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ロングインタビュー

2022年度新加入選手インタビュー Part.3 松永貫汰選手

 取材日:2022年7月21日

2022年度新加入選手インタビュー Part.3 松永貫汰選手

東芝ブレイブルーパス東京の松永拓朗選手は実兄。兄の影響でラグビーをはじめたという松永選手ですが、大学からは兄と違う道を歩んできています。爽やかな笑顔が印象的な松永選手の秘めたる熱い思いに迫りました。

「遠慮せずに自分をどんどん出していき、 ポジションを獲得できるよう頑張ります!」

松永 貫汰

KANTA MATSUNAGA

PROFILE
  • 1999年9月28日生まれ(22歳)、大阪府大阪市出身
  • 中野中学→大阪産業大学附属高校→筑波大学
  • ポジション/FB
  • 身長・体重/167cm・78kg

ソフトボールからラグビーへの転身

まずはラグビーをはじめたきっかけを教えてください。

「小学生の頃、兄と一緒にソフトボールをしていたんですが、監督の息子さんがラグビーをしていて、中学ではラグビー部に入ったらどうかと勧められたんです。それで兄がラグビーをはじめて、僕も兄に続きました」

ソフトボールからコンタクトスポーツであるラグビーをはじめて、体をぶつけることへの怖さはなかったのでしょうか。

「3歳から空手やキックボクシング、柔術といった格闘技をしていたので、コンタクトに対しての恐怖心はなかったですね」

格闘技をしていたんですね。

「空手はラグビーと並行して、中学3年までやっていました」

中学時代のポジションは?

「1年の時はウイングで、2年からフルバックでプレーしていました」

強いチームにチャレンジしてきた高校、大学時代

大阪産業大学附属高校に進んだ理由を教えてください。

「東海大付属大阪仰星高校にも魅力を感じていたのですが、兄をはじめ、中学の先輩たちが進んでいましたし、良いコーチがいて、チームもどんどん強くなってきていたこともあり、最終的に大阪産業大学附属高校に進みました。花園には出場できず悔しい思いはしましたが、個人的には監督やコーチから熱い指導を受けて、1年から試合にも出られて成長することができました」

大学はお兄さんとは違う道を選んだんですね。

「兄のいる天理大学も考えたのですが、関東大学対抗戦で戦いたいという気持ちがあって、悩んだ末に筑波大学に進みました。大学でも1年から試合に出場でき、成長するチャンスをたくさんもらうことができましたし、筑波に行って良かったと思います」

スティーラーズに入団したのは?

「中学からラグビーをはじめて、花園に出場したことがない高校に進み、大学も日本一になったことがないチームを選びました。高校、大学時代は格上のチームを倒そうとチャレンジしてきて、チームとともに成長していくことができました。そういう意味ではスティーラーズは、僕がこれまで所属してきたチームとは正反対で、有名な選手がたくさんいて、常にチャンピオンを狙っています。関西出身ですし、スティーラーズに対して憧れもあり、社会人では、強豪チームでどこまでできるのか、自分の力を試してみたいという思いがありました。これまでは1年から試合に出ることができましたが、スティーラーズではチーム内のレギュラー争いにチャレンジしていきます」

高校、大学では、スタンドオフでも出場していましたよね。

「高校3年の時にスタンドオフをしていました。フルバックでも、スタンドオフでもポジションにはこだわりはありません。『ジャパンラグビー リーグワン2022』では同期の前田(翔)が試合に出ているのを見て刺激を受けました。どのポジションでもいいので、早く試合に出たいですね」

強みはランと左右両足から繰り出すキック

練習を通じて通用すると感じたところは?

「一瞬のスピードやコースなど、ランは通用すると思いました。あとキックも。キックは右足が利き足なのですが、左でも蹴ることができた方がいいと思い、中学から練習してきて、今では左右で差がないくらいキックが蹴られるようになりました。どちらのサイドにボールがあってもキックを蹴られるのは強みになると思います」

逆に課題だと感じることは?

「体は小さいですが、バックスリーでプレーする以上はハイボールを取れないといけません。ハイボールキャッチの精度を高めようと、オフ期間中に、井関さんや中さんと一緒に練習していました。これからもハイボールキャッチは継続して取り組んでいきます」

憧れている選手や目指す選手がいれば教えてください。

「実は中学の時からベンダー(ベン・スミス)のプレーが好きで、憧れていたんです。ベンダーは、自らランを仕掛けてラインブレイクするのがうまいだけでなく、ハンドリングスキルも高いので、周りをいかしてチャンスメイクができる。『さすがだな』と思いながら見ていました。いろいろと質問できたらよかったのですが、言葉の壁があり、話をする機会がなくて残念でしたが、ワールドクラスのプレーを間近で見られて勉強になりました」

特に勉強になったこととは?

「周りをいかすプレーです。僕はランが持ち味ですが、体が小さいこともあり、自分だけで抜くのはなかなか難しいと思うので、周りをいかすプレーが必要になってくると思います。ベンダーの相手との間合いの詰め方やパスをするタイミングなどはとても勉強になりました」

今シーズンの目標は?

「もちろん、試合に出ることです!フルバックには山中さん、井関さんとすごい選手がいますが、スピードやランニングスキルで勝負したいと思います。また、ロングキックでは山中さんには敵わないですが、裏のスペースをつくなど、正しい選択をして、キックもうまく使っていきたい。ルーキーですが遠慮せずに自分をどんどん出して、ポジションを取れるように頑張ります!」

では最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

「先輩からは『松永』、同期からは『カンタ』と呼ばれています。ファンの皆様には『カンタ』や『カンタくん』と声をかけてもらえたら嬉しいです。持ち味は、ランとキック。グラウンドに立ったら、全力でプレーし勝利に貢献したいと思います!応援よろしくお願いします」

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