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ロングインタビュー

退部選手インタビュー part.4 梁正秋選手/児玉健太郎選手

 取材日:2021年5月25日

退部選手インタビュー part.4 梁正秋選手/児玉健太郎選手

梁 正秋

JONGCHU RYANG

PROFILE
  • 1992年12月14日生まれ、大阪府東大阪市出身
  • 東大阪朝鮮中学校→大阪朝鮮高級学校→京都産業大学→神戸製鋼コベルコスティーラーズ(2015年度入部)
  • ポジション/SH
  • 2020−2021シーズンまでの公式戦出場回数/31

考えてラグビーをすることや準備の大切さなど ここで学んだこと次のステップにいかします。

所属した6年間はどうでしたか?

「中学1年からラグビーをはじめましたが、これまでで一番中身の濃い、充実した時間を過ごすことができました」

どういうことを学ぶことができましたか?

「ゲームメイク、周りに対しての声の掛け方、コーチ陣へ自分の思いをどう伝えるのか等、いろんなことを考えながらラグビーをしてきて、考えることを学びました。中学、高校、大学では好きなようにプレーしてきましたが、コベルコスティーラーズで頭を使ってラグビーをすることを学び、その部分は成長できたと思います。また、2018−2019シーズンにDC(ダン・カーター)がチームに加わり、試合に向けての準備の大切さを説いてくれました。準備の部分もコベルコスティーラーズで学んだことの1つです」

スクラムハーフにはエリス選手、日和佐選手といった代表でも活躍していた選手がいました。

「アンディー(アンドリュー・エリス)も、日和佐さんも、ずっと試合に出ていて、いつかは追い抜きたい存在でした。2人ともいろいろなことをアドバイスしてくれて感謝しています。特にアンディーからはラグビーを楽しむことを教えてもらい、大きな影響を受けました」

2018−2019シーズンのトップリーグ&日本選手権優勝はどうでしたか?

「サントリーとの決勝にはリザーブで出場することができて自信にはなりましたが、やはり9番で出たかったという悔しさがあります。負けず嫌いなので、『ずっと9番で出たい』と思いながら取り組んできました。最終的に9番を奪うことはできなかったですが、後悔はありません。その時その時でやるべきことはすべてやり切りました」

公式戦31試合に出場されましたが、もっとも印象に残っている試合を教えてください。

「入部2年目の『ジャパンラグビー トップリーグ2016−2017』第2節パナソニック戦です。1年目のシーズンもパナソニックとの試合に出たのですが、勝敗がついているところでの出番でした。2年目の試合はアンディーが怪我をしていたので先発を任されたんです。試合前から相手の気迫や風格に圧倒されて、これまでのラグビー人生の中で一番緊張し、終始足が地面についていないよう感じで何もできないまま終わってしまいました。自分の力のなさを痛感した一戦です」

今後はどうされるのでしょうか?

「これからもラグビーを続けます。コベルコスティーラーズで、考えてラグビーをすることや準備の大切さなどを学びました。ここで得た経験を次のステップでいかします。目標は40歳まで現役を続けること。まだまだ選手として頑張ります!」

今後、チームに期待することとは?

「チームにはベテラン選手が多いですが、若手にもっと頑張ってもらいたいと思います。練習からしっかりアピールし結果を出して試合で活躍してください」

チームメイトにメッセージを。

「日和佐さん、ヤンブーさん(山下裕史)、沢居さんをはじめとするチームの釣り部のみんなと釣りに行ったり、バーベキューをしたり、オフフィールドでも楽しい時間を過ごすことができました。みんなには感謝しかありません。これからも目標に向かってチーム一丸となって突き進んでください。お互いに頑張りましょう!」

では最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

「試合に出ても出ていなくても常に応援していただき、感謝しています。これからもラグビーを続けますので、またスタジアムで会った時には気軽に声をかけてもらえたら嬉しいです。6年間、あたたかいご声援をお送りいただき、ありがとうございました!」

