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試合後のコメント

3月27日(日)「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」第11節vs東芝ブレイブルーパス東京 試合レポート

 取材日:2022年3月27日

3月27日(日)「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」第11節vs東芝ブレイブルーパス東京 試合レポート

4強入りに向けた負けられない一戦に、ミスが目立ち、悔しい敗戦

4勝6敗勝ち点21で7位のコベルコ神戸スティーラーズは、勝ち点4差で6位の東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)と対戦した。順位が1つ上のチームとの対戦に「チャレンジャーとして向かっていこう」とチームは1つになり、大一番に臨んだ。また、今節は南アフリカ代表でラグビーワールドカップ優勝メンバーのアム選手のリーグワンデビュー戦だ。いやが上にも期待が高まる。しかし、今シーズン初の花園でのホストゲームは、厳しい結果となってしまった。

BL東京のキックオフではじまった試合は、ボールをキャッチした山中選手からのパスをバックマン選手がノックオンすると、そのままアタックを継続されてトライを献上。開始1分でのノーホイッスルトライに会場は呆然となるも、神戸Sはスイッチを入れ直し反撃に転じる。相手キックをキャッチしたゲームキャプテンの李選手がカウンターアタックからパスをつないで敵陣へと入るとBL東京が反則を犯す。5分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、有田選手がトライを挙げる。李選手のゴールキックも決まり、7−7の同点に。9分、PGで追加得点を許し、7−10となり、再び追いかける展開になったが、神戸Sは、敵陣で攻撃を展開し、10分には、アム選手からバックマン選手への飛ばしパスでトライかと思われたがスローフォワードと判定されてしまう。13分にも、スクラムからBKへと展開し、最後は李選手が大外で待つモエアキオラ選手へキックパスを放つ。だが、この攻撃も、インゴールで相手にボールをキャッチされてトライにならず。再三のチャンスを作るもトライラインが遠く、逆に16分、神戸陣10mライン付近のラインアウトからキックを使った攻撃でBL東芝にトライを許してしまう。要所でミスが出るなど、なかなか思うようなアタックができない中で、34分、ようやくトライが生まれる。BL東京陣10mライン付近の相手ボールのスクラムでプレッシャーをかけ、こぼれ落ちたボールを日和佐選手が拾い上げると、FW、BK一体となった攻撃を展開し、モエキオラ選手がラインブレイクすると、ゴール前のラックから日和佐選手、山中選手へとパスが渡り、インゴールへ。ゴールキックも決まり、14−17とする。前半終了間際に反則が出てPGを決められ、14−20の6点ビハインドで試合を折り返した。

逆襲をかけたい後半。先に得点し、勢いに乗りたいところ。その思いと裏腹に攻撃を継続するも、ミスが出て相手にボールが渡ってしまう。フラストレーションが溜まる展開が続く中、7分、アム選手が自陣から圧巻のスピードを見せ、50mを独走する。この場面は味方のサポートが遅れて、反則を取られてしまうが、ワールドクラスのプレーに会場がどよめく。勢いをつけた神戸Sは、11分、自陣22m付近のマイボールスクラムから攻撃を仕掛けると、今シーズン初出場のパーカー選手のキックパスをキャッチしたモエアキオラ選手がビッグゲインし、トライラインに迫ると、右中間で形成されたラックでBL東京が反則を犯す。相手が戻り切れていない状況をみて、中島選手がクイックスタートし、そのままインゴールへと飛び込む。李選手のゴールも決まり、21−20とついに逆転に成功する。ここから突き放しにかかりたいところだったが、18分、26分と立て続けにトライを許す。スコアは、21−34。これ以上離されたくない神戸Sは、29分、ハーフウェイライン付近のBL東京ボールのラインアウトをシカリング選手が奪うと、そこから攻撃に転じる。アム選手からパスを受けたモエアキオラ選手がディフェンスの背後へキックを転がすと、チェイスをしていたアム選手がキャッチし、最後はサポートしていたパーカー選手がトライラインを駆け抜ける。ゴールキックも決まり、28−34と6点差に迫った。湧き上がる大阪のファンの前で勝利を見せたい神戸Sだったが、トライ直後のキックオフからの攻撃でハンドリングエラーにより、ボールが相手に渡ると、そのままトライラインを超えられ得点を奪われてしまう。さらに、その5分後にも、反則やミスが重なり、トライを献上し、28−46に。39分、ゴール前マイボールスクラムからのアタックで、SHからパスを受けたモエアキオラ選手がディフェンスを弾き飛ばしながらインゴールへと飛び込み意地のトライをマークするが、35−46でノーサイド。神戸Sは、交流戦最後の戦いを白星で飾ることができなかった。

試合後、ゲームキャプテンを務めた李選手は「プレーオフに進出するためにも絶対に落とすことができない大事な試合でした。流れが自分たちに来たところで取りきれなかったことが、この結果につながったのだと思います」と敗因を述べた。日本デビューを果たしたアム選手も同様に「チャンスはたくさんありましたが、私を含め、個人のミスが出て取り切ることができなかった」と悔しそうに語った。この試合で記録したハンドリングエラーの数は14。ミスの山を積み上げ、勝利を逃した。今シーズンは開幕当初より攻撃を継続するもミスが出てトライラインを超えられないという場面が多い。アム選手は「やろうとしていることは明確なので、そこに決定力が伴えば…」と話すが、なかなか課題が修正されないという現実にぶつかる。また、セットプレーやブレイクダウンで後手を踏む場面も多い。ディロンヘッドコーチは「磨くべきところはさらに磨き、修正すべきところをしっかり修正し、残りの5試合を戦っていきます」とバイウィークを挟んで2週間後に行われるカンファレンスAのチームとの対戦に向けて決意を語った。この敗戦によりトップ4入りはかなり厳しいものとなったが、シーズンはまだ終わったわけではない。クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、埼玉ワイルドナイツ、横浜キヤノンイーグルスといった上位チームとの直接対決も控える。応援してくださるすべての皆様のために、コベルコ神戸スティーラーズはこれまで以上にハードワークし、終盤戦の戦いに臨む。

〜次回のコベルコ神戸スティーラーズ・ホストゲーム〜 第12節 4/10(日)14:30 KICK OFF コベルコ神戸スティーラーズ vs NECグリーンロケッツ東葛 @神戸総合運動公園ユニバー記念競技場

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https://kobesteelers.tstar.jp

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