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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2021第2節 vsキヤノンイーグルス戦のレポート

 取材日:2021年2月28日

ジャパンラグビートップリーグ2021第2節 vsキヤノンイーグルス戦のレポート

開幕戦を勝利で飾ったコベルコスティーラーズはホームスタジアムである神戸総合運動公園ユニバー記念競技場にてキヤノンイーグルスと対戦した。試合に向けて「久しぶりの対外試合ということで、開幕戦は雑なプレーが多く出てしまいました。この1週間、ディフェンス面を修正し、第2節では間違いなく良い試合ができると思います」とディロンヘッドコーチが言うと、山中選手は「初戦は勝ちましたが、内容があまり良くなかったので、地元・神戸で行われるキヤノン戦では満足のいく試合をしたい」と宣言した。

試合は、ディロンヘッドコーチや山中選手の言葉通りの内容になった。まずは8分、ゴール前ラインアウトからモールを形成すると、そのまま押し込み、No.8ナエアタ選手が先制のトライをマークする。ゴールキックも決まり、7−0。その後もアタックではFW、BK一体となった攻撃を仕掛け、ディフェンスでは相手にプレッシャーをかけ前進を許さない。スクラムでは、トップリーグ初出場の若手PR高尾選手を、ベテランのPR山下(裕)選手、この試合がリーグ通算100試合目のHO平原選手が引っ張り、相手の反則を誘うなど優位に立った。20分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、ナエアタ選手がインゴールへ。26分にキヤノンにPGを決められるも、前半の失点はこの1本のみ。31分、ゴール前ラインアウトからモールで前進し、ゴール前で崩れラックになるとFWが縦を突き、最後はFLフランクリン選手がトライを決める。前半終了間際には、神戸陣ゴール前での相手ボールのラインアウトでスローイングが乱れたところを平原選手がキャッチし自陣から攻撃に転じると、BKへとつないで、FB山中選手がビッグゲイン。キヤノン陣10mライン付近右中間に形成されたラックからSH徳田選手、CTBラファエレ選手、CTBモエアキオラ選手と素早くつなぎ、最後はサポートしていた徳田選手にパスが渡り、トライをマーク。ゴールキックも決まり、28−3で折り返した。

後半に入ってからもコベルコスティーラーズは攻撃の手を緩めない。3分、神戸陣22mライン付近で、ディフェンスでプレッシャーをかけターンオーバーするとパスをつないで、神戸陣10mライン付近右中間でラックを形成。そこから徳田選手、パーカー選手、ラファエレ選手、フランクリン選手へとつなぎ、LOレタリック選手がディフェンスの裏を抜けると、ラストパスが大外のナエアタ選手に渡り、そのままインゴールまで走り切る。さらに、12分にはパーカー選手が、18分にはレタリック選手がトライを決める。息もつかせぬトライラッシュに観客からは拍手が湧き上がる。21分、キヤノンにトライを許すが、FLマクカラン選手はじめ交代選手を次々に投入したコベルコスティーラーズは、アタッキングラグビーをさらに加速させる。24分、山中選手に代わったFB井関選手がトライを決めると、その4分後には、キヤノン陣22mライン付近のマイボールラインアウトから細かくパスをつないで前進し、最後はモエアキオラ選手からロングパスを受けたナエアタ選手が右隅へと飛び込みトライ。難しい角度のゴールキックを、ルーキーのSO李選手が落ち着いて沈め、リードを広げる。試合終了のホーンが鳴るその瞬間までアグレッシブに攻めるコベルコスティーラーズは、38分にナエアタ選手が、40分にフランクリン選手がトライを決め、計11本のトライを量産し、73−10で大勝した。

試合後、共同キャプテンのフランクリン選手は「開幕戦と比べると、さまざまな局面で成長したところを見せることができました。素晴らしい勝利になりました」と笑顔を見せた。ディロンヘッドコーチは「キックオフから試合終了まで80分間、攻める姿勢を見せて、素晴らしい内容になりました。選手、コーチ陣を誇りに思います」と称賛した。この試合5本のトライを決め、マンオブザマッチに選ばれたナエアタ選手は「コロナの影響でトンガに帰ることができず、日本でずっとトレーニングを積んできました。昨シーズンより走れています。トライは、みんながハードワークしてくれたお陰で取ることができました。今日はホームスタジアムでいい試合ができて良かったです」と地元ファンに最高の勝利を届けられたことを喜んだ。

開幕戦で出た課題修正に取り組み、成長した姿を見せたコベルコスティーラーズ。第3節は、3月6日(土)、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場に日野レッドドルフィンズを迎え撃つ。

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