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KOBELCO

close-up KOBE -Long interview-

ロングインタビュー

2025-26シーズン 新加入選手インタビュー Part.2 CTBマック・ハリス選手

 取材日:2025年8月27日

2025-26シーズン 新加入選手インタビュー Part.2 CTBマック・ハリス選手

父はニュージーランド人、母は日本人、群馬県で生まれ、高校1年まで日本で生活していたこともあり、日本語はペラペラ。自身も「この顔に騙されずに、日本語で話しかけてください!」とスティールメイツに異例の呼びかけ(笑)。高校2年からニュージーランドへ渡り、大学時代にはNZU(ニュージーランド学生選抜)の一員として2年連続で母国でもあるU20日本代表やJAPAN XVと対戦したことも。日本のラグビーも面白いなと思いはじめたところで、縁あってコベルコ神戸スティーラーズへの入団が決まったそう。日本とニュージーランドの両方でプレー経験のあるハリス選手に神戸Sで達成したい目標などを伺いました。

「試合に出て、チームメイトとともに
人生初となる優勝の喜びを味わいたい!」

CTB

マック・ハリス

MAC HARRIS

PROFILE
  • 2002年5月22日(22歳)、群馬県みなかみ町出身
  • 渋川ラグビースクール→前橋ラグビースクール→明和県央高校→ネルソンカレッジ→オタゴ大学→NPCオタゴディベロップメント
  • ポジション/CTB
  • 身長・体重/180cm・102kg

神戸Sでいろいろなことを吸収したい

ニックネームを教えてください。

「学生時代は、スパッドと呼ばれていたんですよ。あんまり良くないニックネームで、ニュージーランドでは芋のことをスラング(俗語)でスパッド(Spad)というんです。チームでは定着させたくないので、新しいニックネームで呼んでもらうようにします」

本格的に始動してから(取材日は8月27日)、チームメイトからどう呼ばれるようになるのか楽しみにしていますね。ところで、ハリス選手は日本生まれなんですよね。

「父はニュージーランド人で、母は日本人。僕は日本で生まれました。父はもともと日本が好きで日本語も勉強していたんです。それで19歳の時に友達と一緒にワーキングホリデーのビザを利用して来日し、自然がいっぱいある群馬県みなかみ町が気に入ったそうです。ラフティングができる施設で働いた後、アクティビティ関係の会社を立ち上げました」

関西人からすると、群馬県はあまり馴染みがなくて。

「反対に僕は関西に馴染みがなくて(笑)。群馬はいいところですよ。特に僕の生まれた群馬県みなかみ町は、新潟との県境で、利根川の源流があるんです。田舎ですけど、いろいろなアウトドアアクティビティができて、穴場スポットだと思います」

そんな馴染みのない関西にあるコベルコ神戸スティーラーズに入団することになったのは。

「昨年11月に大学を卒業し、オタゴのディベロップメントチームに入りNPC出場を目指していたのですが、今年春、エージェントから日本でプレーする機会があるよと言われて。リーグワンのチームにまさか入ることができるとは思っていなかったので、『お願いします!』と即答しました。8月に開幕するNPC出場は諦めることになりましたが、神戸Sに入団できて嬉しいですね。母は群馬から『遠いね』と言っていましたが、父はラグビー大好き人間なので、デイブ・レニー(ディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ)やブロディ・レタリック、アーディ・サベアといったニュージーランド出身の偉大なコーチや選手がいるチームで僕がプレーすることになってめちゃくちゃ喜んでいました」

ハリス選手と同じセンターにはオールブラックスのアントン・レイナートブラウン選手が加わります。

「昔から見ていた選手とチームメイトになるなんて感激です。いろいろなことを学びたいですし、吸収したいですね」

ほかにチームで知っている選手はいるのでしょうか。

「ラグビーワールドカップ2019日本大会に出場した、ティムさん(ラファエレ ティモシー)、中島(イシレリ)さん。2人はずっと見ていましたし、神戸Sはレジェンドが多いですよね。あと、リトルさん(マイケル・リトル)からは、僕の入団が発表された時、SNSにDMが来ました。彼とは面識はなかったのですが、『神戸Sに来るんでしょ。聞きたいことがあったら、連絡して』とメッセージをくれて、優しい人だなと思いました」

