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試合後のコメント

1月28日(土)「NTTジャパンラグビー リーグワン2022–23」第6節トヨタヴェルブリッツ戦試合レポート

1月28日(土)「NTTジャパンラグビー リーグワン2022–23」第6節トヨタヴェルブリッツ戦試合レポート

後半ディフェンスが崩れて連続トライを許し、3連敗を喫す

前節のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦で敗れはしたが、ディフェンス面などの改善が見られ、2勝3敗で交流戦の初戦に臨んだコベルコ神戸スティーラーズ。ホームスタジアムの神戸総合運動公園ユニバー記念競技場に、リーグ戦4連敗中のトヨタヴェルブリッツを迎えた。

SO李のキックオフではじまった試合は、開始3分、CTBバックマンがプレッシャーをかけて、ハーフライン付近でターンオーバーすると連続攻撃を仕掛けて、最後はCTBラファエレの裏へのキックをWTB山下(楽)がキャッチし、インゴールへ。李のゴールキックも決まり、7-0と、いきなり先制のトライを決め、幸先の良いスタートを切る。その後、8分、12分、14分とPGを決められ、7–9とされるも、18分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、HO松岡がトライを決め、逆転に成功する。ここから畳み掛けたいところだったが、ミスにより攻撃が繋がらない。相手もまた然り。互いにミスでチャンスを潰す中、膠着状態のまま、14–9で折り返した。

「ラインスピードを上げていこう」と、ホルテンヘッドコーチがそう指示を出し、迎えた後半。いきなりトライを許す。キックオフのボールをミスから相手ボールになると、パスをつながれ、トライを献上。ゴールキックも決まり、14–16と逆転を許す。8分には、自陣22mライン付近のラインアウトからモールを押し込まれ、そこからBKへと展開されてトライを決められると、続く11分にもトライを奪われる。さらに5分後にも失トライと、トヨタVの猛攻を受けてしまう。もうこれ以上離されることはできない神戸スティーラーズはリザーブ選手を投入し、巻き返しを図る。相手のミスや反則に乗じ、敵陣深く入るも、その後が続かない。フラストレーションが溜まる展開が続く中、27分、29分と、トヨタVに2枚のイエローカードが出て、反撃のチャンスを得る。30分、敵陣ゴール前スクラムから展開し、最後は途中出場のSOワッカが左端へとキックパス。相手に当たったボールにFLサウマキが反応し、山下(楽)へとパスをつなぐと、インゴールへと飛び込みトライ。ゴールキックも決まり、21–33とする。さらに33分にもトヨタVにイエローカードが出て、3人多い状況に。神戸スティーラーズは敵陣へと攻め込むも、勝負どころでミスが出てしまう。逆にハーフライン付近で相手にボールを奪われると、連続攻撃を受け、トライを献上。21–38でノーサイドとなった。

終盤3人多い状況ながら追い上げることができずに3連敗を喫し、ホルテンヘッドコーチは「相手の方にハングリーさがあった。言い訳できることはない」と苦しい表情。ゲームキャプテンを務めたクッツェーも「“必死さ”が相手の方が上回っていました。その上で自分たちのアタックの精度があまりにも悪かった」とまとめた。

後半ディフェンスが崩れた要因について、クッツェーは「緩む瞬間が出てしまった」と話す。それが相手に付け入る隙を与えてしまった、と。この試合、2トライを挙げた山下(楽)は「ディフェンスについては、常に全員がスイッチを入れていないといけないのですが、ボールから離れた瞬間にスイッチを切っている選手がいて。また、人数が合っていても、しっかり前に上がったり、全員が内側からプレッシャーをかけたり、そういう細かいことができていないので、この1週間でしっかり修正していきたい」と語った。

再び多くの課題が出た一戦になってしまったことに、「選手はもっと責任を感じないといけないと思います。システムをやり切るという部分は選手の責任ですので、そこは反省し、修正しないといけない」と、クッツェー。

勝利を信じて応援してくれたSteel Matesをがっかりさせる内容の試合になってしまったが、21歳のポトヒェッターがデビューを果たし、劣勢の中でも奮闘するなどポジティブな面もあった。ポトヒェッターは「良いところも出せましたし、まずはデビューできたことを嬉しく思います。ただ、後半立て続けにトライを奪われたところで投入され、そこで流れを変えることができなかったことが残念です。今後はチームに影響を与えられるような選手になっていきたい」と成長を誓う。

次節は、トヨタヴェルブリッツ、東芝ブレイブルーパス東京を破るなど、好調の三菱重工相模原ダイナボアーズとの対戦となる。何度もディフェンス突破し、アタック面が光ったLOシカリングは、連敗脱出に向けて「頭を下げずに、しっかり前を向いて、チームスローガンの通り互いに信頼し合って、チーム一丸となってこの苦境を乗り越えていきます」と決意する。3連敗の後、どうチームを立て直していくのか。次節は、チーム力と修正力が試される一戦となる。

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