取材日:2026年6月16日
2025-26シーズン 退団選手インタビュー Part.2 LOカヴァイア・タギヴェタウア選手
ニックネームは「カヴァちゃん」。昨年11月下旬に入団が発表され、新加入インタビューでは世界NO.1ロック、「ガズラ」こと、ブロディ・レタリック選手と一緒にリーグワンの試合に出たい!と意気込んでいました。残念ながらその目標は叶えることができなかったのですが、ワールドクラスの選手が揃う環境でプレーし、学ぶことが多かったと話します。6月26日にはトップイーストリーグ ディビジョン1に所属する秋田ノーザンブレッツRFCへの入団が発表されたタギヴェタウア選手。“カヴァちゃんポーズ”でスティールメイツを楽しませてくれた、タギヴェタウア選手がコベルコ神戸スティーラーズで過ごした1シーズンを振り返ります。
「宝物のような思い出と経験を糧に
今後も突き進んでいきます!」

カヴァイア・タギヴェタウア
KAVAIA TAGIVETAUA
PROFILE
- 生年月日/1997年8月8日(28歳)
- 出身地/フィジー・ブア州
- 経歴/ハミルトンボーイズ高校→白鴎大学→NECグリーンロケッツ東葛→豊田自動織機シャトルズ愛知
- ポジション/LO
- 2025-26シーズンまでの神戸Sでの公式戦出場回数/0
優勝の喜びを味わわせてくれた仲間に感謝
神戸スティーラーズでの1シーズンはどうでしたか。
「チームに合流し、まず驚いたのが、スキル、フィジカル、フィットネスなど、すべてにおいてスタンダードが高いことでした。レンズ(デイブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ)から求められることもハイレベルです。そういう環境でラグビーができ、選手として成長することができたシーズンになりました。リーグワンの試合に出られたら良かったのですが…。公式戦に出場できず、残念な気持ちや悔しさはありますが、サラマンダーズ(試合メンバー以外の選手)の一員としてチームを支えてきて優勝の喜びを味わえて良かったです」
優勝の瞬間はスタンドから見守ることになりました。
「S東京ベイも強かったですが、試合前から勝てると信じていました。先制されましたが、ノックス(イノケ・ブルア)がトライを取って、PGで追いついて。後半も拮抗した展開が続いて、最後、反則をもらってPGが決まった瞬間、『勝った!』と。試合メンバーと一緒にハードワークしてきてチャンピオンになることができて本当に嬉しかったです。ラグビー人生で初めて優勝を掴み取ることができて、最高の経験になりました。この喜びを味わわせてくれたチームメイトに感謝の気持ちでいっぱいです」
新加入インタビューでは「ブロディ・レタリック選手と一緒にリーグワンの試合に出たい!」と目標を語っていました。世界NO.1ロックで、今シーズン、MVPや最多トライゲッターなどの賞を総なめにしたレタリック選手のプレーを間近で見てどうでしたか。
「高校生の頃、部屋にカズラ(ブロディ・レタリック)の写真を飾っていたんです。昔から憧れていたガズラが目の前にいることが信じられなくて!チームに入った当初は夢見心地で、ガズラと同じグラウンドでプレーしていることが現実のものと思えなかったです。ガズラのプレーについては、初めてタックルした時は、あまりの強さに驚いて!あのサイズで走れて、スピードもあって、強くて、運動量が豊富でワークレートが高くて。フォワードに求められる要素を完璧に備えています。これが世界最高のロックなんだと思いました」
レタリック選手からアドバイスをもらうことはあったのでしょうか。
「ボールキャリーやラインアウト、いろんなことを教えてもらいました。キャリーする時のボールのもらい方はこうした方がいいよとか。ラインアウトでジャンパーになる時は、体の中心軸を安定させて、足を真っ直ぐ揃えること、常にボールを見ていることなど、事細かくアドバイスをくれて。もちろん、ガズラだけではありません。エパさん(ジェラード・カウリートゥイオティ)からもたくさん教えてもらいました。エパさんもガズラと同じように素晴らしいロックで、ラインアウトのスキルも高いですし、ディフェンスも、キャリーも強い。個人練習の時に質問して、アドバイスを受けました。彼らから学んだことは財産ですし、この数ヶ月間、毎日新しい発見や学びがあって、今後のラグビー人生に活かすことができます」
最高の仲間と素晴らしい時間を共有できた
プレー以外のことで印象深いことはありますか。
「神戸Sはチームカルチャーが素晴らしいと思いました。阪神・淡路大震災のことは知らなかったのですが、チームで勉強をして、追悼行事にも参加し、チームと街のつながりの深さを感じました。また、三宮を歩いていると『神戸スティーラーズの選手ですか?』とか、『頑張って!』とか、声をかけていただくことが多くて、チームが身近な存在として愛されていることや地域との強い結びつきを感じたことも良かったです」
プライベートで一番の思い出は。
「パシフィック・アイランダーズの会があって、アーディ(・サベア)、イシ(中島 イシレリ)、アタ(アタアタ・モエアキオラ)、ワイス(ワイサケ・ララトゥブア)といった選手らとカヴァ(南太平洋の島々で飲まれるドリンク)を飲みながらリラックスして語り合っていました。以前所属したS愛知でもトンガやフィジー出身の選手との集まりはあったのですが、神戸Sでもそういう会があるとは思っていなくて。ゆったりとした気持ちで、ラグビーのこと、人生のこと、家族のことなどを話して、その会からも学びがありました。例えば、アーディから『人生で一番大事なものは?』と聞かれて『家族です』と答えたら、『家族のために頑張れよ』と言われたんです。あらためて家族が一番大事だし、頑張ろうと思えました。神戸Sで過ごした1シーズンは、グラウンド内外で最高の仲間と素晴らしい時間を共有でき、何にも代え難い宝物になりました」
カヴァちゃんポーズをしましょう!
タギヴェタウア選手は今後もラグビーを続けるのでしょうか。
「続けます!神戸Sでたくさん成長することができました。ガズラやエパといったロックからアドバイスを受けて、ラインアウトも、ボールキャリーも、これまで以上に自信を持ってプレーできるようになりました。神戸Sで学びを糧に、次のチームでは主力として活躍できるよう頑張ります」
新しいチームにいっても、神戸Sのことを応援してくれますか。
「もちろん、応援します!実はロッカールームの前が、ぼーちゃん(上ノ坊 駿介)だったんです。『カヴァちゃん』と呼んでくれて、すぐに仲良くなりました。彼があれほど活躍するとは思わなかったので、びっくりしました!神戸Sにはぼーちゃんを筆頭に才能ある若手、実力ある中堅、ベテランが揃っています。体制は変わりますが、連覇できる力が備わっています。来シーズンも頂点に立つ姿を見られることを楽しみにしています!」
最後にスティールメイツにメッセージをお願いします!
「サラマンダーズマッチ(トーレニングマッチ)や試合会場で会った時には、『カヴァちゃん』と声をかけてもらって嬉しかったですし、一緒にカヴァちゃんポーズをしたりして、本当に楽しかったです。1シーズンという短い時間でしたが、ありがとうございました。これからもラグビーを続けますので、スタジアムで会った時にはカヴァちゃんポーズをしましょう!」
