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-Long interview-

2022/08/29 | 取材日:2022年8月18日

2022年度新加入選手インタビュー Part.9 五十嵐 優 選手

神奈川県茅ヶ崎市出身で、ラグビースクール時代から横浜キヤノンイーグルスまで、地元から近いチームでプレーしてきた五十嵐選手が、「人生は一度きり」と一念発起し、今シーズン、イーグルスの本拠地から約500km離れたスティーラーズへ。身長172cmと小柄ながら、古巣で1年目から試合に出続けた五十嵐選手に、スクラムのモットーや今シーズンの目標などを直撃しました。

「熾烈なチーム内競争に勝って、 まずは試合出場を目指します!」

五十嵐 優
SUGURU IGARASHI

PROFILE

■1993年11月22日生まれ(28歳)、神奈川県茅ヶ崎市出身

■藤沢ラグビースクール→東海大学付属相模高校→東海大学→横浜キヤノンイーグルス

■ポジション/PR

■身長・体重/172cm・103kg

新しい環境でプロ選手としてチャレンジする
—初めての関西はどうですか。
「実は母が兵庫県出身で、子どもの頃はよく遊びに来ていたんです。今回、母にスティーラーズへ移籍すると報告したら、とても喜んでくれましたね」
—横浜キヤノンイーグルスでは、昨シーズンも13試合に出場しました。6シーズン所属したチームを離れて、スティーラーズに活躍の場を移した理由を教えてください。
「イーグルスに入団した当初は、1つのチームでラグビー人生を終えようと思っていましたし、選手同士仲が良く楽しかったので、悩んだのですが、人生は1度きりです。これまでとは違う環境に身を置いて、チャレンジしたいと思うようになってきて…。ラグビーにとことん集中したいという思いから、イーグルスでは社員選手だったのですが、スティーラーズではプロ選手になりました」
—安定した社員という立場を捨てて、プロ選手になった。イーグルスでプロという道はなかったのでしょうか。
「イーグルスでプロは考えたことがなかったのですね。今回、移籍にあたり、さらに成長するためにプロ選手になって心機一転頑張ろうと思いました」
—スティーラーズに入団し、古巣との違いや驚いたことなどがあれば教えてください。
「練習1つとっても違いますし、スクラムも違う。もちろん、チームの文化も違います。そんな中で、トレーニングに関しては、スキル練習が多いことに驚きました。これだけ練習を積めば、うまくなるなと思いましたね。あと、一番驚いたのは、スティーラーズが地元の方々からとても愛されているということでした。街のあちこちにポスターが貼られていて、お店では『スティーラーズでラグビーをしています』と話したら、ご飯が大盛りになって出てきたり(笑)。こんな経験したことがなかったので、すごいことだなと思って。地域に根ざし、みんなから応援されていることを感じられて、そういう方々のためにも頑張ろうと気持ちを新たにしました」
—レガシー活動はどうですか?
「チームのことや地域のことを知ることができて勉強になります。また、チームビルディングも初めての経験なので、毎日が新鮮で、すべてが楽しいですね」
実は大学ではラグビー部に入部する気がなかった!?
—ところで、これまでの五十嵐選手の競技歴について教えていただきたいのですが、何歳からラグビーをはじめたのでしょうか。そのきっかけは?
「小学3年からです。友達に誘われて、地元の藤沢ラグビースクールに行くことになりました。それまでは水泳をしていたのですが、体が弱かったので、病院の先生から勧められてはじめたんです。柔道も習っていたんですが、これも父から言われてはじめた感じで(苦笑)。ラグビーも自分からやりたいと望んだわけではないですが、中学からどんどん好きになっていき、高校でも続けることにしました」
—そうして、東海大相模高校へ進んだんですね。
「本当は藤沢ラグビースクールの練習後のすぐ近くにある湘南工科大学附属高校に行きたかったのですが、両親に反対されて、東海大相模に行くことになりました。高校のチームは強くなかったですし、付属高校ですが東海大学でラグビーを続ける気はなかったんです。だけど、ラグビー部に入部しないと希望する体育学部には入れないということで、しぶしぶ(苦笑)ラグビーを続けることにしました」
—そうだったんですね。強豪の東海大学ラグビー部に入ってプレーは通用したのでしょうか。
