースクール→日本文理大学附属高校→拓殖大学→Honda HEAT(現三重ホンダヒート)

■ポジション/PR

■身長・体重/183cm・118kg

■代表歴/日本代表15キャップ、ジュニア・ジャパン、U20日本代表、高校日本代表

ヨーロッパ遠征を経て
7月下旬にチームに合流
—いつチームに合流しましたか?
「日本代表のヨーロッパ遠征の後、自主隔離を終えてすぐ神戸に引っ越してきて、7月下旬にチームに合流しました」
—ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦、アイルランド代表戦が行われたヨーロッパ遠征はどうでしたか?
「別府合宿で怪我をしてしまい、前哨戦となったサンウルブズ戦には出場せず、ヨーロッパ遠征になんとか間に合わせるような形になりました。体重が落ちて試合では思うようなプレーができなかったのですが、チームにとっても、個人的にも良い経験になりました。特にブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦は『出たい』と思っていたので、先発メンバーに入ることができ、嬉しかったです。アイルランド代表戦は敗れましたが、内容的には悪くなかったと思います。日本代表として久しぶりの試合でしたが、チームがやろうとしていることができたので、次はもっと良い試合ができるんじゃないかな。自信を得たツアーになりました」
—ところで、現在、どのような練習をしているのでしょうか。
「今はウェイトトレーニングやランニングをしたり、スキル練習に参加したりしています。神戸の選手は、みんな大きくて、FWの選手も基本スキルのレベルが高いので、10月からの全体練習が楽しみです」
—父である具東春氏がスクラムコーチを務めるHonda HEAT(現三重ホンダヒート)を離れて、神戸製鋼コベルコスティーラーズに移籍を決めた理由を教えてください。
「チームに愛着がありましたし、チームメイトとも仲が良かったので、移籍を決断するのは容易なことではありませんでした。しかし、新リーグが開幕するにあたり、日本代表に選ばれ続けるためにも、トップチームでプレーした方がいいのではないかと思うようになりました。いろいろと悩みましたが、父からも『私のことは気にせずに智元の好きなように行動すればいい』と言ってもらったので、選手としてさらに成長するために移籍することに決めました。移籍先は、いくつか候補はありましたが、環境が整っていて、能力の高い選手が多いコベルコスティーラーズを選びました。コベルコスティーラーズは、父が現役選手としてプレーしていた時から強くて、人気があったと聞いています。そのようなチームの一員になれて光栄に思います」
—昨年12月、灘浜グラウンドで行われたコベルコスティーラーズとの練習試合はどうでしたか?
「Hondaに所属した4年間で初めてコベルコスティーラーズと対戦しました。その時はまさか次のシーズン、コベルコスティーラーズに移籍することになるとは思ってもいませんでした。試合はHondaがコンタクトの部分で圧倒されて、なかなかゲインを切ることができずに敗戦。神戸のアタックの多彩さもとても印象に残っています」
先輩からのアドバイスを
成長につなげていく
—具選手と同じ右プロップには、これまで公式戦178試合に出場している山下(裕)選手がいます。
「日本代表で同じ部屋になったこともあり、ヤンブーさん(山下裕史)には仲良くしていただいています。代表でも、ヤンブーさんからスクラムを組む時の頭の入れ方などを教えてもらいました。これからもヤンブーさんにはいろいろなことを聞いて教えてもらいながら、成長につなげていきたいと思います。それに、チームには、平島さんや(中島)イシレリさん、(山本)幸輝さんといった強い1番もいます。平島さんとはまだあまり話をしていないのですが、ベテランの平島さんとスクラムを組めるのも楽しみです。レベルの高いフロントローの選手ばかりなので、良い練習ができると思います」
—レギュラー獲得に向けてアピールポイントは?
「スクラムが強みですが、スクラムだけでなく、運動量でもしっかりアピールして試合出場を目指します!」
