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11月26日(土)プレシーズンマッチvs静岡ブルーレヴズ 試合レポート

 取材日:2022年11月26日

11月26日(土)プレシーズンマッチvs静岡ブルーレヴズ 試合レポート

再三チャンスを作り出すも好機を生かせず、逆転負けを喫する。

プレシーズンマッチ3戦目は、敵地・エコパスタジアムで静岡ブルーレヴズとの対戦だ。40分×3本で行われたゲームには、11月上旬チームに合流した注目の新戦力、マルセル・クッツェーがメンバー入りを果たした。遠方からも大勢のSteel Matesが駆けつけ、良いゲームを見せたいところ。朝方には雨に見舞われたが、すっかり天気も回復し、13時キックオフを迎えた。

試合は、互いにチャンスを作るも、トライを奪えずこう着状態が続く。最初にスコアボードに得点を刻んだのは、神戸スティーラーズ。ハーフライン付近のマイボールラインアウトからBKへと展開すると、SH中嶋がディフェンスのギャップを突きラインブレイク。スピード感溢れる攻撃を見せると、相手がたまらず反則を犯す。25分、ゴール前ラインアウトからFWが力強い突進を見せ、ラックを連取し、最後はPR中島がインゴールへ飛び込む。SO日下のゴールキックも決まり、7−0。

32分には、静岡陣22mライン付近のマイボールスクラムから攻撃を展開し、最後はFLクッツェーからパスを受けたSH中嶋がトライをマークする。その後も神戸スティーラーズが主導権を握りながら試合を進めるも、トライが生まれず14-0で前半終了。

相手キックオフで開始した後半、静岡陣10mライン付近の相手ボールスクラムで反則を取られると、5分、神戸陣22mライン付近のラインアウトからモールを押し込まれた後、BKにつながれトライを献上。勢いをつけた静岡BRに、再三突破を許すが、必死のディフェンスで応戦し、ゴールラインを割らせない。しかし、10分、前半27分から出場するCTB濱野に、反則の繰り返しでシンビンの判定が下されてしまう。1人少ない中で自陣でのディフェンスの時間が続くが、相手のミスにも助けられ、なんとか守り切る。12分には、ハーフライン付近の静岡ボールのラインアウトをLOシカリングが奪い、反撃に転じる場面も。ベテランの山下(裕)がチームメイトを鼓舞するが、14分、ハーフライン付近静岡ボールのラインアウトからトライを許し、14-12と2点差に迫られてしまう。もどかしい展開が続く中、20分、互いにメンバーを大幅に入れ替えて、残り60分の戦いへと突入する。25分、今度は、静岡BRのLOが危険なプレーでシンビンとなり、10分間の退場を余儀なくされると、27分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込んで、最後はクッツェー、王とつなぎ、トライ。SOワッカのゴールキックも決まり、21-12とする。ここから畳みかけようと、CTBラウマペのラインブレイクから最後は足にかけ、インゴールへと迫る。ここは相手にボールを押さえられ、トライにはならなかったが、ワールドクラスのプレーヤーの気迫あふれるプレーに拍手が送られる。さらに、SH小畑がディフェンスのギャップをつき素晴らしい走りを見せる。33分、ハーフライン付近のマイボールラインアウトからテンポの良くボールを回し、最後はFB松永がインゴール左中間へと飛び込む。ゴールキックも決まり、28−12とさらにリードを広げる。直後のキックオフからの攻撃では、クッツェーが力強い走りでディフェンスを突破し、パスを受けた小畑がキックを転がし、ゴールラインへと再び迫る場面も見られた。

3本目は、SOワッカのキックオフで開始。キックの応酬が続いた後、2分、神戸陣22mライン付近静岡ボールのラインアウトを奪うと、BKへと展開し、CTBリトルがビッグゲインし、見せ場を作る。反則で終わるも、その後の静岡BRのラインアウトではFWが激しくプレッシャーをかけてターンオーバー。攻撃に転じると、素早くボールを展開し、最後は松永がキックを使って、ゴール前へと迫る。6分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込むと、最後はゴール前ラックからSH小畑、CTB池永とつないで、最後はFL粥塚が左コーナーへと飛び込み、33−12とする。しかし、その3分後、モエアキオラのキックがダイレクトタッチになり、自陣10mライン付近での相手ボールのラインアウトになると、用意したプレーでトライを献上する。ここから流れが一気に静岡BRへ。神戸スティーラーズはミスや反則から自陣に釘付けになってしまうと、27分、31分と立て続けにトライを許し、33-31と2点差に迫られる。しのぎ切りたいところだったが、不要な反則を繰り返し、自陣ゴール前での静岡ボールラインアウトのピンチを迎える。懸命のディフェンスを見せるも、最後は相手のキックパスが左端で待ち構えていたWTBへと渡り、逆転のトライを献上。ゴールキックも決まり、33-38と逆転負けを喫した。

ホルテンヘッドコーチは「試合を通して多くのチャンスを作ることができましたが、仕留め切ることができなかったのが敗因です」と述べると、ゲームキャプテンの山下(楽)も同様に「チャンスを得点に変えることができなかった」と悔やんだ。ホルテンヘッドコーチはトライを取り切れない要因を「サポートプレーヤーの質」と厳しい口調で話し、リーグワン開幕までに修正を誓った。悔しい逆転負けとなったが、FWではデビューを飾ったクッツェーが攻守で存在感を発揮し、BKでは先発出場した日下が60分間、しっかりゲームコントロールをするなど収穫もあった。

クッツェーは「試合に敗れたことは残念ですが、個人的には、チームのシステムにフィットするために、どうするべきかがわかるなど、次につながる試合になりました」と手応えをつかんだ様子。日下は「初戦の横浜E戦では前半出場し、無得点に終わってしまって…。その反省からこの試合では敵陣でプレーすることを意識していました。蹴るところは蹴って、ボールを動かすところでは動かす。そこを明確にしようと試合に臨み、センターのラウマペやマイキー(リトル)とコミュニケーションを取りながら、今日はうまくゲームをコントロールできたと思います」と笑顔を見せた。また、静岡BRが強みとするスクラムも「プレッシャーをかける場面もあり、悪くなかった」とバイスキャプテンを務めるPR中島は振り返る。

この試合に臨むにあたり、キャプテンの橋本は「スティールワーカーとして最後までハードワークしよう」と練習からずっと言い続けていたという。しかし、結果的にそれを遂行できず、ノーサイド間際に逆転のトライを許す結果に終わってしまった。プレシーズンマッチは残り2試合。神戸スティーラーズは、チームスローガン「TRUST」の通り、仲間を信じ、神戸のラグビーを信頼し、今一度、チーム一丸となって取り組む。

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