取材日:2025年12月5日
2025-26シーズン 新加入選手インタビュー Part.5 アーディ・サベア選手&アントン・レイナートブラウン選手
ラグビーワールドカップ2023フランス大会後、チームに加わり、「NTTリーグワン2023-24」で大活躍した「アーディ」こと、アーディ・サベア選手が再びコベルコ神戸スティーラーズのジャージーを着てプレーすることになりました。さらに、バックスにはオールブラックスで長年活躍するアントン・レイナートブラウン選手が加入。2人の現役オールブラックスに今シーズンに賭ける思いを聞きました。
「自分ができうる最高のプレーをします!
それがチームを優勝に近づけることになる」

NO8
アーディ・サベア
ARDIE SAVEA
PROFILE
- 1993年10月14日生まれ(32歳)、ニュージーランド・ウェリントン出身
- 出身校/ランゴタイカレッジ
- 過去の所属チーム/ウェリントン、ハリケーンズ、コベルコ神戸スティーラーズ、モアナ・パシフィカ
- ポジション/NO8
- 身長・体重/184cm・105kg
- 代表歴/ニュージーランド代表(106キャップ)※12月1日現在
2年前よりもチームは成長している
おかえりなさい!選手、スタッフ、スティールメイツもアーディが戻ってくることを心待ちにしていました。
「またここに帰ってくることができて本当に嬉しいですね。2023-24シーズン神戸Sでプレーし、グラウンド内外で素晴らしい時間を過ごしました。チームのことが大好きですし、兄弟たち(チームメイト)も応援してくれるスティールメイツのことも大好きなので神戸に戻ってきました」
昨シーズン、チームはアーディがプレーした2023-24シーズンから順位を上げて3位という成績を収めました。
「もちろん知っています。SNSもフォローしていますし、映像でも見ました。2023-24シーズンよりも良いラグビーをしていたので、ファイナルに進出できると思っていたので3位という結果は残念です」
チームに合流してまだ数日ですが、チームの変化や成長は感じられますか。
「私が所属していた時とストラクチャーにそれほど大きな変化はないのですが、目指すラグビーの理解度が深まり、どの選手も考えるより先に体が動いているように感じました。よりナチュラルに動けていますね。あともう1つ。ここ数日で気が付いたのは、ミーティング中に日本人選手が発言しリードする場面が多く見られたことです。2年前に所属した時よりも日本人選手が先陣を切って発言している様子を見て、こういうところも成長したんだなと思いました」
スーパーラグビー、そしてオールブラックスとしてテストマッチに出続けていました。疲れはないのでしょうか。
「ずっと休みがないので疲れていないと言えば嘘になりますが、コンディションは万全です。リーグワンでプレーすることが楽しみで仕方がありません。開幕までにバッチリ準備して、より良い状態で戦いに入っていけるようにします」
ラグビーに取り組む姿勢で若い選手に影響を与えたい
今シーズンのチームの目標は優勝です。優勝するために必要なことは何だと思いますか。
「自分たちのゲームプランを信じてやり続け、自信を積み重ねていくことが大事になってくると思います。そして、グラウンド内外でチームメイトと密接に繋がり続けること。コネクションを強くすることによって、チームに一体感が生まれます。そういうチームになれるように頑張ります!」
2023-24シーズン、リーグ11位タイの8トライ、ボールキャリーは7位の172回、ディフェンス突破は6位の65回、オフロードパスは4位の25回と、スタッツ上でも素晴らしい数字を残し、チームに貢献されました。今シーズンはどういうパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。また、どういうところでチームに貢献しようと思っていますか。
「まず自分ができうる最高のプレーをします。自分の仕事を全うすることがチームのためにできる一番のことです。それがチームを優勝に近づけることになると思いますし、周りの選手に刺激になったり影響を与えられたりするのかなと。それに加え、しっかり良い練習をして、取り組む姿勢を周りにしっかり示したいと思っています。チームには若い選手も多いので、兄弟たちが私の姿勢から何か学び取ってほしいですね」
対戦が楽しみなチームはありますか。
「トヨタヴェルブリッツです。オールブラックスでチームメイトのWTBマーク・テレアが加入しましたからね。FWとBKでマッチアップすることはないと思いますが、彼と対戦できるのが楽しみです」
優勝という目標達成のために全力を尽くします!
