取材日:2025年3月16日
【試合レポート】 3月16日(日)トレーニングマッチVS三重ホンダヒート
ハンドリングに苦しんだ雨中のゲームは学びの多い一戦に
NTTリーグワン第11節の翌日、コベルコ神戸スティーラーズラグビーグラウンドに三重ホンダヒートを迎えて、チームを支えるノーメンバー「サラマンダーズ」によるサラマンダーズマッチを行った。
レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ(以下、HC)は
「チーム内で競争意識を植え付けていきたいと思っています。サラマンダーズマッチで良いパフォーマンスをした選手を起用したいですし、選手にとっても良いチャンスです」とサラマンダーズの奮闘に期待した。
激しい雨が降る中で行われた一戦は、開始1分、相手ボールラインアウトをスティールすると連続攻撃を仕掛けて、敵陣深くに入ると最後はNO8ポトヒエッターからFB山中へとパスが渡り、先制トライをマークする。上々の入りを見せるも、その後は取って取られてのシーソーゲームとなる。5分、自陣での反則からゴール前ラインアウトのピンチに。モールを押し込まれ、ここでも反則を犯すと、三重Hに速攻を仕掛けられトライを献上。ゴールキックも決まり、5-7に。互いにハンドリングエラーが出てアタックが継続できず時間が経過する。スコアが動いたのは、19分。自陣10mライン付近での相手ボールラインアウトをスティールし、FWとBKが連動した攻撃を見せ、FB山中がラインブレイク。サポートしていたWTB植田にラストパスを渡り、持ち味である力強いランでそのままトライラインまで走り切る。ゴールキックも決まり、12-7とひっくり返した。相手ボールラインアウトをスティールしたり、キックカウンターから攻撃を仕掛けたり、良い場面があるも最後はミスで終わる。28分、三重Hボールのスクラム。裏へとキックを蹴られると、そのボールを相手に奪われて、失トライ。ゴールキックも決まり、12-14と再び追いかける展開に。その後、神戸Sがターンオーバーから攻撃につなげるも、連携ミスでスコアできずに終わる。終了間際、神戸陣22mライン付近でのスクラムで反則を取られて、ゴール前ラインアウトのピンチに。なんとか凌ぎ切りたいところだったが、反則が出ると、速攻を仕掛けられてトライを許し、12—21でハーフタイムに。
メンバーを大幅に代えて臨んだ後半。3分、三重H陣ライン付近での神戸Sボールスクラム。後半から出場のSH中嶋から左に立つSO伊藤へとパスが渡ると、そのままコーナーへトライ。ゴールキックは外れるも17-21と射程圏内へ。しかし、ボールを保持して攻撃をする中でミスが出たり、反則が犯したりと、自陣からなかなか脱出できずに苦しい展開となる。16分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込まれて前進を許すと、最後はラックからSH根塚にボールを持ち出されてトライを献上し、17-26とまたしても突き放された。激しく雨が降る中でお互いにボールをファンブルし、攻守が入れ替わる。残り20分。まだゲームはどちらに転ぶかわからない。23分には、三重H陣22mライン付近中央でのスクラムからFWで攻め込み、最後はPR渡邉がグラウンディング。ゴールキックも決まり、24-26。ここから一気に畳み掛けたい神戸S。ハーフライン付近でLO本橋が相手キックをチャージし、そこから攻撃に転じるもスコアするにいたらない。31分、WTB藤田のキックが「50:22」の好キックになると、ゴール前ラインアウトからモールを押し込まれて失トライ。ゴールキックも決まり、24-33と突き放される。残り10分、懸命にボールを繋ぐが、ハンドリングに苦しめられる。ラストワンプレーで相手の反則からゴール前でのラインアウトのチャンス。
最後トライを取って終わりたいところだったが、ボールをキープできずにノーサイド。24-33で敗戦となった。
レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ(以下、HC)は「残念な結果になりましたが、サラマンダーズにとって学びの多い一戦になったことと思います」とコメント。続けて、雨というコンディションでのゲーム運びについて言及した。
「ボールが滑る状況だからこそ、もっと有効にキックを活用するべきでした。ボールをキープしてプレーを続けようとして、そこでミスが出て、相手にチャンスを渡してしまいました。天候に対応した試合運びが必要です」
アーリーエントリーの選手を含め、若手が多く出場したサラマンダーズマッチ。この経験を自身の成長に繋げて、次の試合では成長した姿を見せてくれるに違いない。
HOシオネ・シメ・マウ
「チームに合流してからずっとリハビリをしていたので、本格的に練習に参加するようになったのは今週からでした。試合も昨年12月に行われた関西大学リーグの入れ替え戦以来です。3ヶ月ぶりのゲームとなり、自分らしいプレーがなかなかできなくて悔しさがあります。セットプレーについてはラインアウトでスローイングのミスをしてしまいましたし、スクラムは先輩たちから『良かった』と言ってもらいましたが、自分としてはまだまだ。ディフェンス面でも判断のミスによりゴール前でのラックでSHに抜かれてトライにもっていかれた場面があって。ディフェンスシステムの理解をもっと深めないといけないですし、ラックに入るのか入らないのか状況判断もよくしていかないといけないと思いました。課題がよくわかりましたので、これからいろいろなことを学んでパフォーマンスを上げていきます!」
WTB植田 和磨
「前半40分と後半10分出場しました。雨の中、ボールをファンブルすることが多くて繋ぐのが難しい試合になりましたし、ディフェンスする時間も長くて、自分が得意とするランをなかなか見せることができなかったのですが、少ないボールタッチでトライを取ることができたことは良かったです。今後は、難しいコンディションでも自分からボールをもらえるようにすることやディフェンスでも存在感を発揮できるようにしていきたいと思います。前日の試合で同期の(上村)輝樹がリーグワンデビュー、ソロ(ソロモネ・フナキ)が初先発出場を果たしました。嬉しかったですし、同時に自分も早くリーグワンの試合に出たいという気持ちになりました。練習やサランマンダーズマッチで1プレー1プレーを大事に積み上げていき、コーチ陣にアピールしたいと思います」
〜NEXT GAME〜
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25第12節
3月23日(日)14:30 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズVS東京サントリーサンゴリアス
@秩父宮ラグビー場
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〜NEXT HOSTGAME〜
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25第14節
4月6日(日)14:30 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズVS東芝ブレイブルーパス東京
@神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
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