児玉 健太郎

KENTARO KODAMA

PROFILE
  • 1992年1月28日生まれ、福岡県北九州市出身
  • 鞘ケ谷ラグビースクール→小倉高校→慶應義塾大学→パナソニックワイルドナイツ→神戸製鋼コベルコスティーラーズ(2018年度入部)
  • ポジション/WTB
  • 2020−2021シーズンまでの公式戦出場回数/10
  • 代表歴/日本代表4キャップ

新しい環境で良い人間関係を築くことができました。 チームメイトには感謝の気持ちでいっぱいです。

今の心境をお聞かせください。

「新しい環境に飛び込み、そこで良い人間関係を築くことができ、みんなとラグビーができて幸せでした。優しく受け入れてくれた仲間に感謝の気持ちでいっぱいです」

すぐにチームには馴染むことはできたのでしょうか?

「1年目は独身寮に住んでいたんです。それもあり、すぐに馴染むことができましたね。寮での生活はとても楽しくて、良い時間を過ごすことができました」

コベルコスティーラーズの魅力はどこにあると思いますか?

「歴史があって、多くのファンに愛されているところだと思います。神戸の街で、神戸製鋼でラグビーをしていると言うと必ずといっていいほど「昔から応援している」と声をかけてもらいます。神戸製鋼ラグビー部を知らない人は神戸の街にはいないんじゃないかというくらいでした。地元の方々から根強く愛されているチームだなと思いました」

この3年間で成長できたところや学んだことは?

「パナソニックとは全く違うラグビーを経験することができました。神戸のラグビーは速いテンポで展開し、リスクを背負いながら自陣からでも積極的に攻撃を仕掛ける。このようなラグビーはスキルレベルが高い選手がそろっていて、かつ高い戦術がなければできない。やっていて楽しかったですし、どこからでも攻撃するマインドセットを修得でき、経験値が上がりましたね。それと、ウイングだけでなく、複数のポジションができるようになったことも成長できたところです。これまで中途半端になるのが嫌だったので、ウイングにこだわってプレーしていたのですが、僕は体がずば抜けて強いわけでもないですし、ステップが抜群にいいわけでもない。そこにしっかり向き合って、ウイング以外のポジションにも挑戦し、全てのスキルを伸ばすことができたことは良かったです。これからもラグビーを続けますので、複数のポジションができるようになったことは強みになると思います」

新加入インタビューでベン・スミス選手のようなプレーヤーになっていきたいと言われていました。そのスミス選手と1シーズン、プレーすることができましたね。

「ベンダー(ベン・スミス)は特別体が強いわけではないですし、めちゃくちゃ足が速いわけでもない。だけど、すべてのプレーが高次元です。チャンスを見極めてサポートの際、最短コースを取るなど、ゲームを読む力が突出していると思いました。ベンダーに直接話を聞いたり、プレーを見て技を盗んだりして、たくさんのことを学ぶことができました。コロナ禍ということもあり、なかなか一緒に食事に行くことができなかったんですが、実はシーズンが終わった後、芦屋にある食堂に行ったんです。そこでいろいろな話ができたことも良い思い出です」

在籍した3年間の中でもっとも印象に残っている試合は?

「DC(ダン・カーター)のトップリーグデビュー戦となった『ジャパンラグビートップリーグ2018−2019』第3節サントリー戦です。あの一戦は神戸が変わったというのが象徴的に出た試合だったと思います。その試合に僕も出ることができ、誇らしく思います」

今後、チームに期待することとは?

「歴史があって、たくさんのファンに愛されているという神戸の魅力を大事にしながら、新しいことにチャレンジし、これからも強いチームであり続けてほしいですね。常に優勝争いの一角を成す強豪チームで、ワクワクするようなラグビーをしてファンを楽しませてもらいたいです」

チームメイトにメッセージを。

「3年間、みんなと一緒にラグビーができ、幸せでした。今シーズンを持って僕はチームを離れますが、これからも食事をしに行ったり、飲みに行ったりしましょう!引き続きよろしくお願いします!」

では最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

「3年間あたたかいサポートをありがとうございました!神戸製鋼コベルコスティーラーズというチームは応援するに値する魅力あるチームです。これからは僕も1ファンとしてチームを応援していきます!」

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