今、よく一緒にいるのは。

「タリ(・イオアサ)ですね。トレーニングの時間が重なることもあり、一緒に行動することが多いです。こないだはカフェに連れていってもらいました」

日本とは違うラグビーに触れ、そのままNZへ

神戸には良いお店がたくさんあるので、いろいろなところに行ってみてください。ところで、ハリス選手がラグビーをはじめたのは何歳からなのでしょうか。また、そのきっかけとは。

「父がラグビー好きだったこともあり、小学2年生の時に渋川ラグビースクールに入りました。ただ、僕自身はそれほどラグビーに興味がなくて、仕方なくやっていた感じでした。小学校を卒業した後は、渋川ラグビースクールに中学生の部がなかったので、前橋ラグビースクールに入りましたが、当時は遊びたい気持ちの方が強かったですね。けど、明和県央高校の推薦入学が決まったこともあり、ラグビーを続けて。ラグビーを楽しいと思ったのは、高校に入ってからです。それまでは12人制ラグビーだったのが、15人制になったことが大きかったと思います。12人から15人になって、より自由にプレーできるようになったからかもしれません。15人制ラグビーは面白いと感じて、好きになりました」

子供の頃のポジションは。

「センターをメインに、ずっとバックスでプレーしていました。高校1年の時はウィングで試合に出たこともあります」

ニュージーランドの高校に進むことになったのは。

「父からニュージーランドの高校に通ってみないかと言われたんです。それで2年生になる前に、ネルソンカレッジに短期留学することになりました。父はダニーデン出身なんですけど、なぜか高校はダニーデンから遠く離れたネルソンにある学校で。それは今でも不思議ですね。1人でニュージーランドに行き、ネルソンカレッジでは寮生活を送っていました。当初は3ヶ月の予定だったのですが、ラグビーも生活も楽しくて、そのままニュージーランドに残ることにしました」

悩んだりしなかったのですか。

「日本に友達がたくさんいたので、帰りたいという気持ちもありましたが、ニュージーランドの方が性に合うと感じて、それにラグビーも日本と違うところが面白かった。日本では僕は体が大きい方でしたが、ニュージーランドでは逆に小さい方で、これまで強みにしていたフィジカルが通用しない。こんな世界があるんだと衝撃を受けて、すべてが新鮮でした」

ネルソンカレッジではすぐに1軍(ファースト・フィフティーン)のチームに入ることができたのでしょうか。

「1学年上の代がめちゃくちゃ強くて、南島から1校しか出場できないニュージーランドの全国大会に出るようなチームだったんです。それもあってファースト・フィフティーンに選ばれたのは、3年になってからです。ただ、僕らの代は全国大会に出場できなくて。けど、スーパーラグビーの選手も多く輩出するなど、全体的にレベルの高いチームだったので、そういうチームでプレーすることで成長できたと思います」

フィジカルを活かしたプレーが武器

高校卒業後は。

「ニュージーランドの大学に行きたいと思っていたので、オタゴ大学に進んでファイナンスの勉強をしました。ニュージーランドの大学は入学するのは簡単なのですが、卒業するのは結構難しくて。ちゃんと卒業したかったので勉強して単位を修得しながら、大学のチームで真剣にラグビーをしていました」

プロラグビー選手になりたいと思うようになったのはいつからなのでしょうか。

「そこまでプロラグビープレーヤーになりたいと思っていなかったんです。ただ、大学に入ってからこれまで以上にラグビーが楽しくて、自分でもどんどん上達している実感がありました。そうしたら、NZU(ニュージーランド学生選抜)に選ばれて、昨年5月、ニュージーランドでU20日本代表候補と試合をして、今年は日本でU20日本代表とJAPAN XVと対戦しました。久しぶりに日本のチームと試合をし、スピードとスキルを使ったラグビーを体感して、こんな感じだったなと懐かしかったです」

