取材日:2018年12月2日
トップリーグ総合順位決定トーナメント1回戦vsリコーブラックラムズ戦のコメント
ジャパンラグビートップリーグ2018-2019のチャンピオンを決定する総合順位決定トーナメントが幕を開けた。
1回戦で対戦するのは、ホワイトカンファレンス4位のリコーブラックラムズだ。戦いを前に、ゲームキャプテンの橋本(大)選手は、「これまで感じたことがないくらいチームの雰囲気はいいです。今週も、メンバー外の選手が相手チームのことをよく研究しリコーのアタックやディフェンスの動きをやってくれて、非常に良い練習ができました」と、優勝に向けてチームがひとつにまとまっていると話した。続けて、「リコーの強いランナーに対してフィジカルで負けないようにしないといけません。一方で、相手には、神戸がどこからアタックしてくるのかわからない怖さがあると思いますので、リコーに動かされるのではなく、相手を動かして、自分たちのラグビーをやり切り、勝利をものにしたい」と抱負を述べた。
カーター選手のキックオフではじまった試合は、いきなり動く。開始4分、リコー陣10mライン付近ラインアウトからバックスへと展開すると、カーター選手がディフェンスを切り裂き、そのままインゴールへ。ゴールキックも決まり、7-0とする。互いにPGで得点し、10-3で迎えた17分、ミスからトライを献上し、10-8と差を詰められてしまう。両者譲らず攻守が目まぐるしく変わる中、23分、神戸陣10mライン付近で相手のミスにより転がるボールをアシュリークーパー選手が拾い上げ、アンダーソン選手に繋ぐと一気にゲインを切り、最後はリコー陣22mライン付近でパスを受けた日和佐選手がトライを決め、15-8に。ゴールキックも成功し、17-8とする。さらに、32分、38分にもトライを決め、29-8とリードを広げる。前半終了間際に、反則を重ねてしまい、ゴール前ラインアウトを起点にトライを献上し、29-15でハーフタイムへ。
突き放しにかかりたい後半、15分にPGを決めると、18分、23分、27分と3本連続で、アンダーソン選手がトライをマークする。その後、30分、35分にトライを許したが、最後まで攻撃の手を緩めないコベルコスティーラーズは、試合終了間際にも、山下(楽)選手がトライを決め、63-27で勝利した。
試合後の記者会見で、ディロンヘッドコーチは「ディフェンスの良いリコーに対し、コーチ陣が策を練り、相手のディフェンスを翻弄するようなアタックプランを落とし込んでくれました。アタックに関しては良いものを出せました」と評価したが、ディフェンスについては「4トライも許してしまったことは大いに反省しないといけません。特に1対1のタックルは修正すべき点です」と次なる戦いに向けて課題を口にした。
パナソニックワイルドナイツvsトヨタ自動車ヴェルブリッツの結果により、2回戦となる準決勝では、リーグ戦で悔しい引き分けに終わったトヨタ自動車と対戦することになった。
橋本(大)選手は「あの試合では神戸らしいラグビーをすることができずに、最後にトライを奪われ、負けに等しい引き分けとなりました。今度こそ、自分たちのラグビーをして、決着をつけたいと思います!」と、決意を述べた。
総合順位決定トーナメント準決勝vsトヨタ自動車ヴェルブリッツ戦は、12月8日(土)花園ラグビー場で14時にキックオフを迎える。
橋本大輝選手、ダン・カーター選手、アンダーソン フレイザー選手のコメントです。
FL
橋本大輝 選手
「地元・神戸で行われる今シーズン最後の試合に勝利することができ、嬉しく思います。試合については、カップ戦で敗れたクボタ戦の時のように、相手からプレッシャーを受け、自分たちのアタックができない時間がありました。クボタ戦の二の舞を演じることは辞めようと話し、ゲーム中に修正できたことは良かったですし、そこは、あの一戦から学んで成長した部分だと思います。準決勝の相手であるトヨタ自動車は、リーグ戦の戦いで引き分けに終わっています。自分たちのラグビーができず悔しい思いをしたので、今度こそ自分たちのラグビーをして決着をつけたいと思います」
SO
ダン・カーター 選手
「先制のトライについては、相手のディフェンスを見て仕掛けた結果、生まれたトライです。3週間ほど試合間隔が空いたので、少し不安もありましたが、キックの調子も良かったですし、チームも自分たちのペースで試合をすることができ、勝利という結果を得て嬉しく思います。今日は試合を楽しむことができました。準決勝は、今日よりも厳しい戦いになると思いますが、しっかり準備し、勝利したい。準決勝は大阪で開催されます。神戸からも近いので、ぜひ多くの方々にスタジアムに来て応援していただきますよう、よろしくお願いします」
WTB
アンダーソン フレイザー 選手
「相手にアタックシェイプを崩される時間もありましたが、DC(ダン・カーター)がうまくゲームマネジメントしてくれて、速いテンポでボールを動かし意図するアタックをすることができました。準決勝の相手であるトヨタ自動車は、FWが強く、BKにもいいランナーがいます。難しい試合になると思いますが、今日のように、自分たちの速いテンポのラグビーに持ち込めば勝利が見えてくる。1週間良い準備をして、準決勝に臨みたいと思います」