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KOBELCO

close-up KOBE -Long interview-

ロングインタビュー

2023-24シーズン退団選手インタビューPart.3 五十嵐 優

 取材日:2024年5月15日

2023-24シーズン退団選手インタビューPart.3 五十嵐 優

6シーズンプレーした横浜キヤノンイーグルスから昨シーズン、コベルコ神戸スティーラーズへ移籍。怪我もあり、なかなか出場する機会がなかったですが、五十嵐選手はこの2シーズンをどのように捉えているのでしょうか。また、大学時代の同期である橋本 皓選手や大学時代の先輩である北出 卓也選手と久しぶりにプレーし何を感じたのでしょうか。コベルコ神戸スティーラーズでの日々を語ってもらいました。

五十嵐 優

SUGURU IGARASHI

PROFILE
  • 生年月日、出身地/1993年11月22日生まれ(30歳)、神奈川県茅ヶ崎市出身
  • 経歴/藤沢ラグビースクール→東海大学付属相模原高校→東海大学→横浜キヤノンイーグルス
  • 入団年次/2022年
  • ポジション/PR
  • 身長・体重/172cm・102kg
  • 2023-24シーズンまでのチーム公式戦出場回数/3

「試合には出られなかったですが後悔はありません。
ここでの経験を次に繋げられるよう頑張ります!」

コベルコ神戸スティーラーズに移籍してきた感じたことは。

「まずスクラムの組み方がまったく違うことに驚きました。大学時代や前のチームとも違う。これまでは8人でスクラムを組んで、どうやって相手を上回るのかを第一に考えていましたが、神戸スティーラーズは8人で組む前に、まずはフロントローが1対1の局面で相手を倒すことが根底にあると感じました。そこにフィットしていけるよう取り組んできましたが、その過程で怪我をしてしまって。ただ、そういう神戸のスクラムを経験できたことは力になります。スクラムは経験が物を言いますので、知識が増えたことは今後に必ず活かすことができると思います」

しかもフロントローは日本代表経験者ばかりです。

「ヤンブーさん(山下 裕史)、具(智元)くん、大学の後輩である(渡邉)隆之。トイ面の選手が代表レベルという環境でスクラムを組んだことで成長することができました。何が通用して、何が通用しないかというのもわかりましたし、高いレベルで切磋琢磨し、神戸スティーラーズに入って本当に良かったと思います」

在籍した2シーズンで印象に残っていることは。

「ヤンブーさんの凄さを間近で見て感じられたことです。38歳と、40歳を目前にして、チームの中で誰よりも元気に、しかも、休みなくトレーニングをしています。そして、スクラムでは1対1の戦いに勝つという意識で組んで、実際に勝っている。それを公式戦200試合以上でやり続けている。改めて凄い選手だなと衝撃を受けました。あと、ヤンブーさんを筆頭に(山本)幸輝さん、イシさん(中島イシレリ)、ポジションは違いますが、日和佐(篤)さん。神戸スティーラーズはベテランの選手がとにかく元気だなと。それぞれコンディショニングのやり方は違いますが、シーズンに合わせてしっかり調整してくる。そういうベテラン勢の元気さも印象に残っていますね」

なかなか試合に出場できなかったですが、怪我の影響が大きかったという感じでしょうか。

「昨シーズンから怪我が続きました。昨年5月に手術を受け、半年かけて復帰をしましたが、開幕前にまた怪我をして…。これまでも怪我や手術を経験していますが、その時は復帰後、順調にコンディションもパフォーマンスも上がっていきました。けど、今回はなかなか上向きにならず、思うようなプレーもできなくて…。今シーズンは練習でベストなパフォーマンスを発揮できたという日がまったくありませんでした。悔しい思いはありますが、コンディショニングという点に関してもヤンブーさんらベテラン勢から学ぶことは多かったですし、たくさんのことを吸収できて、移籍したことに後悔はありません。濃密で充実した2シーズンを過ごすことができました」

収穫が多い2シーズンだったんですね。

「そうですね。出場機会は少なかったですけど、たくさんの収穫がありました。これまでほとんどやってこなかったハンドリングなどのスキル練習に取り組んで、スキルを使ってボールを動かしていくラグビーを経験できて。初めてのラグビースタイルでしたが、やっていて楽しかったです。それから、レンズ(デイブ・レニーディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ)やウェイン・スミス(ラグビーコーチメンター/チームアンバサダー)といった世界的な指導者のもとでラグビーができたことも良い経験になりました。ほかにもガズ(ブロディ・レタリック)やアーディ(・サベア)と一緒に練習して、ワールドクラスのプレーを体感できたことも良かったです」

五十嵐選手というと、橋本 皓選手が大学時代の同期で、同じタイミングで入団した北出 卓也選手は大学の1学年先輩です。2人と数年ぶりに同じチームでプレーしたことはどうでしたか。

「北出さんのことは大学時代から尊敬していますし、橋本とは大学1年から4年間一緒にプレーしました。あと、アタ(アタアタ・モエアキオラ)も大学の後輩なんです。ロッカールームで橋本とアタが大学時代とまったく変わらない感じでじゃれあっているのを見て、めちゃくちゃ懐かしさを感じましたね。ほかにも東海大学出身の選手がたくさんいたのも楽しかったです。橋本、北出、アタ。久しぶりに一緒にプレーできたことは本当に良い思い出になりましたし、これからも頑張ってほしいです」

チームメイトにメッセージをお願いします。

「みんなのお陰で充実した2年間を過ごすことができました。ありがとうございました!みんなのことが大好きですし、怪我をせずに頑張ってほしいです。それから、ナキ(サウマキ アマナキ)とは前のチームで同じ年に入団して、神戸スティーラーズにも一緒に移籍してきました。18歳の時からナキを見てきて日本代表になるまでの過程も知っているので思い入れがあります。これからも頑張ってほしいですし、応援しています」

では最後にSteel Matesにメッセージをお願いします。

「2年間という短い期間でしたが、応援ありがとうございました。試合で活躍している姿をもっと見せることができれば良かったのですが…。またどこかで会った時はぜひ気軽に声をかけてください!」

日本代表経験者が多いフロントローの選手と切磋琢磨し、「多くのことを学ぶことができて成長できた」と力を込めていた五十嵐選手。神戸スティーラーズでの経験を必ず活かしてくれることと思います。五十嵐選手のラグビー人生第3章ははじまったばかりです。

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