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試合後のコメント

【試合レポート】 3月15日(土) NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 第11節VS三重ホンダヒート

 取材日:2025年3月15日

【試合レポート】 3月15日(土) NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 第11節VS三重ホンダヒート

悔しい敗戦からの教訓をいかして80分間一貫性あるパフォーマンスを遂行し、勝ち点5を獲得

バイウィークを挟んで、NTTリーグワン2024-25 第11節VS三重ホンダヒートが行われ、コベルコ神戸スティーラーズが47-5で勝利した。
「80分間一貫性あるパフォーマンスをやり切る」
今節の最大のテーマだった。前節埼玉パナソニックワイルドナイツ戦で後半立て続けにトライを許し逆転負け。第8節クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦でも後半畳み掛けられて、試合をひっくり返された。今節は試合通して自分たちのラグビーをやり切ることを意識して試合に臨んだ。対戦相手の三重Hは、今シーズン、横浜キヤノンイーグルスを撃破するなど好調ぶりを見せる。プレシーズンマッチで対戦した時は68-35で勝利しているが、共同キャプテンのCTB李は「その時とは別のチームになっている」と警戒し、「フィジカルバトルで圧倒しなければいけない」と語った。
三重Hのキックオフではじまった試合は、ボール22mライン付近でアルゼンチン代表109キャップを誇るFLマテーラに密集からボールをもぎ取られて展開されるも、CTBリトルがすかさず絡んで反則を得る。開始早々攻守が素早く入れ替わる展開に会場からどよめきが湧き上がる。そこから神戸Sがキックを絡めながら攻撃を展開し、敵陣へ。6分、ゴール前でのラインアウトからモールを押し込みトライラインに迫ると、最後はLOカウリートゥイオティが抜け出して先制トライ。その後も神戸Sがキックを使いながら攻撃を継続。しかし、オフロードが繋がらないなど細かなミスにより仕留め切れない中で、19分、初先発出場を掴んだアーリーエントリーのFLフナキにヘッドコンタクトがありイエローカードが提示される。1人少ない状況となるも守り切ると、23分、今度はFLマテーラのヘッドコンタクトが確認にされ、イエローカードが出されて14人対14人でのゲームに。そこから神戸Sは22mライン付近でのラインアウトを得ると、モールを押し込んだ後に展開し、最後はゴール前でのラックからSH日和佐がパスアウトしたボールを走り込んだCTBリトルがキャッチし、そのままトライラインへ。30分にはキックカウンターから攻撃を継続し、FB山下(楽)が左端に立つWTB松永にキックパスを通すと、パスを繋いで最後FB山下(楽)からパスを受けたWTBモエアキオラが30m走り切りトライゾーンへ。このトライはTMOの結果グラウンディング直前でノックフォワードがあり、ノートライになるも、まだチャンスは続く。31分、ゴール前中央でのマイボールスクラムからSH日和佐からパスを受けたCTB李がディフェンスを弾き飛ばしながら力強い走りを見せて今季初トライをマークする。勢いをつけた神戸Sは、直後のキックオフをCTBリトルがキャッチしアタックを継続。LOレタリックがオフロードパスをFLコストリーに繋いでラインブレイクし、最後はLOカウリートゥイオティが中央へトライ。ゴールキックも決まり、26-0とさらにリードを広げる。前半終了間際、ゴール前ラインアウトから連続攻撃を受けてCTBケラーマンにトライを許すも、26-5で神戸Sのリードで折り返した。

前半の反則はわずかに1つと規律の高さも目立った神戸S。後半も精度とともに規律の面でも高さを維持し戦いたいところ。後半も先にスコアしたのは神戸S。2分、スクラムで反則を得ると、ゴール前でのラインアウトからサインプレーでCTBリトルが鮮やかにトライを決める。しかし、その後、立て続けに反則が出て自陣でのプレーとなる。そこで激しいタックルで相手の攻撃を寸断し、勢いを渡すことなくゲームを続行。互いにリザーブのメンバーを続々と投入する中で、神戸Sがさらにギアを上げる。23分、自陣10mライン付近でのターンオーバーから連続攻撃を仕掛けて最後はCTBリトルからラストパスを受けたWTB松永が5試合ぶりにトライをマークする。さらに、その3分後にも、敵陣ゴール前でボールを奪って、この試合がデビュー戦となったSH上村からCTBラファエレと繋ぎ、最後はFB松永が連続トライをマークする。34分には、相手のキックを自陣深くでWTB松永がキャッチすると、そこからFW、BK連動したアタックを見せて最後はWTB松永がトライゾーンへ。これは一連の流れの中で危険なプレーがありトライキャンセルになるも、「キックカウンターやターンオーバーといったアンストラクチャーから攻めていくことがチームの強みである中で、全員が同じ絵を見てアタックできた場面でした。そこはチームの成長を感じることができました」と試合後、李は振り返った。その後も危なげない試合運びを見せて、47-5でノーサイド。途中出場したHO松岡の神戸スティーラーズキャップ50試合目という節目の一戦を勝利で祝った。

