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試合後のコメント

1月29日(土)「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」第4節vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ 試合レポート

 取材日:2022年1月29日

1月29日(土)「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」第4節vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ 試合レポート

試合開始から120パーセントの力で戦うも、最後の最後で逆転トライを許し、悔しい敗戦

前節でリーグワン初勝利を掴み、本来の姿を取り戻しつつあるコベルコ神戸スティーラーズは、昨シーズンのトップリーグ覇者で、多数の日本代表選手を擁する埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)と対戦した。

試合前に橋本(大)選手は、「100パーセントの力で勝てる相手ではないので、120パーセントの力を出して、チャレンジしていきたい。鍵になるのは、コンタクト。ボールキャリアーに対して激しくぶつかり、ゲインを切らせないことが重要になってくる。80分間、激しくプレーし続けて、勝利を掴みたい」と話した。試合直前のアクシデントにより小瀧選手が先発に回るなどメンバー変更があったが、地元・神戸で「自分たちの力が試される試合」と位置付ける戦いに臨んだ。

埼玉WKのキックオフではじまった試合は、いきなり動く。開始3分、司令塔のクルーデン選手がハーフウェイライン付近で埼玉WKのパスをインターセプト。そのまま50mを走り切り先制のトライをマークする。勢いをつけた神戸Sは、10分、神戸陣22mライン付近でのマイボールラインアウトからの攻撃で李選手がディフェンスの裏に抜けると、DFの背後へキックを蹴り、埼玉陣深くに入る。相手選手がキック処理のためにパスしたところをプレッシャーをかけていた日和佐選手がインターセプトし、トライを決める。ゴールキックも成功し、14−0と上々の入りとなる。14分、埼玉WKに、PGで得点され、14−3。さらに、17分には、神戸陣10mライン付近中央でのスクラムで反則を取られると、埼玉WKはPGを選択する。前節で5本のキックをすべて成功させた埼玉WKのSO松田選手だが、失敗に終わりスコアは変わらず。21分、自陣での反則からゴール前での埼玉WKボールのラインアウトのピンチを迎える。なんとか守り切りたいところだったが、モールを組まれた後のラックからバックスへと展開されトライを献上。ゴールキックは失敗に終わり、14−8に。さらに26分にも、自陣での反則からPGを選択されるが失敗に終わる。相手のPG失敗もあり、リードを保ったまま試合は進む。18シーズンぶりの同カードでの勝利に向けて、気合いが入る神戸Sは、モエアキオラ選手が相手に強烈なタックルを見舞い、ノックオンを誘う場面も。31分には、PGで加点し、17−8とする。なおも攻撃の手を緩めない神戸Sは、埼玉WKのキックオフのボールをキャッチすると、自陣から攻撃に繋げる。クルーデン選手が裏へとハイパントを上げると、そのボールを自ら取って、さらにキックを転がし相手陣へ。クルーデン選手が2度目のキックを蹴った際の、相手のチャージがレイトチャージの反則となり、神戸Sは、埼玉陣22mライン付近のマイボールラインアウトを得る。モールで前進するが相手に反則が出て、ゴール前ラインアウトとチャンスが広がる。ここでモールを組んで前進するが、埼玉WKがコラプシングの反則を犯す。31分、そこですかさず橋本(大)選手がクイックタップから速攻を仕掛けて、防御を突破しインゴールへと突き刺さる。ゴールキックも決まり、24−8と差を広げる。前半終了のホーンが鳴った直後に、トライを奪われるも、24−15とリードで折り返した。

勝負の後半は、神戸Sのキックオフではじまった。前半の勢いそのままに、クルーデン選手がキックカウンターから攻撃を仕掛けると、パスを繋いで、モエアキオラ選手がビッグゲイン。埼玉WKはたまらず反則を犯す。相手陣で攻撃を続ける神戸Sは、9分、ゴール前ラインアウトからモールを組んで前進すると、ラックになり、日和佐選手、李選手、クルーデン選手へと繋いで、最後は山中選手がインゴールへと飛び込みトライをマークする。ゴールキックも決まり、31−15に。再びリードは16点となった。キックの応酬の中で、クルーデン選手のキックがダイレクトタッチとなり、17分、神戸陣22mライン付近での埼玉ボールラインアウトからトライを奪われる。取られたら取り返す神戸Sは、23分、26分と、PGで加点し、37−22とする。しかし、ここから流れが変わる。これまで埼玉WKのアタックを、激しい防御で食い止めてきた神戸Sだが、前進を許すようになる。28分、オーストラリア代表42キャップを誇るコロインベテ選手にトライを奪われ、37−27と10点差に迫られると、立て続けに反則が出て、自陣に釘続けとなる。34分、神戸陣ゴール前ラインアウトからバックスへと展開され、コロインベテ選手がトライ。ゴールキックも決まり、37−34に。残り時間はあとわずか。直後の神戸Sのキックオフのボールを、埼玉WKはキックで蹴り出すと、埼玉陣10mライン付近で神戸Sボールのラインアウトとなる。このままアタックを継続し続けたいところだったが、ハーフウェイライン付近で相手に絡まれて、ノットリリースザボールの反則を取られてしまう。埼玉WKは、タッチキックを蹴り出して、神戸陣22mライン付近のラインアウトにすると、外へと展開する。ここで神戸Sにオフサイドの反則が出て、埼玉WKはタッチキックからのラインアウトを選択し、トライを狙いにくる。ノーサイドのホーンが鳴り響く中、一気にモールでゴール前へと迫られて、逆転のトライを献上。ゴールキックも決まり、37−41で悔しい敗戦となった。

橋本(大)選手は「この試合に向けて良い準備ができ、ゲームプラン通りの展開で試合を進められたのですが、最後の最後でツメの甘さが出てしまいました。逆転のトライに繋がるオフサイドについては、気持ちが前に出てしまって…。今シーズン、オフサイドはずっと課題です。最後の苦しい場面で規律が守れないところが我々の弱さなのだと思います」と総括した。終了間際に、勝利がするりとすり抜けた結果になってしまったが、クルーデン選手は「長いシーズンにはこういう試合もあります。次にこのような展開のゲームになった時は、敗者ではなく、勝者になれるようにしたい」と話す。続けて「ディフェンスを修正し、アタックについても、前節からラインの深さをコントロールし、良いラグビーができるようになってきています。まだまだ良くなると感じているので、さらに改善し、次の試合に臨みます」と前を向いた。ディロンヘッドコーチも「この試合から学んだことを今後に生かしていかなくてはいけない」という。今節は、急なメンバー変更などアクシデントも発生したが、日本人選手を中心としたFWで相手と互角に戦えたことは収穫だ。また、この試合では、中選手や前田選手といった若手が初めて公式戦デビューを果たした。橋本(大)選手は「若い選手がタフな試合を経験できたことはチームにとってプラスになります」と述べる。まだリーグははじまったばかり。チーム力をさらに高めて、神戸スティーラーズは、上位への浮上を目指し目の前の戦いに挑んでいく。

〜次回のコベルコ神戸スティーラーズ・ホストゲーム〜 第7節 2/26(土)12:00 KICK OFF コベルコ神戸スティーラーズ vs NTTドコモレッドハリケーンズ大阪 @神戸総合運動公園ユニバー記念競技場

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https://kobesteelers.tstar.jp

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