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KOBELCO

close-up KOBE -Long interview-

ロングインタビュー

2024-25シーズン退団選手インタビュー Part.4 ナニ・ラウマペ

 取材日:2025年6月7日

2024-25シーズン退団選手インタビュー Part.4 ナニ・ラウマペ

筋肉の鎧を身に纏い、鋭くかつ重厚感ある走りでタックラーを跳ね飛ばしながらトライラインへ迫る。ニュージーランド代表としてもプレーし、「弾丸ランナー」の異名を持つラウマペ選手がコベルコ神戸スティーラーズに入団したのは2022-23シーズンのこと。1年目のシーズンはリーグ戦途中に膝を負傷し、4試合の出場に終わりましたが、昨シーズンは盟友アーディ・サベア選手と共に活躍し、一昨年の9位から5位へと順位を上げる原動力になりました。今後はスーパーラグビーのモアナ・パシフィカに活躍の場を移すラウマペ選手が神戸Sでの3シーズンを振り返ります。

ナニ・ラウマペ

NGANI LAUMAPE

PROFILE
  • 生年月日/1993年4月22日
  • 出身/ニュージーランド・パーマストンノース
  • 経歴/パーマストンノースボーイズ高校→NZウォリアーズ→ハリケーンズ→スタッド・フランセ・パリ→コベルコ神戸スティーラーズ(2022-23シーズン入団)
  • ポジション/センター
  • 2024−25シーズンまでの公式戦出場回数/28
  • 代表歴/ニュージーランド代表(15キャップ)

「神戸で過ごした3シーズンを胸に
新たなステージに進みます!」

思った以上にハイレベルだったリーグワン

いつ日本を発つのでしょうか。

「明日(6月8日)です。神戸での時間は愛おしくて、去りがたい気持ちでいっぱいなのですが、ニュージーランドに帰り少し体を休めてから、また新たなステージに進みたいと思います」

ニュージーランド代表としても活躍したラウマペ選手ですが、リーグワンでプレーし、レベルについてどのような感想を持ちましたか。

「スピードが速いことはあらかじめ予想していたのですが、想像していた以上にフィジカルのレベルが高くて。その部分に関しては予想外でした。それに、私がプレーした3シーズンの間にも、どんどんリーグのレベルが上がっています。海外からワールドクラスのプレーヤーが日本にやって来て、リーグ全体のレベルを引き上げていますし、プレーヤー側からするとタフなゲームが続いて大変ですが、観客からするとワクワクするようなラグビーが展開されていると思います」

神戸Sのラグビーはどうでしたか。また、神戸Sのラグビーを経験しラウマペ選手ご自身の収穫は。

「神戸Sのアタッキングラグビーは私のプレースタイルに合っていたので、やっていて楽しかったですね。収穫はレンズ(デイブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ)が指揮官に就任してからキックとボールを継続する時のバランスを考えながらアタックするようになり、自陣からキックを使って脱出するというだけでなく、戦略的にキックを繰り出しながら自分たちの攻撃につなげていくことも多くて、キックの使い方においてこれまで以上に理解度が深まりました」

悔しさをバネに臨んだ2年目のシーズン

1年目は膝を負傷し、シーズン途中で帰国することになりました。悔しい思いがあったのではないでしょうか。

「チームに貢献しようと思っていただけに本当に1年目は悔しかったです。それもあって2年目の昨シーズンは、その悔しい思いをぶつけようとかなり気持ちが入っていました。親友のアーディ(・サベア)が入団し、一緒にプレーできたこともハッピーでしたし、チームの順位も9位から5位に上がって、1年目よりも格段に良いシーズンを過ごすことができました。ただ、あと少しのところでプレーオフに行けなかったことが残念に感じていて…。今シーズンはリザーブが多くなりプレータイムは少し減りましたが、昨シーズンと同じ12試合に出場することができましたし、チーム自体の成長も感じられ、プレーオフにも進むことができました。この勢いに乗って来シーズン、チームはさらに飛躍を遂げることと思います」

今シーズン、チームのどこに成長を感じましたか。

「若手が活躍し、チームの選手層に厚みが出たと思います。特にバックスは若い選手がどんどん出てきて、溌剌としたプレーを見せてくれて、彼らから刺激をもらいました。バックスでは上村(樹輝)、タリ(・イオアサ)、カジー(植田 和磨)、(辻野)隼大、フォワードではモネ(ソロモネ・フナキ)。そして、試合に出ていない若手も才能溢れる選手ばかり。こういう若くて才能ある選手がいる限り、神戸Sの将来は明るいと思います」

チームメイトのお陰で素晴らしい時間を過ごせた

フィールド内外で印象に残っていることを教えてください。

「フィールド内では『1.17メモリアルジャージ ~阪神・淡路大震災30年~』を着て出場した第5節浦安D-Rocks戦がとても印象に残っています。試合会場であるノエビアスタジアム神戸は観客との距離が近いですし、声援が直接届いてパワーをもらえるので気合が入るのですが、あの試合は2日前に『阪神淡路大震災1.17のつどい』に参加し、『誰を代表し、誰のために戦うのか』をチームとして強く意識して臨み、いつも以上に集中していました。街の方々の思いを背負って戦い、全員がベストを尽くして勝利を飾ることができて安堵したことをよく覚えています。フィールド外では、チームで明石海峡大橋を訪れたことですね。神戸製鋼所が工事に携わったことを知ることができたことも良かったです。神戸Sに入団し、神戸の街のこと、神戸製鋼所について、多くの知識を得ることができました。家族も日本の文化、食事を楽しんで、素晴らしい3シーズンを過ごしました」

この3シーズンはラウマペ選手にとってどのような時間になりますか。

「私にとっても、家族にとっても特別な時間になりました。そういう素晴らしい時間を過ごせたのは、チームメイト、スタッフのお陰です。彼らには感謝しかありませんね」

では最後にスティールメイツにメッセージをお願いします。

「今日はSteel Mates感謝祭が行われ、皆様と交流し楽しい時間を過ごすことができました。最後に挨拶できたことも良かったです。改めて3シーズンのサポートに心から感謝申し上げます。スティールメイツはどこのスタジアムに行っても、大きな声援で後押ししてくれて、素晴らしいサポーターです。これからも変わらずチームのサポートをお願いしたいですし、私自身への応援も引き続きよろしくお願いします」

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