日本のラグビーに触れるのは、高校1年の時以来ですよね。

「そうです。フィジカルの強さを前面に出すニュージーランドのスタイルに慣れていたので、日本のスピードの速さ、スキルの高さに驚いて。今年日本で行われた試合に関しては、NZUのメンバーにはNPCでプレーしている選手もいて、レベルが高かったのですが、3戦全敗という結果に終わりました。僕らの準備不足もあったんですけど、日本のラグビーも面白いなと思いました」

これから神戸Sでプレーすることになるわけですが、ハリス選手の持ち味は。

「ニュージーランド仕込みのフィジカルを活かしたプレーですね。けど、それだけではプレータイムを勝ち取ることができないと思うので、まずはキックを上手く使えるようになりたい。グラバーキックでウィングを走らせてトライを演出したりしたいですね。あと、神戸Sのラグビーはフィットネスが必要なので、そこも伸ばしていきたいです」

ディブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチからはどういうことを求められていますか。

「神戸Sのラグビーをするためには、動ける体にしないといけないと言われています。そのためには、体脂肪を落として筋肉を増やさないといけません。チームにはヘイデン(・ネルソン シニアS &Cコーチ)をはじめ、優秀なS &Cコーチがいますし、体づくりについて細かく指導してくれます。それに、周りの選手も知識が豊富なのでいろいろとアドバイスをくれる。自分を高めるには最高の環境だなと思いますね」

タックルで会場を盛り上げます!

今後はどんな選手になっていきたいと思っていますか。

「昔から好きなのが、元オールブラックスのマア・ノヌーなんです。力強い突破に、激しいタックル、そしてパスもうまくて、なんでもできる。そんなプレーヤーになっていきたいですね」

どのポジションも競争が激しいですが、センターはアントン・レイナードブラウン選手に、李 承信選手、そして、ラファエレ ティモシー選手、マイケル・リトル選手と、熾烈を極めます。そういう中でコーチ陣にどういうプレーでアピールしていきますか。

「持ち味と一緒でフィジカルの強さを活かしたプレーでアピールしていきます。それに加えて、キックを身に付けたり、周りの選手からいろいろなことを吸収し、プレータイムを得られるようにしたいと思います」

特にスティールメイツに見てほしいプレーは。

「タックルです。相手に狙いすましたかのようにタックルにいったり、サイドラインを抜けてくる選手を強いタックルで押し出したり。そういうプレーは盛り上がるでしょ。チームの士気が上るような、見ている人も歓声を上げたくなるようなタックルを期待していてください!」

ラグビー選手として達成したい最大の目標は。

「僕は日本代表でプレーしたいというよりも、まずチームで試合に出たいという思いが強いです。それと、これまで優勝の経験がないので、チャンピオンになりたい。神戸Sでチームメイトと一緒に優勝の喜びを味わいたいですね」

では最後にスティールメイツへメッセージをお願いします。

「僕の見かけに騙されないで、日本語でどんどん話しかけてください。あと、これまでの人生でサインをしたことがありません。なので、サインが下手だったら、まだ書き慣れていないんだと、逆にレアだと思って大切にしてください(笑)。スティールメイツの皆様、応援よろしくお願いします!」

明るくて、ちょっぴりお喋りで、サービス精神も旺盛なハリス選手。なんとお母様はプロスケートボーダーだったとか。アウトドア派なご両親のもとで伸び伸びと育ったハリス選手のモットーは、ラグビーを楽しむこと。楽しみながら、ハイレベルなチームメイトから多くを吸収し、試合でワクワクするようなプレーを見せてくれることと思います。ハリス選手の今後にぜひご期待ください。

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