「ラグビーをはじめてからずっとロックでプレーしていて、高校2年から1番をするようになったのですが、強いチームでやっていたわけではないので、スクラムでボコボコにされました(苦笑)。1年の時は一番下のチームだったのですが、2年の時に、運良くリーグ半ばでチャンスをもらって。その時のパフォーマンスが良くて、それから試合に出られるようになりました」
—試合に出るために取り組んだことはあるのでしょうか。
「特に、これといって特別なことをしたわけでないのですが、練習に対する姿勢は変わったように思います。あと、体が小さかったので、食べてトレーニングをして大きくしようとしました」
—大学時代は、今シーズン、東京サントリーサンゴリアスから移籍の北出選手と一緒にスクラムを組んでいたんですよね。
「そうです。北出さんが4年の時の大学選手権筑波大学戦は、1番が僕、2番北出さん、3番が(渡邉)タカユキだったんです。タカユキは1年の時からAチームで、スクラム練習ではよくトイメンになっていました」
スクラムの強さには体の大きさは関係ない!
—大学卒業後、横浜キヤノンイーグルスに入団した理由を教えてください。
「これまで藤沢ラグビースクール、東海大相模高、東海大学と、家から近いチームでプレーしてきました。実はイーグルスの練習グラウンドがある町田も、高校の最寄り駅から2駅と、近かったんです。もちろん、距離だけではなく、ラグビーを続けるなら、トップリーグ(当時)でやりたいという思いがあり、イーグルスに入団しました」
—イーグルスでは1年目から試合に出ていましたね。先ほども言われたように体が小さい五十嵐選手がスクラムを組む時に意識していることとは?
「サイズを言い訳にしたくないという思いがあります。それに、体が大きいからスクラムが強いわけではないですし、体が小さいから弱いわけではありません。ただ、僕は一人では強くはないので、味方の2番、3番に合わせて組むようにしています。中には、一人で強い人もいますが、僕はそうではない。だから、味方の3番が強ければ、それに合わせますし、そうでなければ、8人全員で力を合わせて押せばいい。それが僕のスクラムのモットーです!」
—そういう考えになったのはいつからですか?
「イーグルスに入団してからですね。いろんなタイプの2番、3番がいて、その人たちが組みやすいようにしようとしました。そうやって合わせて組めたのも、大学時代、スクラムにこだわって、日本一のセットプレーを目指し練習を積んで土台を築いていたからだと思います。基礎があるから、対応できたのかなと。大学ではとにかくスクラムは『押せ!』という考えでしたが、トップリーグになると、スクラムでプレッシャーをかけるだけでなく、駆け引きも必要になってきます。この6シーズンで経験を積むことができ、自分なりにスクラムに対して考えを持てるようになりました」
FWの選手らしく走り回って下働きに徹する
—スクラムは奥が深いですね。持ち味は、もちろんスクラム?
高校2年から1番で組んできているので、スクラム、モールには自信がありますが、スティーラーズにはスティーラーズのスタイルがあると思いますので、しっかりとフィットさせて、『スクラムが持ち味です!』と言い切れるようにしたいと思います」
—スクラム以外で注目して?
「スペースに走り込むなど、アタックも得意ですが、フロントローですので、前に出過ぎずに下働きに徹したいと思っています、トライを取りきれる良いバックスや、相手にぶち当たってゲインを切れる選手がいるので、アタックはそういう選手に任せて、僕は走り回って、そういう選手のサポートをしてチームに貢献します」
—今シーズンの目標は?
「とにかく試合に出たいです。スティーラーズには、同じポジションにキャップホルダーの先輩がいますし、(髙尾)時流もいい選手です。彼らと切磋琢磨しながら競争して、ポジションを勝ち取りたい。スティーラーズは、常に注目され、目標とされるチームですし、そういうチームでレギュラーになれば、ラグビーキャリアも変わるんじゃないかな」
—日本代表を目指したい?
「そういう道も開けると思います。けれども、まずはスティーラーズで試合に出ないといけません。目標はあくまでも試合出場です。スティーラーズの一員として試合に出て、優勝を目指して頑張ります!」
—期待しています。では、ファンの皆様へメッセージをお願いします。
「今シーズンからスティーラーズの一員になった『イガ』こと、五十嵐優です。昨シーズン以上の成績はもちろん、優勝を目指して、チーム一丸となって頑張ります。スタジアムで皆様と会えることを楽しみにしていますし、熱い応援よろしくお願いします!」

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