—チームには日本代表で一緒だった選手も多いですが、一番仲が良い選手は誰ですか?
「イシレリさんや幸輝さんには『一緒に練習しよう』と誘っていただくことが多くて可愛がっていただていますね」
—神戸の街はどうですか?
「コロナ禍ですので、ほとんど出かけていないのですが、都会だけど、小さくまとまっていて良い街だなと思います。まずは神戸の美味しいラーメン屋さんに行きたいですね」
—ラーメンが好きなんですね。
「好きですね。特に豚骨ラーメンと二郎系が好きなんです。家の近くにお店があったら、毎日でも行きたいくらいです(笑)。あと、トンカツも好きです」
—オフの日はどうしているんですか?
「インドア派なので、家でのんびりしていることが多いです。ゲームをしたり、Netflixで韓国ドラマを見たりしています。オススメは、『ラケット少年団』。バドミントン部の話なのですが、面白かったです」
忘れられない一戦は
アイルランド代表戦
—ところで、具選手というと、「ラグビーワールドカップ2019日本大会」のアイルランド代表戦でアイルランドボールのスクラムを押し込んで反則を奪った後、ガッツポーズをして吠えたシーンが印象的です。
「アイルランドのスクラムが強いということも、どういう風に押してくるのかも試合前から分かっていました。1本目のスクラムは、日本が反則を取られたのですが、相手が回してきているだけで、押されているようには感じていませんでした。2本目も相手が1本目と同じように回してきたので、スクラムを回させないように、みんなで耐えたら、相手が崩れて、スクラムが綺麗に割れました。その瞬間、思わず声が出て吠えてしまいました(苦笑)。あの場面は、FWだけでなくBKも集まって喜んでくれて、嬉しかったですね」
—決勝トーナメント進出を決めたスコットランド代表戦では、前半21分、具選手は脇腹を痛めて負傷交代しました。その時の悔し涙も記憶に残っています。
「高校時代から日本代表として2019年のラグビーワールドカップに出ることを目標にずっと頑張ってきました。夢の舞台に立たせてもらいましたが、一番大事な試合で怪我をしてしまい、前半21分と早い時間帯で交代…。チームに迷惑をかけてしまって申し訳なさと悔しさで胸がいっぱいになってしまいました」
—目標としていた「ラグビーワールドカップ2019日本大会」には全5試合出場しました。具選手が一番心に残っている試合はどれでしょうか?
「すべての試合ですが、1つ挙げるとしたら、アイルランド代表との一戦です。当時、ランキング1位だったアイルランドに勝って、スタジアムが盛り上がった瞬間は忘れることができません」
人生初の優勝を目指して
ハードワークする
—「ラグビーワールドカップ2023フランス大会」にも出場したい?
「はい、大きな目標です。『ラグビーワールドカップ2019日本大会』が終わった後は、頑張り続けていたこともあって、少し気が抜けてしまいました。だけど、その後の『ジャパンラグビートップリーグ2020』にたくさんの方々がスタジアムに足を運んでくれて、『また頑張ろう!』とスイッチが入りました。2023年まであっという間だと思いますので、スクラムはもちろん、すべての部分でレベルアップしていきたい。ヨーロッパ遠征では、走ることはできましたが、コンタクトが通用しませんでした。これを教訓にして、今後はサイズアップして、パワーもつけていきたいと思います」
—今は何キロなんですか?
「115キロです。ベストは118キロなのですが、なかなか増えなくて…。サイズアップも頑張ります!」
—2022年1月に開幕する新リーグ「ジャパンラグビーリーグワン」に向けて意気込みをお願いします。
「これまで優勝を経験したことがありませんので、コベルコスティーラーズで頂点に立ちたいと思います。試合に出て、優勝に貢献できるよう頑張ります!」
—では最後にファンの方々へメッセージをお願いします。
「『ぐーくん』と呼んでください。試合では持ち味であるスクラムにぜひ注目してください。みんなと一緒にハードワークして、今シーズン、人生で初めての優勝を経験したいと思います。皆様、応援よろしくお願いします」

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