試合後、レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ(以下、HC)は
「一貫性あるパフォーマンスを見せることができました。オフロードパスも素晴らしかったです。全員が前を見ながら、チャンスを探しながらプレーしたことがこの結果につながりました」と述べると、共同キャプテンの李は
「80分間相手を圧倒することができました。特にフィジカルバトルを意識していましたが、試合を通してFW、BKがダブルタックルやドミネートタックルを多く見せることができました」と掲げたテーマ通りの試合運びができたという。
この試合はこれまでの教訓を活かすことができた一戦となった。
李は「後半トライを取った後、立て続けに反則が出ましたが、規律の面が乱れた時にどうすべきか、これまでの試合で学んで、しっかり対応することができたことも良かったです」と言い、自身の前半31分のトライについても「前節の埼玉WK戦でも同じようなシチュエーションがありました。相手がどう動くかを学んで、SHと1対1になったら勝負しようと思っていました。コンディションも良かったですし、そこで思い切ってプレーし自分の強みを出すことができました」と語った。
ただ、レニーHCも李もまだまだ成長できると現状には満足していない。チャンスを作ったところでミスが出て仕留め切ることができずに終わった場面も多かった。
「オフロードパスのミスや状況判断のミスがあったので、そこはさらに向上させないといけません」と李は決意した。
なお、プレーヤーオブザマッチには、第4節を除いて10試合で『4番』をつけて出場するLOカウリートゥイオティが選ばれた。空中戦での安定感だけでなく、タックル、ボールキャリーと攻守に渡って奮闘。
レニーHCは「ディフェンスもアグレッシブですし、クリーンアウト、ボールキャリーも素晴らしい。彼はラインアウトをリードしてくれている選手の1人でもあります。昨シーズンはプレーするチャンスがあまり多くなかったですが、今シーズンはカテゴリB、Cの選手の中で練習から突出したパフォーマンスを見せてくれています。そこでプレータイムを得て、さらにパフォーマンスが上がって、良い循環が生まれているように思います。カズラ(ブロディ・レタリック)とエパ(ジェラード・カウリートゥイオティ)。能力の高いLOが揃っていることは、チームにとって幸運なことです」と評価した。
次節は、第7節で敗れた東京サントリーサンゴリアスとの2度目の対戦となる。第7節は立ち上がりが悪く、後半怒涛の追い上げを見せるも29-31とわずかに届かず敗戦を喫した。勝利するには今節と同様に「80分間一貫性あるパフォーマンスをやり切る」ことが必要となってくる。

HO松岡 賢太
「神戸スティーラーズキャップ50を獲得できたことは嬉しかったのですが、チームには100試合、150試合出場している選手がいます。1つの通過点だと思い、いつも通りのプレーをしようと試合に臨みました。特に今節はリザーブでの出場です。ここ数試合、後半になって流れを渡すことが多かった中で、コーチ陣から『リザーブにインパクトあるメンバーを選んだ』と言われて。その期待に応えられるよう、チームにエナジーを与えることと自分の仕事を全うすることにフォーカスしていました。前半から自分たちのラグビーができていましたし、後半も相手にモメンタム(勢い)を渡すことなく、80分間ゲームをコントロールすることができたことが勝利につながりました。80分間一貫性あるパフォーマンスをすること。それがチームの課題であることは全員が理解していますので、これからも良いスタートを切って、途中出場したリザーブメンバーがエナジーを与えてという試合をしていけば、結果はついてきます。1戦1戦戦っていき、まずはプレーオフ進出を目指したいと思います。また、個人的としても50試合出場を達成しましたが、遠くの記録を目指すことなく目の前の試合でチーム内での競争に勝って出場のチャンスを得て、キャップを積み上げられるよう頑張ります!」

SH上村 樹輝
「デビュー戦ということで緊張もありましたが、先輩たちからのサポートもあり、楽しみながらプレーすることができました。意識していたことは、ここ数試合良いゲームの終わり方ができていなかったので、最後の最後まで自分たちのペースで試合をしようということです。リザーブメンバーが入ってからもスコアを許さなかったですし、逆にトライを上乗せすることができて、役割を果たすことができました。ただ、後半38分のマイボールスクラムからのサインプレーのところで、パスの精度が悪くて、(李)承信さんに繋ぐことができない場面があるなど課題も出ました。今日は周りの先輩たちにサポートしてもらう場面が多かったですが、今後は自分自身が試合の流れに合わせた判断をして指示を出して、チームを勝たせられるSHに成長していきたいと思います。スティールメイツの皆様には、試合後たくさん声をかけてもらって応援の力を感じられることができて、良いデビュー戦になりました。これからも応援よろしくお願いします!」

WTB松永 貫汰
「久しぶりにトライをマークできて良かったです。2本ともにターンオーバーからのトライですが、チームとしてターンオーバーやキックカウンターといったアンストラクチャーからのアタックは力を入れて取り組んでいるところです。特にトライキャンセルになった1本は、速いテンポでアタックができて、周りとのコミュニケーションもしっかり取れて、全員が同じ絵を見てボールを繋ぐことができました。後半は自分たちのやりたい攻撃ができる場面が多かったですし、こういう攻撃が毎試合でできるようにならないといけません。リーグワンも後半戦に入り、1試合1試合の重要度が増す中で、チームとしてスキルの精度、コネクションをさらに高めて、自分たちの追い求める攻撃ができるようにしていきたいと思います」

〜NEXT GAME〜
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25第12節
3月23日(日)14:30 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズVS東京サントリーサンゴリアス
@秩父宮ラグビー場
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〜NEXT HOSTGAME〜
NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25第14節
4月6日(日)14:30 KICK OFF
コベルコ神戸スティーラーズVS東芝ブレイブルーパス東京
@神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
特設ページはこちら
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