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試合後のコメント

【試合レポート】4月12日(土) NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 第15節VS浦安D-Rocks

 取材日:2025年4月12日

【試合レポート】4月12日(土) NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 第15節VS浦安D-Rocks

ジャージに誇りを取り戻すために臨んだ一戦。苦しみながら掴んだ勝利

ビジターゲームで行われた浦安D-Rocksとの第15節は33-20でコベルコ神戸スティーラーズが勝利した。
前節東芝ブレイブルーパス東京戦での大敗を受けての一戦だ。
「前節を良い学びにし、グラウンドに立つ全員がやるべきことをしっかり遂行し、応援してくれるスティールメイツや地域の方々、パートナーの皆様に誇りに思ってもらえるようなパフォーマンスを発揮して勝利を勝ち取る」
試合前、負傷により3試合ぶりに復帰の共同キャプテン、LOレタリックはそう気合を込めた。メンバー表には3試合ぶりにCTBリトルが、さらに2試合ぶりにWTBモエアキオラが入り、チームを長年支えるFB山下(楽)のリーグ戦通算100試合出場達成という節目の試合に臨んだ。
風上に立った前半の立ち上がり、自陣10mライン付近でLOカウリートゥイオティがボールを奪うと長短のパスを繋いで敵陣深くに入る。WTBモエアキオラのパスがスローフォワードとなるも、いきなり神戸Sらしい攻撃が見られた。その後、自陣22m付近でCTBリトルがボールを奪ってアタックに転じるも、SOガットランドのキックがそのままデッドボールラインを越えるなど、スコアに繋げることができない。10分にはFLコストリーのタックルが危険なプレーと見做されて、イエローカードが提示される。14人と数的不利な状況で、ゴール前ラインアウトのピンチに。ボールを展開されてトライラインまで迫られるも、CTBリトルとNO8サウマキがグラウンディングを阻止する。その後もピンチは続くが、WTB松永が相手のキーマンの一人、FBフォラウに激しいタックルを繰り出してノックフォワードを誘うなどトライラインを死守する。このまま凌ぎ切りたいところだったが、18分、ハーフライン付近でボールを奪われると連続攻撃を受けて、CTBケレビ、FBフォラウに繋がれて、WTB松本に先制トライを許す。さらに27分にもゴール前ラインアウトからサインプレーでCTBケレビにトライを奪われる。神戸Sはミスや反則が続き、なかなか敵陣へと攻め込むことができずに自陣で釘付けとなる。スクラムでは反則を得るなど優位に立つ中で、ついにチャンスがやって来る。37分、反則を得て、ゴール前ラインアウトを獲得すると、そこからフェイズを重ねて、最後はCTBリトルからパスを受けたCTB李がトライゾーンに飛び込む。ゴールキックも決まり、7-12に。前半終了間際には、ターナーと代わったHO松岡がラインブレイクし、そこからフェイズを重ねてゴールラインに迫るも、相手のディフェンスに阻まれ、7-12のまま折り返した。

「ジャージに誇りを取り戻すための試合であるにもかかわらず、やるべきことができていない」
ハーフタイム、コーチ陣、選手間でそう反省の声が上がる。ミスや反則が多かった前半。なかなか自分たちのリズムで試合を運べずにいた。一人一人がそれぞれの役割をしっかり全うすることを誓い、残りの40分に臨んだ。SOガットランドのキックオフでスタートした後半、相手に反則があり、チャンスを掴む。4分、ゴール前での速攻から最後はLOレタリックが中央へと飛び込む。ゴールキックも決まり、14-12と試合をひっくり返した。ここから神戸Sが一気に畳み掛ける。FLフナキがボールに絡んでノットリリースザボールの反則を得ると、LOレタリックが速攻を仕掛け、連続攻撃。敵陣22mライン付近で反則を得ると、8分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、最後はFLフナキがグラウンディング。浦安DRの反則が増える中で、17分には、反則の繰り返しで途中出場のPR竹内にイエローカードが提示され、神戸Sは一人多い状況に。18分、22mライン付近でのマイボールスクラムからSH日和佐、CTB李と繋いで、左端に立つWTB松永にロングパスが渡りトライ。ゴールキックも決まり、26-12とリードを広げた。しかし、22分、ターンオーバーを許した後、途中出場のSO田村がディフェンスの裏へと蹴ったキックをWTB松本にキャッチされて、トライを献上。その後、FB山下(楽)が自陣22mライン付近で相手のキックをキャッチするとカウンターアタックを仕掛けて、ビッグゲインしチャンスメイクする場面があるも、相手のディフェスに阻まれて仕留めきれずに終わる。逆に29分、PGで加点を許し、26-20と6点差に迫られる。もう失点は許されない。神戸Sが敵陣10mライン付近から15フェイズをかけてゴール前へと迫ると、最後はSOガットランドからパスを受けたFLフナキがこの日2本目となるトライをマークする。ゴールキックも決まり、33-20に。残り時間、途中出場のSH上村や、この試合がリーグワンデビューのWTB植田がハツラツとしたプレーを見せて、そのままノーサイド。神戸Sは苦しみながらもFB山下(楽)のメモリアルゲームを勝利で飾り、4ポイントを上乗せ。なお、プレーヤーオブザマッチには80分間攻守にわたりハードワークしたカウリートゥイオティが選ばれた。

