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【ニュージーランド武者修行レポート】 濱野 隼大選手編
7月12日に日本を出発し、マナワツ・ターボスで研鑽を積んでいる濱野 隼大選手と辻野 隼大選手。ニュージーランドの高校時代を送った濱野選手は、卒業後、NPCでプレーすることを視野に入れていた時期もあったそうで、今回の派遣が決まった時はかなり嬉しかったといいます。ニュージーランドは2022年10月、松永 貫汰選手と現在、東芝ブレイブルーパス東京に所属する酒木 凜平選手と一緒に参加したU18チーフスのキャンプ以来。約3年ぶりとなるラグビー王国で2ヶ月過ごし、大いに刺激を受けたとか。昨シーズンはディフェンス面でチームが求めるプレーができずに試合出場の機会がなく悔しさも。日本代表への復帰を目指す濱野選手にニュージーランドで取り組んだことや実際に成長を感じていることなどを聞きました。(取材日:9月15日)
高校時代に目指していたNPC出場
昨年のオフシーズンはメジャーリーグラグビーのチームでトレーニングを積みました。2024-25シーズンは出場機会が少なかったこともあり、オフシーズンにしっかりラグビーをしたいと思っていたので、マナワツ・ターボスへ派遣されることが決まり嬉しかったですし、チームに対して感謝の思いでいっぱいになりました。それに実はロトルアボーイズ高校時代、卒業後、NPCでプレーしたいと思っていて、NPCベイ・オブ・プレンティのアカデミーでプレーすることを視野に入れていたんです。けど、ビザのことや将来を含めて考えた結果、コベルコ神戸スティーラーズに入団することにしました。それもあり、実際にNPCのチームで練習できることや雰囲気を感じられること、NPCの試合出場を目指せることにワクワクしました。

チームのトレーニングジムがこちら。ヘッドコーチは、神戸Sでディフェンスコーチを務めたウェスリー・クラーク氏が務めています。
コンタクトレベルの高さに驚愕
ターボス派遣にあたり、自分自身で設定していた目標はディフェンス面のレベルアップでした。というのも、2024-25シーズン終了後、コーチ陣との面談でディフェンスでのコンタクトの際、受け身になっていると言われたからです。ターボスではこの部分を特に意識して練習し、試合で出せるように取り組んできました。
ニュージーランドに来てすぐに行われたプレシーズンマッチではカンタベリーと対戦したのですが、そのメンバーのほとんどがスーパーラグビーのクルセイダーズで試合に出ている顔ぶれでした。その試合ではラインアウトディフェンスの時に相手のバックローに突っ込まれて、ぶっ飛ばされてしまって、「これがNPCのコンタクトレベルか」と驚いて…。試合後には見に来ていたレンズ(デイブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ)からアドバイスをもらいました。チームメイトもフィジカルが強いですし、そういう中で練習を積んで、プレシーズンマッチから約5週間後のラウンド5カンタベリー戦が僕のNPCデビュー戦になりました。ぶっとばされた(笑)選手がいるチームとの対戦になりましたが、タックルの時に受け身にならないように意識して臨み、フィジカルが強い相手に対してもしっかり体を当てて行くことができて自信を持つことができました。

プレシーズンマッチのホークスベイ戦では、試合後、リコーブラックラムズ東京の稲葉 聖馬選手、東芝ブレーブルーパス東京の亀井 茜風選手と尹 礼温選手と記念撮影しました。