一緒に来日したアントン・レイナートブラウン選手について伺いたいのですが、アーディから見たレイナートブラウン選手とは。
「謙虚で、自己犠牲の塊ですね。今年、彼は怪我があり、オールブラックスであまりプレーする機会がなかったのですが、チームにコミットして試合メンバーのために尽くしてくれました。普通はメンバーから外れると気持ちが落ちますが、彼は決してそうではありません。チームを勝たせようと献身的にサポートしてくれました。そういう素晴らしい人間性の持ち主です。選手としてはフィットネスが豊富で、グラウンドを動き続け、あらゆる局面に顔を出す。ワークレートが高く、かつ容赦なくディフェンスにいける選手です」
レイナートブラウン選手に日本でプレーするにあたり、何かアドバイスしたのでしょうか。していない場合、どういうアドバイスを送りますか。
「まだアドバイスはしていないですね(笑)。2023-24シーズンにプレーした時、気が付けば3、4人の相手選手に囲まれているということがよくあり、狙われていると感じました。これはアルビー(アントン・レイナートブラウン)にも起こり得ることだと思います。ただ、 逆に言えば非常にチャレンジングな状況で成長できるチャンスだと思って適応してほしいですね。グラウンド外では日本はニュージーランドと文化も言葉も全く違います。言葉を学んで、日本人選手と喋ったり、クラブハウスの近くにあるカフェに足を運んで周りの人に声をかけたりしてはどうかな。グラウンド内外で新しいチャレンジを楽しんでほしいですね」
ちなみに、前回チームに所属していた時、よくSNSでコンビニ飯を紹介していましたね。新たにお気に入りは見つかりましたか。
「まだコンビニには行けてないんですよ。けど、焼肉は食べました!最高に美味しかったです。ラーメンもポーク以外のものを近々食べに行きたいと思います」
今シーズンの個人としての目標を教えてください。
「チームの目標も、個人の目標も優勝です。チームには優勝できる力があると思いますので、目標達成するために全力を尽くします」
では最後にSteel Matesにメッセージをお願いします。
「また皆さんと会えるのが楽しみです!スタジアムに足を運んで、熱い声援を送ってください。ガンバッテイキマショウ(日本語で)!」

「リーグワンで一番の選手になりたい!
新しい環境で人として選手として成長を目指します」

CTB
アントン・レイナートブラウン
ANTON LIENERT-BROWN
PROFILE
- 1995年4月15日生まれ(30歳)、ニュージーランド・ウェリントン出身
- 出身校/クライストチャーチボーイズ高校→ワイカト大学
- 過去の所属チーム/ワイカト、チーフス
- ポジション/CTB
- 身長・体重/185cm・96kg
- 代表歴/ニュージーランド代表(88キャップ)※12月1日現在
心身ともに戦う準備はできています!
ようこそ、神戸Sへ。まずはニックネームを教えてください。
「アルビーと呼んでください」
コンディションはどうですか。
「いい感じですね。新しい環境に身を置き、エキサイティングな気持ちでいっぱいですし、心も体も戦う準備はできています」
オールブラックスにとって2025年最後のテストマッチとなったウェールズ戦ではヒゲを生やされていました。今はすっきりされていますね。日本でプレーするにあたり、決意の現れなのでしょうか。
「来日前にアーディから剃った方がいいんじゃないのと言われたんですよ。彼の言葉に従って綺麗に剃ってきました(笑)」
初めてニュージーランド以外の国のチームでプレーすることになります。日本を選んだ理由とは。
「オールブラックスとしてワールドカップや日本代表とのテストマッチ、チーフスとしても来日しています。日本は安全な国ですし、人も優しくて、食べ物も美味しい。それに神戸Sにはレンズ(デイブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ)をはじめ、コーチ陣や選手にも昔からの知り合いや友人がいます。そういう理由から日本でプレーすることにしました」
お気に入りの日本の食べ物というのは。
「ラーメンですね!」
リーグワンにはどのような印象を持っていますか。
「世界各国から素晴らしいコーチ、選手がやって来て、年々レベルが上がっています。世界にはさまざまな大会がありますが、その中でも屈指のスタンダードの高さを持つリーグだと思いますね」
神戸Sのラグビーの印象は。