試合後、レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチは
「前半はエナジーがまったくありませんでした。追い風でしたが、アタックしてもターンオーバーを許すなど、自陣で過ごす時間があまりにも長くなってしまい、フラストレーションの溜まる40分間となってしまった」と言うと、共同キャプテンのレタリックも「前半、特に最初の25分に関してはミスが続いてしまった」と前半の戦いぶりを反省した。ハーフタイムに自分たちは誰を代表して戦っているのか、この試合で何をすべきかを確認し後半に臨み、セットプレーでプレッシャーを与え、そこからスコアに繋げることができた。「後半も完璧な戦い方ではなかったですが、やろうとすることはできました」とレニーHCは話す。キックオフからノーサイドまで自分たちのラグビーを遂行しての勝利ではなかったが、BL東京戦の大敗から立ち直る姿を見せることはできたのではないだろうか。ただ、プレーオフ進出を勝ち取り、その後の戦いで優勝という目標を達成するためにはまだ課題は多い。レタリックは「このレベルで満足してはいけません。もっと成長しないといけません」と決意する。
次節はバイウィークを挟んで2週間後の4月26日(土)。東大阪市花園ラグビー場に三菱重工相模原ダイナボアーズを迎え撃つ。前回の対戦では前半に3トライを許し、そのまま逃げ切られて26-34で黒星を喫した。次節は最初からフルスロットルで戦い、リベンジを果たしたい。

SOブリン・ガットランド
「プレーオフ進出を確実なものにするためにも落とすことができないですし、今日はニュージーランドから家族が観戦に来ていることもあり、いつも以上に気持ちが入っていました。ただ、前半、風上にもかかわらず、ミスがあり自陣で苦しい時間を過ごすことになって、自分自身もパスやキックに偏ってしまってバランスが良くなかったという反省がありました。後半はスペースがあれば自分から仕掛けていってオフロードで繋いでいくことを意識し、チームとしても風下の中で我慢強くアタックすることができました。苦しい試合になりましたが、勝利をものにし、良い形でバイウィークに入っていくことができてほっとしています」

WTB植田 和磨
「試合前日まで緊張していたのですが、実際にグラウンドに入ったら笑顔で試合に臨むことができて。トライを取りたい気持ちはありましたが、15分と短い時間で何度かラインブレイクをし、自分らしく楽しく思い切ってプレーすることができました。今節は(山下)楽平さんのリーグ戦通算100試合出場でもあります。僕にとってはデビュー戦ですし、お互いの記念すべき試合を勝ち切ることができて嬉しく思います。今後はチームのレギュラーを勝ち取って試合に出続けることが目標です。そうすることで日本代表にも近付くと思いますので、一歩ずつ成長していけるように頑張ります!」

FB山下 楽平
「内容はどうであれ勝てたことをポジティブに捉えたいですし、自分にとってリーグ戦通算100試合出場の一戦を勝利で終えることができて良かったと思います。それに、今節は、(植田)和磨がファーストキャップを獲得しました。自分にとって節目のタイミングで若くて良いランナーがデビューしたことも感慨深いです。自分自身、若手の頃は全力でプレーしていましたが、今は余裕ができて判断の面でもやりやすくなり、若い時とは違う良さが出せるようになってきています。そういう意味では、和磨に当時の自分を重ねるところもあります。ベテランという立場になり、今後は和磨を含めた若手がどんどん自信を持ってプレーできるようなチーム作りをしていきたいと思います。試合内容については、前半はタックルの精度が良くなかったですし、アタックしてもミスをして相手にターンオーバーを許してスコアができないという時間が続きました。ハーフタイムにどう改善するのかを話し合って、後半は風下になりましたが、キックとランをバランス良く使って敵陣で戦いスコアに変えることができて。ただ、まだまだ自分たちがやろうとするラグビーの精度は高めていかなければいけません。そのためには、準備が大切だと思います。リーグ戦の前半節は、立ち上がりが良くなくて後半になって盛り返して、という試合が多く、そこで星を落とした試合もありました。その頃のチームに戻らないようにするためにも、試合に向けての1週間でキックオフから100%のパフォーマンスを出し切れるような準備をしなければいけません。リーグ戦の残り3試合では、80分間通して良いパフォーマンスを発揮できる準備をしっかりして臨みたいと思います」

〜NEXT HOSTGAME〜
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25第16節
“K” LINEスペシャルサンクスマッチ
4月26日(土)14:30 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズVS三菱重工相模原ダイナボアーズ
@東大阪市花園ラグビー場
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