ホームゲームのラウンド6ワイカト戦では神戸Sで2シーズンプレーしたアーロン・クルーデン選手に再会!
若い選手と一緒にハングリーに取り組む
デビュー戦はラウンド5になりましたが、もともとラウンド2でメンバーに入っていました。けど、前の週、マナワツBの試合にフル出場して、その後も強度の高い練習をしていたら足に違和感を感じて。無理をすれば何とか出られるかなという状態だったのですが、ラウンド2がビジターゲームでバックアップメンバーを連れていかないということもあり、当日のウォーミングアップで出られないとなるとチームに迷惑がかかるのでメンバーから外れました。
基本的にチームメイトは若い選手ばかりで、僕の年齢(24歳)で真ん中くらいです。30歳を越えるとベテランになるのですが、その中の1人が、昨年のオフシーズンに留学していたメジャーリーグラグビーのチームで一緒だったロブ・ハーリー選手です。彼はスコットランド代表として30試合ほど出場していて、今はメジャーリーグラグビーのチームとターボスの両方で契約しています。ただ、彼のような選手は珍しくて、一番下は20歳から25、26歳を中心に、スーパーラグビーでプレーすることを目指して、チーム練習の後にも、何かしら自主的にトレーニングを積んでいます。そういう若い選手に触発されて、僕も自主トレは欠かさずやっていて。神戸Sから派遣されたハヤタ(辻野 隼大)とは時間が合わなくて、1人でトレーニングを積むことが多いですが、バイクを漕いだり、ウェイトトレーニングをしたりしています。

アメリカのメジャーリーグラグビーのチームでも一緒だったというロブ・ハーリー選手とのツーショット
ナニ・ラウマペ選手に感謝!
オフは週に2日ありますが、午前中は必ずトレーニングをして、その後、映画に行ったり、ショッピングに行ったりしています。こないだはウェリントンでオールブラックス戦(ザ・ラグビーチャンピオンシップ第4節ニュージーランド代表vs南アフリカ代表)が行われるということで、IPUニュージーランドの寮から送迎があったのでハヤタと一緒に観戦してきました!オールブラックスは敗れましたが、現地で試合を見ることができ、貴重な経験ができました。
住んでいるところはハヤタのレポートにもあったように、IPUニュージーランドの寮に住んでいます。寮のご飯は和食が中心で、豚丼やうどんの日もありますし、お漬物や味噌汁も付いてきます。けど、寮にキッチンがあるので、時々自炊することもあって、僕はよくパスタを作っていますね。あと、試合前日のキャプテンズランの後にチームメイトと一緒にランチに行くこともあって、そういう時間も楽しいです。
それと、ターボスに来てからナニ(・ラウマペ)にはとてもお世話になっていて、チームの本拠地があるパーマストンノースのことやお店の情報を教えてもらって。ナニが神戸Sにいた時はそこまで喋ることはなかったのですが、「食事はしっかり食べているか?」「困ったことがあれば、いつでも連絡してきて」と声をかけてくれて、すごく感謝していますし、ナニの優しさに触れることができたターボス派遣にもなりました。

濱野選手自ら腕をふるったチキンパスタ

寮の食事がこちら!この日は豚丼とサラダでした。

キャプテンズランの後、チームメイトとランチへ。
ターボスでの経験を活かして今季は試合に出続ける
昨シーズンは日本代表のヨーロッパ遠征があり、チームに合流したのが開幕直前でした。試合出場を目指していましたが、ディフェンスシステムが変わり、なかなか慣れることができなくて…。アタックでのボールを持った時のスピードは評価してもらいましたが、先ほど触れたように課題はディフェンス面と言われました。今、日本代表はPNC(アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ)を戦っている最中です。インスタで代表の動画や写真が出てきて、「いいな」と思いながら見ています。この場所に戻るには、まずは神戸Sで試合に出ないと評価してもらえません。レンズからは今シーズンもウィングをメインに、センターでも出られるように準備しておいてほしいと言われています。ターボスでもウィングとセンターでプレーしていて、僕と同じ高校出身の先輩2人とポジションを争いました。2人とも身体能力が高くて、スピードでガツガツいくタイプ。そういう選手たちと切磋琢磨し、フィジカルやディフェンス面で成長を感じています。
神戸Sは今シーズンもウィング、センターともにポジション争いは激しいですが、ニュージーランドでの経験を活かして、ディフェンスでは簡単に抜かせないところやコンタクトの激しさをどんどん出していきたい。ニュージーランド派遣はレンズからの提案で今週いっぱいとなりました。宮崎合宿からチームに合流し、成長したところを見せてアピールしたいと思います!

スカイ・スタジアムで行われたTRC第4節ニュージーランド代表VS南アフリカ代表を観戦しました!