「リーグワンと同様に神戸Sのラグビーもスタンダードの高さを感じます。歴史的に見ても素晴らしい成績を収めているチームですし、これまでのレガシーが積み重なってクオリティの高いラグビーをしているという印象を持ちました。それに選手の意識も高い。コーチ陣が常に高いスタンダードを求めているので、自然と選手の意識も上がるのだと思います。また、選手としても成長できる環境が神戸Sにはあります。クラブハウス、グラウンド、トレーニングルームと施設の充実ぶりには驚きました。クラブハウスに関しては、ニュージーランドでも見たことがないくらい素晴らしいですね」
リーグワンでプレーするにあたり、これまでとは違う緊張感はあるのでしょうか。
「チーフスで12年間プレーしてきて、何か違うことにチャレンジしたいと思っていた時に神戸Sでプレーするチャンスをいただきました。神戸Sは輝かしい歴史があり、スタンダートの高いチームです。チームのために良いパフォーマンスをしないといけないというプレッシャーや緊張感はあります。ただ、チームに合流してからコーチや仲間と喋って、緊張感も随分と和らぎ、『やれる』という気持ちになっていますね」
繋ぎ役としてのプレーに注目を
試合ではスティールメイツにどういうプレーを見せてくれますか。
「周りの選手とコミュニケーションを取りながら、どのようにボールを繋いでいくのか。繋ぎ役としてのプレーに注目してほしいですね」
チーフスやオールブラックスで多くの経験を積んでいるレイナートブラウン選手ですが、プレー以外の面でどのようにチームに貢献しようと考えられているのでしょうか。
「バックスには若い選手が多いので、これまでの経験値を活かして彼らの成長をサポートできたらと思っています。そのためには、まず試合で良いパフォーマンスを発揮することが大事です。その上で若手に影響を与えられるようにしていきたいと思います」
対戦を楽しみにしているチームはありますか。
「リーグワンにはどのチームにも友人がいて、彼らと対戦するのは気持ちが上がりますね。その中で1つチームを挙げるとしたら、東芝ブレイブルーパス東京との対戦が非常に楽しみです。リッチー(・モウンガ)がプレーしていますが、理由としてはBL東京が連覇を達成しているからです。リーグワンの高いスタンダードを築いたのはBL東京とも言えますので、そういう強いチームと対戦するのはこの上なく楽しみなことです」
レニーHCからは何か言われているのでしょうか。
「こういうことを期待しているなどとは言われてはいないのですが、レンズとの関係は高校生の時からなんです。なので、彼がどういうことを求めているのか、何を期待しているのか、言われなくても理解しています。チームに対してどれだけ良い影響を与えられるのか、ハードワークがどれだけできるのか、そしてグラウンドでどれだけ良いパフォーマンスを発揮できるのか。彼が求めていることはしっかり理解しているので、レンズの期待に応えられるようにしたいと思います」
優勝にはケミストリーも必要
チームは優勝を目指しています。優勝するために必要なことや大事なことは何だと思いますか。
「難しい質問ですね。ハードワークは間違いなく必要になってきます。全員がしっかりハードワークして、かつ、ケミストリー(化学反応)も必要です。重要な局面であともうワンプッシュできるかできないかは、このケミストリーがかかわってくる。若手、ベテラン、日本人選手、外国人選手と、チームにはさまざまな背景を持つ選手がいますが、全員が一致団結し、ケミストリーを生み出せるようにしていきたいと思います。」
今シーズン個人としての目標は。
「リーグワンの中で一番の選手になりたい。けど、その前にチームマンでいたいと思います。選手としても人間としても新しい環境で成長し、その上で周りの選手の成長にも影響を与えられたら最高ですね」
では最後にスティールメイツにメッセージをお願いします。
「アントンです。皆さんに会えるのを心待ちにしています。スタジアムで会いましょう!」

レニーHCはサベア選手がプレーしていた2023-24シーズンよりも、「2024-25シーズンは選手が目指すラグビーを理解し、スタッツ上でも高い数字を残していて成長している」ときっぱり。そこに今シーズンは2人のオールブラックスが加わり、レイナートブラウン選手がまさに優勝するために必要だという、既存選手との融合によるケミストリーが期待されます。ワールドクラスのプレーとともに、彼らがもたらすチームの変化や進化も楽しみな今シーズン。NTTリーグワン2025-26の開幕は目の前です!
